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「WITHOUTケリーでWSLはツアーを回していけるのか」- F+コラム

Text by つのだゆき、Photo by snowy

エフプラスコラム
Photo by Aaron Hughes/WSL

ベルズのあと、マーガレットリバーも着々進行中だけど、ケリー、ハーフカット落ちちゃったね。まぁひとつの時代が終わるということなんだろうけど、WITHOUTケリーで回していけるのかね。けっこういまだにWSLとしては世界中で根強いケリー人気におんぶにだっこのような気がするんだけど……。というか、ケリーで育った世代までが熱心にCTの試合を追う世代ではないかと思われるので、どうなんだろう。今の若い子ってライブとか見ないでしょ? せいぜい結果拾ってオーライみたいな。

ベルズでも話題になってたけど、もしケリーが落ちたら、WSLが過去のワールドチャンピオン、というワイルドカード枠を作って、結局ケリーは試合に出続けるみたいな噂があった。ルール変えるか(笑)。
でもまぁ、50歳台の現役選手がいるだけでも話題なわけだし、今熱心に試合追ってる中年熟年世代に対してケリー以上にフックする選手もそう見当たらないし、その人たちは間違ってもケリー<チアンカじゃないだろうし。

なんだろうね、ベルズで久しぶりに生で試合見て、う~ん、それでいいのか? と思う部分も多々あって、ジャッジとしては選手たちによりリスキーな攻めのサーフィンをさせる、ということに重点を置いていて、つなぎとかフローとか関係ないことは明白で、何ならポケットでのトップアクションだけしか見てませんよ、的な感じすらする。でもなぁ、ルールブックにはフローって書いてあるわけだけど、現状はあまり考慮されていない。だから、バタバタ騒がしい、トリミングだらけのサーフィンでも、攻めるところ攻めてればエクセレントとか出てて、ホント、何度も言うようだけど、それでいいのか、って感じ。
確かにその副産物として、試合でのサーフィンがよりスピーディーで過激で危険で怪我の多いものになっていることは事実で、ジャック・ロビンソンのように怪我で欠場を余儀なくされる選手も増えているし、それが最終的に選手生命を短くする要因にもなるだろう。まぁでもそれはどのスポーツでも同じ流れではあるので、それでいいと言われればそれまでなのかなぁ。

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20年前、2003年の新島にて。
後列左からオッキー、パーコ、ミック、ネーザン・ヘッジ、ボー・エマートン、ルーク・ヒッチングス
中列左はシェーン・ドリアン、シェーン・パウエル、パット・オコーネル、ティム・カラン、ケリー
前列左は大野仙雅、右テイラー・ノックス

そうなるともうケリーみたいに30年ツアーにいるとか、そういう選手は出てこないだろうし、カレンやオッキーみたいにスタイルは永遠です、みたいなこともないんだろう。
均一化というか、森を見ずに木を見るというか、妙なことになるんじゃないだろうか、と思う。そのポケットでのアクションが本当にリスキーなのか、リスキーに見えるけどそうでもないのか、そこの判断を誤るとこのやり方はとんでもないミスジャッジになる可能性も高い。

現状このジャッジングが技術的にうまいサーファーが試合で勝つ、というゴールを目指しているとは思えないので、イチかバチかで偶然当てたらうまくいった、みたいなことの繰り返しになるから、ある意味すそ野は広がるのか?

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数年前から、いつリタイアするのかが注目されていたケリー。これは2019年パイプにて

ケリーには、長い間お疲れさま、しかない。私もケリーとまるで同じ時代を過ごしてきたけど、超疲れてるもんな(笑)。

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