コラム特集
「リップカールタウンのトーキーに到着」 - F+コラム
Text by つのだゆき、Photo by snowyやってきました、リップカールタウンのトーキー。
もうこの景色見るとベルズな感じ。今年のイースターはちょっといつもより早めなので、まだまだ暖かい。
来るときのカンタス便はほぼ満席で、チャイニーズグループに囲まれてぐったり。空港もやけに混んでて、顔認証のイミグレーションはあっという間だったけど、そのあと荷物が待てど暮らせど出てこず、結局1時間ぐらいかかった。これ、私だけでなく、みんな長時間待ちで、私はまだ早いほうだったと思う。
なんでこの空港早朝からこんなに混んでるんだ、と思ったら、F1なんですね、今日の午後スタート。朝着午後観戦組。そういえばいつもそうだったな。ベルズとF1メルボルン、同じ時期で、選手たちけっこう観戦に行ってたっけ。
波は直近の予報では良さそうで、プレスカンファレンスのある明日は結構いいはずで、フリーサーフデーな感じ。それが初日も続きそうなので、いきなりスタートの公算が強い。とはいえ膝がアウトなおばちゃんとしては、ベルズに降りるのが限界なので、今年はベルズなら行く、という限定観戦。助け船のアンジェラも、ちょっと前にケリーと同じく股関節の手術をしていて、イマイチまだ本調子ではないようだ。でもウインキーポップ行くけど。
そのケリーはポルトガル欠場の間キラでバレル当ててたとか、ステファニーのリップカール復帰は年間5000万で8年契約、計4億のオファーだったとか、レイキー・ピーターソンの旦那でオステオパシーで有名なトーマス・アランがようやくレッドブルチームを手掛けることになったとか、いろいろ噂が飛び交う前哨戦。
ようやくというのは、実は以前にレッドブルサイドからオファーをかけたのだけど、チームの選手C(あえて伏字っとく)がそれに反対、理由はレイキーがレッドブルのライダーではないので、身内だから対抗する選手の体調をどうにでもできる、みたいな勘ぐり。オステオパシーというのは自然治癒力アップを目指す、いわゆる一つの手技療法。鍼灸、マッサージ、整体とかのグループに入ると思われるもの。日本ではまだあまりなじみがないかもしれないけど、こっちではけっこう知られている。
まぁ、昔のリサ・アンダーソンと当時のヘッドジャッジ、レナト・ヒッケル(現ツアー・マネジャー? 役職名は知らないけど、CTの現場トップですね)の問題からずっとこういう身内問題ってあるわけで、珍しいことではないけど、結局そのノーを言ってた選手Cが外れたので、レッドブル側が再度頭を下げて、ということらしい。トムはこのトーキー出身の人なので、ローカルインフォがバンバン流れてくる。
ステフは試合には出ないけど、リップカールライダーに返り咲いたので会場には顔を出すようで、まぁ、リップカールってレジェンドの現役後のケアとか幼少期からの選手の育成とかすごいと思うし、そういうことがしっかり出来ている唯一のブランドかな、と思う。
カレン、ミック、ステフのレジェンドケア、ガブやタイラー・ライトも育てたし、今が盛りのモーリー・ピックラムもこの先ずっとリップカールなんだろうな、と想像できる。
そういう部分ではクイック、ビラボン、ハーレー、ボルコム、その他あちこちに売買される大手サーフブランドとは一線を画すかな、と思う。モノ言う株主がすべての株式会社では、ひとりの選手を幼少期からピーク、そしてレジェンドとなってまで、20年、30年という長いスパンで面倒見るって、無理だもんな。
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