「ひとことでまとめると“盛者必衰”を感じたベルズDay1」- F+コラム

Text by つのだゆき、Photo by snowy

本日をひとことで言えば祇園精舎の鐘ゴ～ン、「盛者必衰」ですかねぇ……私も含めて（笑）
3年たてば3歳年を取るわけで、当然体力や脚力も、どんなにロコモア飲んでても（飲んでないけど）必衰なわけだよ。すでに遠近両用メガネが手放せない人としては、あの階段が歪んで見えるので気を付けてくださいね、的な眼鏡ででこぼこの岩場を歩くって、結構厳しくて、他の人より超つまづきがち、その上行きはよいよい帰りは怖いの階段と坂。3年前でも限界だったけど、今やここで死ねるかもの感じでハァハア。しかも途中で休もうとするとセキュリティが止まっちゃダメって怒るし。上がってからしばらく足プルで動けなかった。やっぱベルズはやめとけばよかったかな、と思い始めた。

PHOTO: © WSL/Ed Sloane

本日はウインキーポップで開催なわけだけど、ここでやるときは基本ビーチに降りられるのは選手とコーチだけ。カメラマンとかメディアとかはシャットアウトでウインキーは撮影できない。でも例のカメラ小僧のアンジェラが元ワイルドカード、現コンテストディレクターのアダム・ロバートソンに頼みこんで彼のエスコートで特例でビーチに下ろしてもらった。持つべきものは正しい知り合い。
朝どん曇り、すぐに快晴、また曇り、雨ちょいちょい、出ましたベルズ。傘、レインコート、厚手のコート大活躍。やっぱやめとけばよかった。


私の必衰はどうでもいいけど、そうね、ケリーは今年でお別れなのかなと思う。このベルズでそこそこ行かないと、次のマーガはないと考えてもいい。だってケリーがマーガでいい成績だった記憶がひとつもないもん。で、そうなるとCS落ちということになるわけで、後半オジサンが真面目にCS回るとは思えないし、リクオリファイを狙うイメージはわかない。そうなるとそのまま引退なのかなぁ、と思う。まぁ、パイプとか絶対ワイルドカードだろうし、あちこちで会うことはあるだろうけど、たぶん落ちたら引退なんだろうな。少なくとも本日のウインキーを見た限りでは、ちょっと無理。
ウインキー特有の早くてホローな波を、今風に攻めて攻めて走り抜けていくラインではないと思う。本日の最高得点をたたき出したカノアもそのラインではないんだけど、別方向のアプローチというか、絶妙な足さばきとタイミングでうまくまとめてるよね。


でもねぇ、今日はやっぱりジャック・ロビンソンだね。全然違う。なんかね、ひとりだけしっかり板に乗れてるっていうか、しっかり体重が乗ってるっていうか、とにかく安定して乗れてるんだよな、何してても。あの感じはほかにないかも。なんて説明すれば理解してもらいやすいのかよくわからないんだけど、とにかく体重がずっとしっかり乗ってる、板に乗りこめてる、踏めてる、押せてる、ってイメージ。


ジョアオ・チアンカは攻めてるセクションを買われてるということだと思う。サーフィンは騒がしくて軽い感じ。
ジャックと比較しちゃうとイタロは軽く見えるし、フィリッペはちょっと雑な感じ。ガブも安定感に欠けてしまうし、ジョンジョンも出来不出来の差が激しいので危険要素は多い。
そう考えるととにかく今年はジャックってことなんだろうな、と思った初日。
もうウインキーはやめてほしい、とも心から思った初日。