コンテスト
2022年CT初戦『Billabong Pro Pipeline』開幕!
メンズ・ウィメンズ共に全て同様の開催地、シーズン中盤に選手数を絞るミッドシーズンカット、エルサルバドルやG-LANDの追加など様々な変更がある2022年CTの初戦『Billabong Pro Pipeline』が現地時間1月29日に開幕!
波に恵まれている今シーズンのノースショアを象徴するような公式6-8ftレンジの理想的な西北西ウネリ、オフショア。パーフェクトデイに5つの9ポイントが並んだ最高の初日。
ビーチにはコロナ前のように沢山の観客が集まった一方、リモートで2Xパイプマスターのジェリー・ロペス、金メダリストのショーン・ホワイトが登場するなど開幕戦らしい賑やかさでした。
PHOTO:© WSL/Heff
なお、最初に今大会のワイルドカードを紹介すると12月に開催された『HIC Pipe Pro』の結果により、バロン・マミヤ(HAW)、ウィメンズはモアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW)の2名。他にスポンサー枠でミゲル・トゥデラ(PER)が選出。
直前に心の健康問題を理由に出場を辞退したガブリエル・メディナ(BRA)のリプレイスメントはカイオ・イベリ(BRA)、怪我で欠場のライアン・カリナン(AUS)の代わりはジョン・ジョンの弟のイヴァン・フローレンス(HAW)、直前で怪我をしたルーキーのリアム・オブライエン(AUS)の代わりはジョーダン・ローラー(AUS)が入っています。
初日はメンズのR1と敗者復活戦のR2が進行してRound of 32を戦う32名が決定。
ウィメンズはスタンバイながら、史上初のパイプラインイベントに記念撮影を行っていました。
なお、記念撮影にも姿が見えない背番号88のステファニー・ギルモア(AUS)は新型コロナウイルスのプロトコルによりテスト隔離を行っているそうです。
キングケリーを完璧に抑えたロボ
PHOTO:© WSL/Heff
ハイスコア連発のこの日に最初に9ポイントを出したのは我らが五十嵐カノア(JPN)、ハイエストスコアはジョーディ・スミス(ZAF)の9.73、ハイエストヒートスコアは9ポイントを9つ揃えたロボことジャック・ロビンソン(AUS)の18.67でした。
当初はケリー・スレーター(USA)とカノアが同ヒートで注目されていましたが、シードの都合で直前に変更。
そのケリーを完璧に抑えたのがロボでした。
「今日のコンディションを見ているとそれだけで興奮しちゃうから、とにかく落ち着こうと思ったんだ。先のことは考えず、競技の一瞬一瞬を楽しむようにするよ」とロボ。
パイプラインで7度の最多優勝記録を持つケリーはパイプラインとバックドアで8ポイントを出してトータル16.57と他ヒートなら余裕で1位通過のスコアを出していましたが、ロボのパフォーマンスの前では霞んでしまうほどでした。
PHOTO:© WSL/Heff
ハワイアンの威厳
PHOTO:© WSL/Heff
ケリーの他、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、セス・モニーツ(HAW)、ワイルドカードのバロン・マミヤ(HAW)が2本の8ポイント台を出して他を圧倒。
セスはカノアとルーキーのカルロス・ムニョス(CRI)とのカードで序盤から爆発。シングルスコアでは9.00を出したカノアが上回ったものの、総合的にはセスの圧勝という形でした。
「朝からヒートをずっと見ていて、予想もつかないと思っていたよ。でも、ヒートに出たらただ楽しもうと思ったんだ。そこに丁度良い波が入った。あれは素晴らしかったね。この数週間は最高のウネリに恵まれていたので、沢山練習して準備は万端さ」
PHOTO:© WSL/Heff
イベント前から今大会で最も怖いワイルドカードと言われていたバロンはカリフォルニアのコナー・コフィン(USA)、ジェイク・マーシャル(USA)の二人をコンビネーションに追い込み、地元の応援団を熱狂させていました。
CTの中で最も経験が物を言うこのブレイクで今後どれだけ勝ち進むのか?
それは未知数とも言えます。
「最高の波でパイプラインのイベントに再び参加することが出来て本当に興奮しているよ。大きな西ウネリに完璧なオフショアの夢のような波さ。このイベントを見て育ってきたんだ。10歳の頃からパイプラインでサーフィンしているので、絶対に優勝したい」
バロンは次のRound of 32でコナーと再対戦。
セスはジークことエゼキエル・ラウとのハワイアン対決になります。
また、カノアはオーウェン・ライト(AUS)、ケリーはルーキーのジェイク・マーシャル(USA)とのカード。
PHOTO:© WSL/Heff
フローレンス兄弟の実力
PHOTO:© WSL/Heff
ディフェンディングチャンピオンであり、直近のパイプイベント『HIC Pipe Pro』での優勝とこの舞台で無敵の男になっているジョン・ジョンは後半に追い上げてきたルーキーのジョアン・チアンカ(BRA)をかわしてRound of 32へ。
弟のイヴァンは初のCTイベントで緊張していたのか、フィリッペ・トレド(BRA)、サミュエル・プポ(BRA)とのR1は波に乗れず、敗者復活戦を強いられたものの、R2ではルーキーのルッカ・メシナス(PER)、ツアー2年目のモーガン・シビリック(AUS)を相手に8.00をスコア。ジョン・ジョンともう一人の兄弟、ネイザンと共にこのブレイクで育った実力を発揮し始め、ラウンドアップを決めています。
「人生で最高の日だよ。波は完璧さ。リラックスして次のヒートに集中し、楽しむことを心がけているよ。兄と同じヒートで戦いたいね。彼にインスパイアされるのが大好きなんだ」
PHOTO:© WSL/Heff
その他にRound of 32行きを決めたのはイタロ・フェレイラ(BRA)、コロへ・アンディーノ(USA)、ジョーディ・スミス(ZAF)
「Quiksilver」から「Hurley」チームに移籍したコナー・オレアリー(AUS)も7ポイント台を2本揃えて勝ち上がっています。
ネクストコールは現地時間1月30日の朝7時35分で8時スタート予定(日本時間の31日午前3時)
西北西ウネリのピークは過ぎるものの、オフショアでグッドコンディションが期待出来そう。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
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