コンテスト
タイラー・ライトが18ヶ月振りにツアー復帰!?
ウィメンズの常識を超えたパワーサーフィンで2016年、2017年と2年連続でワールドタイトルを獲得しながらも、2018年のバリ・ウルワツ戦を最後にツアーから姿を消していたオージーのタイラー・ライト。
ことの発端は2018年、ミック・ファニングとの『The Search』の撮影で訪れたアフリカ。
何かしらのウィルスに感染して直後のJ-Bay戦の欠場を余儀なくされ、現地の病院で5日間過ごした後、原因不明のままオーストラリアに帰国。
重度の痛みと嘔吐が続き、病院でA型インフルエンザと診断され、治療を受けていました。
一般的にインフルエンザは適切な治療を受ければ1週間ほどで治るものの、重症化した場合は気管支炎や肺炎を併発することも。
また、他の動物からの感染は致死率が高い場合もあり、アフリカで流行するコウモリのウィルスによるエボラ出血熱は実に50%以上の致死率で恐れられています。
タイラーの場合は精神的、肉体的な苦痛から始まり、それを乗り越えた後は極度の疲労に悩まされていたそうです。
最終的に医師が診断した結果は「ウイルス感染後疲労症候群」と呼ばれる病気でした。
「痛みや吐き気は対処出来るけど、脳の機能が低下していたの」とその頃の病状を語ったタイラー。
2019年シーズン前にはツアーの中間地点にあたる7月のJ-bay戦での復帰を予想していましたが、100%回復には至らず、見送り。
しかし、この数ヶ月は回復傾向となり、サーフィンやトレーニングを積み重ねて最終戦のハワイ、『lululemon Maui Pro』で復帰するだろうとStabmagが報道しています。
タイラーがタイトルレースを掻き回す可能性も
Stabmagの報道が真実であれば最終戦のタイラーの復帰はタイトルレースを掻き回す可能性があります。
カリッサ・ムーア(HAW)、レイキー・ピーターソン(USA)、キャロライン・マークス(USA)の3名による争いで最も影響を受けやすいのは、2位のレイキーとカレントリーダーのカリッサ。
もし、タイラーが最終戦に参加すればローシードになるため、早いラウンドで同ヒートになる可能性が一番高いからです。
タイトルレースのシナリオは以下。
トップのカリッッサは優勝すれば他の選手の結果に関わらずタイトルを獲得。
もし、カリッサが2位の場合、レイキーは優勝すれば阻止出来る。
もし、カリッサが3位の場合、レイキーは2位、キャロラインは優勝で阻止出来る。
もし、カリッサが5位以下の場合、レイキーは3位、キャロラインは2位で阻止出来る。
Stabmagの認識によるとワイルドカードが18番目のシード、タイラーは17番目のシードになり、R1では2位のレイキーと11位のニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)と対戦。
もし、タイラーがR3にラウンドアップした場合、カリッサと当たる可能性は低いものの、タイラーがR2の敗者復活戦に回った場合、R2もしくはR3でカリッサと対戦する可能性があり、どちらかのラウンドでカリッサが敗退した場合、レイキーとキャロラインの初のワールドタイトル獲得の可能性が広がることになります。
ホノルアベイでの勝率で言えば優勝3回のカリッサが優勝1回のタイラーよりも高く、ワールドタイトルの数もカリッサが上回っていますが、カリッサにとってタイラーが強敵であることは揺るぎない事実。
どちらにしてもタイラーが最終戦で復帰すれば、レースはより面白いものになるでしょう。
ウィメンズCT最終戦は11月25日〜12月6日にマウイ島のホノルアベイで開催。
新たにカナダのスポーツアパレル「lululemon」がスポンサーになり、『lululemon Maui Pro』として行われます。
参考記事:Title Race Bombshell: Tyler Wright To Surf At Honolua
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