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2022年ワールドタイトルはフィリッペ・トレド&ステファニー・ギルモアが獲得!

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PHOTO: © WSL/Pat Nolan

パンデミック後の2021年からフォーマットの変更を進めてきたCTが今年は更に変わり、10戦中の折り返し地点となる第5戦終了後にミッドシーズンカットを行い、メンズ24名、ウィメンズ12名で後半戦へ。
これによりイベントの進行速度が格段に上がり、1スウェル3日間でメンズ・ウィメンズのスケジュールを終えることが可能になりました。

レギュラーシーズンのトップ5がローワートラッセルズでワールドタイトルを争う「Rip Curl WSL Finals」も2年目となり、今年は日本の五十嵐カノアが進出。
目標であるワールドチャンピオンにまた一歩近づいたシーズンでした。

フィリッペ・トレドが初のワールドタイトル獲得

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(朝から多くのファンが集まった会場)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

メンズサイドはフィリッペ・トレド(BRA)、ジャック・ロビンソン(AUS)、イーサン・ユーイング(AUS)、イタロ・フェレイラ(BRA)、五十嵐カノア(JPN)が「Rip Curl WSL Finals」に進出。

現地時間9月8日、ウェイティングピリオド初日に開催されたこのビッグイベントには多くの観客が集まり、大いに盛り上がっていました。

注目のカノアはオープニングヒートでイタロと対戦。
東京五輪のファイナル再来となったこのカードはバックサイドのローテーションエアーをメイクしたイタロが8.17を出して勝利。

「目標が達成出来なかったことは悔しいけど、今年を振り返ると凄い年でした。サーフィンも上手くなったと思うし、まだこれからに向けて頑張りたいので応援を宜しくお願いします。今回のトップ5は凄い良い経験になりました。みんなのメッセージの力でファイナルまで行けると思ったんですけど、コンテストはこういうものです。目標は達成出来なかったけど、また来年に向けて頑張ります」

カノアはヒート終了後のインタビューで日本のファンに向けてコメントを残していました。

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(ヒート前のカノア)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

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(一瞬の緩みもない緊張感が「Rip Curl WSL Finals」の魅力でもある)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

カノアを倒したイタロはイーサン、ロボも倒し、フィリッペとのタイトルマッチへ。このタイトルマッチだけは2ヒート先行した選手が勝ちとなるフォーマットでフィリッペが2ヒート続けて勝利して初のワールドタイトル獲得に成功しました。

「もう、これ以上のことはない。このタイトルはブラジルのため、家族のため、ここにいるみんなのため。神様に感謝したい。私の人生と今年、この1週間私にしてくれたことにね。神に助けられ、冷静さを保ったのさ。昨晩はジョン・テリー牧師と一時を過ごし、妻、家族全員に平和と力という二つの言葉を与えてくれたんだ。それを胸に今日戦ったよ」

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(タイトルマッチ後のフィリッペとイタロ)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

クオリファイから数年はスモールウェーブで最強の男と冷やかされたこともあったフィリッペでしたが、キャリアを重ね、レールワークに精進してその汚名を返上。
今シーズンは5度のファイナル進出、2回の優勝と誰よりもコンスタントな成績を重ねていました。
強いて言うのであれば、開幕戦のパイプラインで9位、最終戦のタヒチで17位とこの手のハードなバレルが苦手という課題が残されています。

タヒチでフィリッペを倒したケリー(この日のMC席にミックと座っていました)が、「今回の負けは気にするな。ワールドタイトルを目指しているんだろ?トラッセルズで獲ってきなよ」と声をかけたというエピソードも。

また、ガブリエルとジョン・ジョンが不在だったことも今回のフィリッペのタイトルの追い風になったと言われています。

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(フィリッペ )
PHOTO: © WSL/Pat Nolan

「夢は追いかければ必ず報われるんだ。辛いことも疲れることもあるし、浮き沈みが激しかったりもする。嫌な思いをすることもあるよね。でも、自分はやり遂げた。私たちはやり遂げたんだ」

ガブリエル、イタロと共にブラジリアンストームのトップ3としてCTでは欠かせない存在になっているフィリッペ。
これで2018年から続くブラジリアンによるタイトル連続記録も更新。
近年、復活していると言われているオージー勢が一矢報いる日は来るのでしょうか?

ステファニーが遂に8度目のワールドタイトルを獲得

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(大観衆の前で8度目を決めたステフ)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

ウィメンズサイドはカリッサ・ムーア(HAW)、ジョアン・ディファイ(FRA)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、ブリッサ・ヘネシー(CRI)、ステファニー・ギルモア(AUS)が「Rip Curl WSL Finals」に進出。

ローシードのステファニーがブリッサ、タティアナ、ジョアンを倒して最後にカリッサと対戦。
今シーズン、ステファニーは新型コロナウイルスの感染による開幕戦の欠場から始まり、ミッドシーズカットも危ういランキングでしたが、なんとかクリア。
後半戦で挽回してトップ5入りを果たし、カリッサとのタイトルマッチは1つも落とさずにワールドタイトル獲得に成功しました。

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(最大のライバルであり、親友でもある二人)
PHOTO: © WSL/Pat Nolan

「なんて言って良いか分からないほど嬉しい。このフォーマットは大好きよ。もう耐えられないようなプレッシャーだったから、タイトルを獲得出来て最高」

8度目のタイトルはレイン・ビーチェリーの7度の記録を上回る快挙で、34歳のステファニーにとっては最後になるかもしれない重いタイトルでしょう。

また、「Rip Curl WSL Finals」のフォーマット上、ローシードの選手がワールドタイトルを獲得するのは難しいとされていましたが、それが不可能ではないことをステファニーが証明したことも大きかったと思います。

「最初にブリッサに勝てたことを誇りに思う。タティアナ、ジョアンは世界で最も素晴らしい女性サーファー。そして、最後のカリッサと対戦。彼女は今年の真のチャンピオンだと私は思っている。だから、彼女に勝てたらと考えたら興奮したわ」

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(文字通り世界最高のスタイルマスター)
PHOTO: © WSL/Pat Nolan

これで2022年CTは全て終了。
一方、2023年のクオリファイに関係するCSが大詰めを迎えます。

また、9月16日からはハンティントンビーチで2024年パリ五輪選手選考を兼ねた『2022 ISA World Surfing Games』が開催されます。

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