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CT第8戦『Oi Rio Pro』番狂わせ続出の2日目

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(2日目も熱狂的なファンで会場は埋め尽くされた)
PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

ブラジルのリオデジャネイロ近郊、サクアレマで開催中のCT第8戦『Oi Rio Pro』は現地時間6月24日に2日目を迎え、公式3-4ftレンジの「Itauna」でElimination RoundとウィメンズのみQFが進行。

ブラジルらしいトリッキーなコンディションに番狂わせが続出したものの、バレルあり、エアーあり。
今イベント初のパーフェクト10も生まれた見所満載の一日でした。



グリフィン、ギャビーが敗れる

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(ミゲル・トゥデラ)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

前回のエルサルバドル戦で今季2勝目を決めてランキング3位まで浮上してきたグリフィン・コラピント(USA)はElimination Roundでリプレイスメントのミゲル・トゥデラ(PER)と対戦。
序盤にグリフィンはバレル、ミゲルはエアーで共に7ポイント台からスタートしたこのゲームはバックアップスコアを伸ばす勝負で僅差、後半にはタイスコアで進行していましたが、ラスト1分でミゲルがリスキーなエアーをメイク。ニード5.51のシチュエーションで7.20を出して逆転勝利。グリフィンはまさかの最下位に...。

「グリフィンとのヒートは厳しかったね。彼は優勝もしているし、ベストを尽くしたよ。レフトでのエアー狙いに絞り、タイスコアの後にワンチャンあったのがラッキーだったね。狙っていた波が入り、エアーをやり遂げた。思い出せないけど、最高に嬉しいね」

東京五輪ペルー代表でもあるミゲルの実力はご存知の通り。バレルもエアーも世界トップの彼が正式にCT入りする日も遠くなさそうです。

その他、もう一人活躍したリプレイスはマテウス・ハーディ(BRA)
十八番のエアーで日本の五十嵐カノアを翻弄してラウンドアップを決めています。

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(カラム・ロブソン)
PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

この日もう一つの番狂わせはギャビーことガブリエル・メディナ(BRA)の敗退。
3xワールドチャンピオンでブラジルの英雄でもある彼はカラム・ロブソン(AUS)を相手に左側のレフト狙いで1本目で7.50を出したものの、右側のライトを狙ったカラムが前半に8.17、中盤に7.40のバックアップスコアを重ねてリード。ギャビーは執拗にフロントサイドでのエアーを狙いますが、ことごとく着地に失敗。
結局、大差で敗退することになりました。

「凄い時間だったよ。彼が乗るたびに観客が熱狂していたんだ。ブラジルの大観衆の前で彼と対戦できたことに興奮している」とカラム。

ヒート終了後、足を引きずっていたギャビーはメディカルステーションに直行。
右膝を怪我してしまったそうです。

「膝が少し痛い。2回目のエアーの時に滑ってしまい、ボードが右膝の内側に当たってしまったのさ。他のエアーで試してみたけど、着地に自信が持てなかった。ホームで試合をするのはいつだって素晴らしいことだし、僕を応援してくれたファンのみんなにお礼を言いたいよ。ちょっとは勝ちたかったけど、今年はとにかく海で自分のリズムを取り戻すこと、結果に対してストレスを感じないようにすることが大切だと思っている。来年は2024年のオリンピックの出場権を獲得したい。そして、ワールドタイトルを獲得するために100%の身体で臨むことが目標さ」

シーズン後半戦だけでトップ5入りを期待されていたギャビーですが、今回最下位になったことでそれは難しい状況。
そして、今回の膝の負傷が長引かないことを祈りたいです。
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(膝の不調を訴えたギャビー)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

カイオ・イベリが10ポイント

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(10ポイントをアピールするカイオ)
PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

この日最大の話題になったのはカイオ・イベリ(BRA)の信じられないような長いバレルライドでしょう。

ジャドソン・アンドレ(BRA)とのスロースタートでミドルスコア勝負だった後半、カイオはレイト気味のテイクオフからすぐにバレルに包まれ、完璧に潰されたと皆が思った瞬間に姿を現して今イベント初のパーフェクト10を出していました。
このバレルには対戦相手のジャドソンも笑うしかなく、アウトで拍手をしていました。

ツアーではQSとの往来を繰り返しながらもタヒチで9ポイントを出すなどダークホース的なイメージが強いカイオ。
2022年は前半戦にリプレイスメントで出場、3位を2回と好成績を重ね、ミッドシーズンカットに引っかからず、後半戦は正式なメンバーとして参加しています。
2016年からのキャリアで10ポイントを出したのは初。ケリーなど例外はいるものの、多くの選手はキャリアで10ポイントを出す機会は稀であり、カイオにとってこの日は人生最良の日に値する一日だったでしょう。

ウィメンズはベスト4が決定

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PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

ウィメンズサイドはElimination Roundから一気にQFまで進行してベスト4が決定。

カレントリーダーのカリッサ・ムーア(HAW)、2位のジョアン・ディファイ(FRA)の他、トップ5圏外のガブリエラ・ブライアン(HAW)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)がファイナルデイに残っています。

「キャロラインとの対戦を楽しみにしていたのよ。今回の組み合わせを見たら、QF進出で彼女と対戦することになっていた。だから、ファイナルへの道のりは険しいと思っていたの。ベストを尽くすキャロラインや他の対戦相手をとても尊敬しているわ。良いヒートだった。落ち着いて戦わなければいけなかった」

エルサルバドル戦ではQFで抑えられてしまったキャロラインでしたが、今回は序盤からリードを保ち、手堅く勝つことに成功しました。

ネクストコールは現地時間6月25日朝7時15分(日本時間の同日夜7時15分)で、20分後にスタート予定。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

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