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イタロが優勝で一気にカレントリーダーに!『Meo Rip Curl Pro Portugal』ファイナルデイ

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PHOTO: © WSL/Poullenot

今年からウィメンズイベントも併催となったポルトガル西部・ペニシェ「Supertubos」を舞台としたCT第10戦(ウィメンズは第9戦)『Meo Rip Curl Pro Portugal』は6日間のレイデイを経て現地時間10月26日にQFから再開してファイナルまで進行。

早ければ最終戦を待たずにワールドタイトルが確定する可能性があった今ベントでしたが、メンズ・ウィメンズ共にそれはお預けとなり、ハワイで全てが決まることになりました。

イタロがポルトガル戦初の2連覇を達成!

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まるで翼を与えられたかのようなイタロ
PHOTO: © WSL/Masurel

2009年に『Rip Curl Pro Search』としてスタートしたポルトガル戦。
2010年にスペイン・ムンダカに変わって正式にヨーロッパレッグのセカンドイベントになったばかりのため、まだ歴史は浅く、複数のタイトルを持っていたのは2度のミック・ファニング(AUS)だけでした。

ファイナルデイは公式4-6ftレンジ。「Supertubos」の特徴であるバレルは少なく、エアリアルが勝負の重要な鍵に。
このコンディションに見事にハマったのはブラジリアンのイタロ・フェレイラ。

昨年も圧倒的なライディングで優勝していたイタロはジャック・フリーストーン(AUS)とのQFで9.57、ファイナルではジョーディ・スミス(ZAF)を相手に一本目でバックサイドのフルローテーションをメイクしてイベント唯一のパーフェクト10をスコア。その後もフリーサーフィンのように素晴らしいエアリアルを連発して圧勝。
最後はジョーディも諦めてプライオリティを無視してドロップインしたほど...。
イタロはミックに並ぶポルトガルでの2勝目、更にミックも出来なかった初の2連覇を達成しました。

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表彰台ではトロフィーを掲げてダンスするシーンも
PHOTO: © WSL/Masurel

「最高だね。2連勝出来て本当に嬉しいよ。ここにいるみんなを祝いたい。素晴らしいイベントだった。この数ヶ月、特別な時間を過ごせたのも最高のチームメイトのおかげさ。10ポイントを出したあのエアーは信じられないほど凄く、着地も成功出来て本当に嬉しかった。最高のコンペティターであるジョーディとのヒートは特別だったさ。きっとハワイは楽しくなるだろうね。タイトルへの道は開かれた。ハワイではもう少し学ぶことがあるけど、トライしてみるよ!」

今シーズン、開幕戦を制したイタロは弱点である成績のアップダウンが昨年と比べると改善され、J-Bayとフランスで2位。QFも2度メイクしており、今回の優勝で4位から一気にトップに立ち、初のワールドチャンピオンを賭けてパイプラインでの最終戦に挑みます。



ジョーディが今シーズン2度目の2位でタイトルレースに残る

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ジョーディのエアーも素晴らしかった
PHOTO: © WSL/Poullenot

今シーズン、優勝こそないものの、10戦中7戦でQF以上をメイクとコンスタントな結果でタイトルレースに残っているジョーディ。

ポルトガル戦では3度目のファイナル、ファイナルデイではQFで コロへ・アンディーノ(USA)、SFではフロントサイドでのフルローテーションエアーで9.33をマークして五十嵐カノア(JPN)を完璧に抑え、ランキングでも3位をキープしています。

「この世界最高の舞台でみんながベストを尽くし、彼が頂点に立った。信じられないようなサーフィンをしていたよ。おめでとう!ファイナルでは最初にビッグエアーをする必要があったね。でも、パイプラインにタイトルレースを持ち越すことが出来てワクワクしているよ。あそこではできる限り海に入ることが自分なりのトレーニングさ。あとはサーフボードとフィジカル面に取り組む。それが全てだね。来るべき日に備えるよ」

フランス戦を終了した時点で5,000ポイント以上あったトップから4位までの差がポルトガル戦終了後は2,000ポイント以内に縮まり、近年では最も僅差でタイトルレースは最終戦へ。

イタロ、ガブリエル、ジョーディ、フィリッペ、可能性としては5位のコロへまで。過去のパイプラインでの結果を考慮すると有利なのはガブリエル。
イタロは2017年の5位が最高位で、それ以外は13位と苦手な部類。
フィリッペもそうですが、これから1ヶ月強の間でどれだけパイプラインを克服出来るかがタイトルの鍵となりそうです。

ちなみにノースショアでは今週末から週明けにかけてワイメアを覚醒させるような巨大なウネリが入る予報。
最終戦『Billabong Pipe Masters』は12月8日〜20日に開催されます。

最終戦のタイトルのシナリオ

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フィリッペは初タイトルのチャンスを残して最終戦へ
PHOTO: © WSL/Poullenot

最終戦のパイプラインでタイトルの可能性があるのは、イタロ、ガブリエル、フィリッペ、ジョーディ、コロへの5名。

トップのイタロは優勝すれば他の選手の結果に関わらずタイトルを獲得。

もし、イタロが2位の場合、ガブリエルとフィリッペが阻止するには優勝が必要。

もし、イタロが3位の場合、ガブリエルは2位、フィリッペとジョーディは優勝で阻止することが出来る。

もし、イタロが5位の場合、ガブリエルは3位、フィリッペは2位、ジョーディは優勝で阻止することが出来る。

もし、イタロが9位の場合、ガブリエルは5位、フィリッペは3位、ジョーディは2位、コロへは優勝で阻止することが出来る。

もし、イタロが17位か33位の場合、ガブリエルとフィリッペは9位、ジョーディは5位、コロへは2位で阻止することが出来る。

五十嵐カノアがフィリッペを倒して3位

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宿敵フィリッペに勝利したカノア
PHOTO: © WSL/Poullenot

今イベント中に2020年東京オリンピックの出場が決まった五十嵐カノア(JPN)は親友のレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、尊敬するケリー・スレーター(USA)、宿敵のフィリッペ・トレド(BRA)を倒して今シーズン初の3位。
ランキングは6位を維持しています。



ウィメンズもタイトルレースは最終戦へ

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17歳のキャロラインがシーズン2勝目
PHOTO: © WSL/Poullenot

9戦中全てQF以上をメイク、その内SF以上が7回、優勝2回と驚異的な成績でトップを独走するカリッサ・ムーア(HAW)

イベント前のシナリオでは、SF進出がポルトガルでのタイトルの条件。
それはクリアしたものの、ランキング2位のレイキー・ピーターソン(USA)が条件であるR3(Round of 16)を勝ち上ったため、タイトルレースは最終戦のホノルアベイに持ち越されることに。

コンテストの方はSFでカリッサを倒したレイキーとランキング3位のキャロライン・マークス(USA)がファイナルを戦い、トレードマークのパワフルなバックハンド、ストレートアップの安定したターンで確実にスコアを伸ばして最後はコンビネーションの圧勝。
開幕以来のシーズン2勝目を決めてランキングでも4位から3位に浮上しています。

「夢見ていたレイキーとのファイナルが実現して素晴らしい気分よ。マイク(コーチのマイク・パーソンズ)と仕事を始めて以来、私たちはいつかファイナルを戦いたいねと話していたのよ。私を刺激してくれたレイキーに感謝したい。彼女なしで今の私はいないでしょう。とても楽しかった。そして、私の人生で最高の年になっているわ。本当に信じられない」

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トレードマークのバックハンド
PHOTO: © WSL/Masurel

17歳にしてツアー2年目。
早くも2勝を上げてタイトルにも絡む逸材、いや天才と言えるキャロライン。
レイキーとは同じアメリカ、マイク・パーソンズをコーチにするチームメイト。
類まれな才能と環境のおかげで確実に階段を上がっています。

「私は今この瞬間を生きようとしているだけ。でも、タイトルレースに留まることが目標よ。確かにタイトルは欲しいし、興奮するわ。でも、そのために何かを変えることはない。ただ一日中サーフィンを楽しみたいのよ」

もし、17歳でワールドタイトルを獲得すれば19歳で獲得したステファニー・ギルモア(AUS)を上回る最年少記録。
但し、数字上ではトップのカリッサが圧倒的に有利なことは変わりありません。

ウィメンズの最終戦はマウイ島のホノルアベイが舞台。
11月25日〜12月6日に開催される『Hawaii Pro』で全ての決着がつきます。



最終戦のタイトルのシナリオ

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カリッッサの4度目のタイトルはお預け
PHOTO: © WSL

最終戦のホノルアベイでタイトルの可能性があるのは、カリッサ、レイキー、キャロラインの3名。

トップのカリッッサは優勝すれば他の選手の結果に関わらずタイトルを獲得。

もし、カリッサが2位の場合、レイキーは優勝すれば阻止出来る。

もし、カリッサが3位の場合、レイキーは2位、キャロラインは優勝で阻止出来る。

もし、カリッサが5位以下の場合、レイキーは3位、キャロラインは2位で阻止出来る。

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ファイナリスト
PHOTO: © WSL/Poullenot

CT第10戦『Meo Rip Curl Pro Portugal』結果
1位 イタロ・フェレイラ(BRA)
2位 ジョーディ・スミス(ZAF)
3位 五十嵐カノア(JPN)、カイオ・イベリ(BRA)
5位 コロへ・アンディーノ(USA)、フィリッペ・トレド(BRA)、ピーターソン・クリサント(BRA)、ジャック・フリーストーン(AUS)

ウィメンズCT第9戦
1位 キャロライン・マークス(USA)
2位 レイキー・ピーターソン(USA)
3位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、カリッサ・ムーア(HAW)
5位 ステファニー・ギルモア(AUS)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、ジョアン・ディファイ(FRA)、ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)

2019 Men’s Championship Tour
『Meo Rip Curl Pro Portugal』終了後のランキング
1位 イタロ・フェレイラ(BRA) 51,070pt
2位 ガブリエル・メディナ(BRA) 50,005pt
3位 ジョーディ・スミス(ZAF) 49,985pt
4位 フィリッペ・トレド(BRA) 49,145pt
5位 コロへ・アンディーノ(USA) 44,665pt

2019 Women’s Championship Tour
『Meo Rip Curl Pro Portugal』終了後のランキング
1位 カリッサ・ムーア(HAW) 58,600pt
2位 レイキー・ピーターソン(USA) 55,125pt
3位 キャロライン・マークス(USA) 53,410pt
4位 サリー・フィッツギボンズ(AUS) 48,950pt
5位 ステファニー・ギルモア(AUS) 44,555pt

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