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学生たちが障害者サーファー向けの車椅子を開発(WSMコラム)

Adaptive_Beachgoing_Wheelchair
via youtube

アメリカでは退役軍人のメンタルヘルスを考慮したレクレーションスポーツの一つとして取り上げられているサーフィン。

いわゆる海に入って遊ぶことで得られるヒーリング効果に着目してのことで、海が人間にもたらすプラスの影響は途方もなく大きいと実証されています。

そのためサーフィンは今年初めてオリンピック競技としてデビューするマイナースポーツにも関わらず、思わぬ分野にも裾野を広げています。

その分野とは、ISA(国際サーフィン連盟)によるサーフィンイベントではすでに行われている障害者サーフィン部門。

一口に障害と言っても体のどの部位であるのか、または程度がどれほどであるのか様々ですが、最もサポートの力が必要になると考えられるのが車椅子を利用するサーファー。

車椅子利用者の大変な点としては、砂浜となっているビーチでは車椅子が利用できないため、複数名のサポーターに抱えられて波打ち際まで連れていってもらう必要があります。

しかしそれでは、サーフィンは個人スポーツであり、空き時間に手軽にできる点も魅力の一つですが、その魅力を失っていると目を付けたものたちが。

その存在こそ、障害者サーファーを支援する団体「AmpSurf(アンプサーフ)」とカリフォルニア州立工科大学。

そこで、アンプサーフと同大学でエンジニア部門を専攻する4名の学生により、車椅子サーファーが一人でビーチを行き来できるオフロード仕様の車椅子を開発してしまいました。

アンプサーフ創業者のダナ・カミングスは以下のコメントを寄せています。

まるでミニタンクみたいな見た目なの。でもね、車椅子サーファーはみな独立したいと思っているけど、サーフィンに関してはどうしても周りのサポートに頼らなければならないのが現状。

たとえミニタンクであっても、彼らの独立を促進できるのならば意味のあるものだわ。


独立可能にする車椅子ということで、波打ち際まで到達すれば、後はスマートフォンのアプリを使って車椅子を操作すればビーチへと帰還させることが可能。

サーフ後はアプリを使って波打ち際まで呼び寄せれば、周りのサポートに頼らずして一人でビーチまで戻れると言います。

海へスマートフォンを持ち込むという点は少し気になりますが、障害者サーファー用の車椅子はまだ完成形ではなく、さらなる進化を続けるとのこと。

さて、アメリカと言うと非常に合理性を追求するドライなイメージが強いですが、こういった非営利団体系の活動にはハッとさせられる事が多々あり感銘させられます。

非常にマイナー分野でありながら、その分野の人をサポートする事に時間を割く行動に従事することはとても素晴らしく人間らしく感じてしまいますね。


参照記事「Cal Poly, AmpSurf team up to create adaptive beachgoing wheelchair

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