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CT開幕戦『Billabong Pipe Masters』再開!

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(ケリー・スレーター)
PHOTO:© WSL/Brent

『Maui Pro』はシャークアタック、『Billabong Pipe Masters』は新型コロナウイルスの陽性と出端を挫かれた形となった2021年CTシーズンですが、ワイプアウトしても次の波のために懸命にパドルアウトするサーファーの精神のもと、WSLとノースショアのローカルコミュニティの多大なる協力で現地時間12月17日にコンテストは再開。

WSLファンには永遠とも思えるような長い沈黙の後、オアフ島・パイプラインに全世界中のWSLファンが注目した一日でした。

コンテストが中断していた間も断続的にウネリは入り、再開したこの日は新しい北西ウネリにより、公式8-10ftレンジの十分なサイズ。
ウネリの向き的にパーフェクトなパイプではなかったものの、敗者復活戦のR2(Elimination Round)からスタートしてR3(Round of 32)はマンオンマンを二つ同時に進行するオーバーラッピングヒートで進行、R4(Round of 16)からはマンオンマンに戻り、全8ヒートの内、3ヒートを消化。
朝から夕方までノンストップで世界のトップサーファーが激しいバトルを繰り広げていました。

なお、パイプラインではウィメンズCT開幕戦『Maui Pro』の残りヒートも行われることが決定。
これはウィメンズCT史上初であり、WSLが近年進めている男女平等の精神にも則ります。

ジャック・ロビンソンが本戦初の9ポイント

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(ジャック・ロビンソン)
PHOTO:© WSL/Heff

朝方に行われた敗者復活戦のR2(Elimination Round)はモーニングシックネスと呼ばれる不安定なコンディションに2015年のパイプマスター、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)がまさかの敗退...。
その他、アレックス・リベイロ(BRA)、コナー・コフィン(USA)が開幕戦を最下位で終え、トライアルで2位で本戦出場を決めたミゲル・トゥデラ(PER)は週末にパイプラインで強烈なワイプアウト、肋骨を4本骨折してしまい棄権。

オーウェン、ビードなどCT選手でも大怪我を負ってしまうパイプラインの危険性を改めて感じさせていました。




R3(Round of 32)ではルーキーのロボことジャック・ロビンソン(AUS)が2014年のパイプマスター、ジュリアン・ウィルソン(AUS)を相手にこの日最大のパイプラインのバレルをメイクして9.23をスコア。
本戦では初の9ポイントに加え、ダメ押しとも言える8.50も重ねてトータル17.73のハイエストヒートスコア。ジュリアンをコンビネーションに追い込んで圧勝していました。

2015年、まだ17歳の時にトライアルでセカンドリーフから割れる凶暴なパイプラインを制して本戦出場を決めた経験があるロボ。
次の対戦相手はマスターズで7度の最多優勝記録を持つ48歳のケリー・スレーター(USA)
ケリーは30年間のキャリアでポッツやバートン・リンチ、アンディ、ミック、ジョン・ジョン、ガブリエルまであらゆる世代を倒してきた’神’のような存在。
ロボがその’神’を超えることが出来るのか?
恐らく、ゴーサインが出されるであろう翌日の最初の見どころでしょう。

ちなみにケリーはR1でバリ島滞在中にマイク・ウーにオーダーしたツインフィッシュを使用して話題になっていましたが、この日はノーマルのスラスターで登場していました。

レオナルドがパイプで初のQF進出

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(レオナルド・フィオラヴァンティ)
PHOTO:© WSL/Brent

怪我人によるワイルドカードの枠をマイキー・ライト(AUS)と争い、見事に2021年の枠を獲得したレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)は敗者復活戦をなんとか乗り越えた後、R3でフィリッペ・トレド(BRA)に快勝。
続くR4(Round of 16)でもリズムを崩さず、ピーターソン・クリサント(BRA)を相手に手堅くスコアを重ねてパイプラインで初のQF進出を果たしています。

「先週はツアーに参加出来るかどうかも分からなかったのに、今はQF進出を決めているなんて信じられないよ。今年のトレーニングの成果が身を結んだね。勝負はこれからさ」と笑顔でコメント。

次の対戦相手はこの日8ポイントを出した一人、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
この厚い壁を倒すのは容易ではないでしょう。

トップシードが敗れる波乱

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(五十嵐カノア)
PHOTO:© WSL/Brent

2019年のワールドチャンピオン、イタロ・フェレイラ(BRA)を始め、ガブリエル・メディナ(BRA)、ジョーディ・スミス(ZAF)、ハワイの前は別荘があるポルトガルでトレーニングを続けた五十嵐カノア(JPN)などのトップシードが勝ち上がった一方、コロへ・アンディーノ(USA)、セス・モニーツ(HAW)、前記の通り、ジュリアン、フィリッペなどレッドジャージを着るメンバーが早々と敗退。

彼らを倒したのはルーキーのマシュー・マクギリヴレイ(ZAF)、返り咲き組のミゲル・プーポ(BRA)などダークホースと呼ばれる選手達でした。

また、コロナ禍でリスクを負いながらカリフォルニアからハワイに渡ってきたコロへ、コナー、グリフィンは全て敗退。
ウォーミングアップセッションでは目立っていた3人でしたが、勝利の女神には見放されてしまうことに...。

2xパイプマスター ジェレミーが目を覚ます

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(ジェレミー・フローレス)
PHOTO:© WSL/Heff

2010年、2017年にマスターズの栄冠を手に入れたベテラン、ジェレミー・フローレス(FRA)はトライアルで圧倒的な強さを見せたジョシュア・モニーツ(HAW)を軽やかに倒してベスト16入り。
ジョシュアとの勝負はやりにくかった部分もあったようで、「良い奴と対戦するのは好きじゃないね。出来れば嫌な奴と戦いたい」と笑いながら話していました。

R4の注目ヒートはケリー vs ロボ。
カノアはブラジリアンのジャドソン・アンドレとのカードです。

ネクストコールは現地時間12月18日の朝7時(日本時間の19日午前2時)
北西ウネリはダウン傾向となり、トレードウィンドが強まる予報。
次のウネリはウェイティングピリオド最終日の20日に入る予想です。

WSL公式サイト



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