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CT第3戦『MEO Pro Portugal』早くもベスト4が決定!

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(今年初のベスト4入りを決めたJJF)
PHOTO:© WSL/Diz

ポルトガルの首都・リスボンから車で約1時間、2009年の『Rip Curl Pro Search』からスタートしたペニシェ「Supertubos」はそれまで決まればパーフェクトながら非常に不安定だったスペイン・ムンダカに変わるヨーロッパのCTのメイン会場に選ばれて10年以上数々の名勝負を生んできました。

現地時間3月6日、4日目となったCT第3戦『MEO Pro Portugal』はここまでのベストコンディションに恵まれ、二つのヒートを同時進行させるオーバーラッピングを使用して夕方までに23ヒートが一気に進行、メンズ、ウィメンズ共に早くもファイナルデイを戦うベスト4が決定!

新しい北西ウネリが入ったこの日の「Supertubos」はJJFことジョン・ジョン・フローレンス(HAW)のロングバレル、ジョーディ・スミス(ZAF)がバックサイドでプルインした絵に描いたようなシリンダーバレル。グリフィン・コラピント(USA)、イタロ・フェレイラ(BRA)の信じられないエアーなど自然の驚異を感じさせる素晴らしいコンディションに恵まれ、日曜日でいつもより膨れ上がった沢山の観客も熱狂した一日でした。



CT初カード JJF VS カノア

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(ストールからのバレルインが誰よりも上手いJJF)
PHOTO:© WSL/Poullenot

前日のニュースでもお伝えした通り、Round of 32でカレントリーダーのバロン・マミヤ(HAW)が敗退した一方、775ポイント差でランキング2位の五十嵐カノア(JPN)が勝ち上がったため、カノアが暫定トップに。更に同率2位のセス・モニーツ(HAW)もこのラウンドでルーキーのジャクソン・ベーカー(AUS)に敗退。
カノアはローカルヒーロー、フレデリコ・モライス(PRT)と対戦したRound of 16も勝ち上がり、イエロージャージ獲得にアドバンテージを得てQFへ。

CT初対戦となるJJFとのQFはバレルが消えてしまい、風も強く、完全なレールゲーム。
ここではフロントサイド、バックサイドで6ポイントをまとめたJJFが僅差で勝利。
カノアは今シーズン2度目の5位でフィニッシュしていますが、ベスト4入りした選手のポイントを考慮すると次のベルズ戦では初めてイエロージャージを着て登場することになります。

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(コンスタントな強さが更に増した今年のカノア)
PHOTO:© WSL/Poullenot

カノアを倒して今シーズン初のSF進出を決めたJJFは、「ポルトガルに来れて最高に嬉しいね。波も人も大好きなんだ。特にこのビーチは素晴らしいし、本当に楽しんでサーフィンしているよ。グリフィンもコロへも調子良さそうなので、どちらが次の対戦相手になっても楽しいだろうね」と笑顔でコメント。

ハワイで良い結果を出せなかったJJFはここポルトガルでかなり集中しているようなので、SFのグリフィン・コラピント(USA)とのカードも期待出来そう。

グリフィンの10ポイントエアー

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(10ポイントを出したグリフィン)
PHOTO:© WSL/Poullenot

前半の5戦で24位以内に入らなければ「ミッドシーズンカット」でCTから外されてしまう今シーズン。
ハワイで17位を2度も重ねてしまったグリフィンにとって決死の覚悟でポルトガル入りしたことでしょう。

Round of 16でケリー・スレーター(USA)を倒し、地元のサンクレメンテの先輩でもあるコロへ・アンディーノ(USA)とのQFではバックサイドのフルローテーションにこだわり、前半に7.83。
ラスト3分には高さとスピード、着地まで完璧な演技で滅多に出ない1マニューバーでの10ポイントを出してSF進出を果たしました。

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(ケリーはRound of 16でグリフィンに敗退)
PHOTO:© WSL/Diz

「最高だね。10ポイントはトロフィーのようなものだから、本当に嬉しいよ。ツアーの中でも最高の観客の前で決めることが出来たのは特別さ。あのエアの後、一瞬コンテストに勝ったような気がしたけど、まだヒートが残っていることに気付いてしまった。これはこれで楽しい瞬間。でも、今夜寝れば新しい日が来るのさ」

対戦相手のコロへがアウトで拍手するほどの完璧だったこのフルローテーション。
2022年CT初のパーフェクトスコアは5人のジャッジが満場一致の圧倒的なパフォーマンスでした。

SFのマッチアップはイタロ vs フィリッペ、JJF vs グリフィン。
グリフィンが優勝すればCT初です。

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(ポルトガルで勢いがある一人、フィリッペ)
PHOTO:© WSL/Poullenot

34歳ステフの執念

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(生き残りをかけて戦うステフ)
PHOTO:© WSL/Poullenot

ウィメンズサイドでは、ハワイで台頭していたルーキーの活躍が影を潜めたポルトガル。
一方で強さを発揮しているベテラン勢の中でも最年長34歳のステファニー・ギルモア(AUS)はRound of 16でサリー・フィッツギボンズ(AUS)、QFでジョアン・ディファイ(FRA)を共に僅差で倒して今年初のSFへ。

開幕戦をコロナで棄権して第2戦が9位、現在ランキング16位のステファニーにとって12名に絞られるウィメンズの「ミッドシーズンカット」の前に少しでもランキングを上げておきたいところです。

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(会場にはポルトガルの熱狂的なファンが集結)
PHOTO:© WSL/Diz

「ペニシェでのサーフィンは楽しいわ。ここで勝つには常に変化に対応することね。朝からサーファー達が素晴らしい波に乗るのを見て、自分も興奮した。ジョアンが最後にスコアを出せなかったのはラッキーだった。僅差だったわ。昨年のトラッセルズ でのWSLファイナルでは最初のヒートで彼女に負けてしまい、本当に辛かった。だから、今日は絶対に彼女に勝ちたかったのよ」

ジョアンとのカードはフロントサイドでのバレル合戦。ステファニーはイベント前半から「Supertubos」のバレルを何本もメイクしており、このヒートでも勝利の決め手になっていました。

SFの対戦相手はQFでコートニー・コンローグ(USA)とのカリフォルニアガール対決を制したレイキー・ピーターソン(USA)
もう1組のマッチアップはカリッサ・ムーア(HAW) vs タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)です。

カレントリーダーのブリッサ・ヘネシー(CRI)がRound of 16で敗退したためにカリッサとレイキーはポルトガルの結果でイエロージャージを獲得する可能性があります。

ネクストコールは現地時間3月7日の午前6時50分(日本時間の同日15時50分)
北西ウネリは弱まる傾向となり、風は前半弱く、日中はオンショアが吹き込む見込み。
翌日以降、サイズアップ傾向ながら風が悪い予想なので、早めのスタートから一気にファイナルまで進む可能性があります。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

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