「ベルズで感じたこと・・・いやな世の中になったものです」- F+コラム

Text by つのだゆき、Photo by snowy

ベルズ

ここにきてから今日が一番小さいかな。波は上がる予定なんだけど、ちょっと遅れてる。明日、明後日デュアルでやってちょっと残して次待つか、終わっちゃうかって感じだろうと思う。
何か明日はここ十何年で最も寒いイースターサンデーになるらしい。最悪。ベルズのがけ下はただでさえ超寒いからな。でもまぁ、常識としてそういうガクッと気温が下がるときに波が上がるのがベルズなので、波は来るんだろうと思う。

ウィンキーポップ

で、そうなるとウインキーでよかった人はいきなり別の話になっちゃう。軽さとかスピードとかが必要なウインキーとは逆で、ベルズは重さとパワーだ。波が良くなればなるほどしっかりしたレールワークができないと止まっちゃう。
でもどうなのかね、かつてはそうだったけど、今やベルズでも軽さの勝負になるのかな?
とにかく最近のジャッジを見てると、え、それでいいの? 　みたいなサーフィンに点出してるから、もうわからないね。パワー、フローなんてどうでもいい感じだもんな。
スピードとアグレッシブさ、革新的なマニューバー。見てるのそこだけ、みたいな。ホント、美しいサーフィンなんてクソくらえだ。いやな世の中になったものです（笑）。

どっちにしてもジャック・ロビンソンはハンドルできそうだ。全部持ってるスタイルだから。早くてパワフルで普通に美しい。バレル勝負でもエアーゲームでも、スピード競争でも、パワーでも、なんでもこいのオールラウンダー。そしてガブよりだいぶ安定しているというか、自信をもってやれてるし、迷いもない。試合はメンタル7割、実力3割の世界だ。とはいえ、結局はファイナルズ次第だからな。いやな世の中になったものです、パート２（笑）


今年はベルズ60周年ということで、ロゴが何となく60年代っぽいデザインというか、クラシックな色使い。もちろん私は50周年の時もいたわけだけど、あれから10年たっちゃったんだ、って、またまた時のたつのが早すぎると思う今日この頃。
何しろ最後に会った時には普通のサーファーだった友人の女の子が今や2児の母。上の子は3歳ですから。
ASP時代に知り合ったブルックというメディア担当だった女の子はリップカールの広報にいたんだけど、今やリップカールのトップ。リップカールで働いていた別の友人の女の子もネット部門のトップになった。以前はサーフボーイズで回されていたリップカールも、だいぶ変わった感じだ。ルームメイトのアンジェラも母親が亡くなって、父親は近くのホームに。彼らが住んでいた家を売って、父亡きあとはそれを弟とふたりで分けるので、老後の心配ゼロ。何しろオーストラリアには相続税がないから、まるまる山分けってことになる。うらやましい限りだ。
相続税というのは世界的に見ると廃止方向にあって、ないほうが富裕層を国に呼び込めるから、というのが理由らしい。日本ってホント時代に逆行してるかも。いやな世の中になったものです、パート3（笑）