コラム特集
「五輪前哨戦?後半初戦のタヒチがスタート」 - F+コラム
Text by つのだゆき、Photo by WSL後半初戦のタヒチがスタートしていますが、なんか今週中ごろにでかいのが来る予報になっていて、もしかしたらでかすぎるかもぐらいな期待度大。そうなるとケリーとかあるだろうし、やはりグリグリのチョープーとなれば経験がものをいうことになるだろう。
ガブ、ケリー、ジョンジョンの他、エリミネーションラウンドに回っちゃったけどジャックロボとか、その辺の順当なところが上がるコンディションだったらいいよね。
ワイルドカードのケリーはなんか久しぶりに1位通過でラウンドオブ16に勝ち進んだ。52歳、まだまだここならいけそうな感じだ。
でもシーディングによるヒート組で微妙なことになるかもしれないし、ラウンド16とかでケリーとジャックロボとかジョンジョンとガブとか、なんかどっちかは負けちゃう残念なやつはできれば避けてほしいなぁ、と思う。シーディングなので、避けられないわけだけど。
それにしても女子の進化はすごいな。初めてチョープーで女子やったころは突っ込むだけ、みたいなことだったんだけど、今やけっこうきわどいテイクオフドロップからバレルメイク、ということになってるからな。あそこまで日本の女子と離れてしまうと、いっそ心地いいぐらいな実力の離れぶりかな、と思う。あれ、日本人女子たぶん誰もできないし。まぁ、オリンピックであそこを滑ることになる松田選手におかれましては、コンディションによっては突っ込まない勇気も必要かな、とは思う。無理してケガしてキャリアを棒に振るのは絶対違うと思うし。
そのオリンピックの練習ってわけじゃないだろうけど、今シーズンオフを取っているカリッサ・ムーアもワイルドカードで出ていて、オープニングラウンドを1位通過してQFに進んでいる。
後半のツアーは男子22、女子10にワイルドカードという人数なので、試合は始まればあっという間に終わってしまう。女子のほうはすぐQFなので、なんかなぁ、という感じだけど、男子のほうはまぁ、すっきりした感じで、このぐらいのスケール感でもいいのかなぁ、と思う。
近年このツアーの分化、つまり、CT、CS、QSという3段構えの弊害というか、各カテゴリー間の格差が広がってるかなぁ、と思う。CTはCTの中でどんどん進化を続けていて、CT選手がハーフカットで落ちてCSに回っても、ほかのCSの選手たちとの間に大きな実力差があるように見えるし、そう差のない新しい選手はクオリファイしてくる。そしてQSの中にCS選手が入るとより明らかな差が見える。よって、ずっとQSの中にいると、CTはどんどん手の届かないところに行ってしまう感が強い。
昔オッキーが、ここ(CT)にいるから上手くなるんだ、と言ってたけど、ほんと、そうだと思う。日本からCT選手並の実力者が出るには、やはり普段の練習ポイントに現役、あるいはそれに近い選手が普通に入っているような状況ができないと、難しいかな、と思う。若くてこれからって選手もCSに行って負けて、でも帰ってくればそのポイントでは王様、という現状ではそれ以上の進化は難しいだろうな、と思う。その鼻をへし折る存在とか、技術的な不足点を指摘するテクニカルコーチとか、そこを解決しないと、未来はないと思う。いつも見ていて、あそこが違うんだからさ、誰か言ってあげなよ、と思う。変わらないということはその欠点に気づいてないわけで、練習不足とは言わないけど、向上心のレベルが低いかな、と思う。
かくいう私は、他人に厳しく、自分に甘く、が座右の銘なので、あまり強くは言えないわけだけど(笑)。
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