コンテスト
『Meo Rip Curl Pro Portugal』2日目 ベスト16が決定!
PHOTO: © WSL/Masurel
現地時間10月18日、残り2戦となったCTイベント、ワールドタイトルの他、2020年東京オリンピックの出場権もかかったポルトガルの『Meo Rip Curl Pro Portugal』は2日目を迎え、ウィメンズのR2(Elimination Round)から再開。
公式4-6ftレンジのペニシェ「Supertubos」は初日よりもバレルになる波が多く、ウィメンズのR2終了後、メンズのR2。2つのヒートを同時進行できる「オーバーラッピングヒート」を利用してR3(Round of 32)も一気に進行、R4(Round of 16)を戦うベスト16が決定しました!
ビッグエアーでハイエストスコアをマークしたピーターソン・クリサント(BRA)、バレルライド&ビッグネームを抑えて初のR4進出を決めたソリ・ベイリー(AUS)と二人のルーキーの活躍、新たに決まった2020年東京オリンピックの出場選手。
白熱したタイトルレースなど様々なトピックスがあった2日目を振り返ってみましょう!
ウィメンズR2 レイキーがラウンドアップ!
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まず、ウィメンズのR2は初日のR1(Seeding Round)を取りこぼしていたランキング2位のレイキー・ピーターソン(USA)が順当にラウンドアップ。
リプレイスメントのキーリー・アンドリュー(AUS)と共にR3(Round of 16)へ。
H2ではマリア・マニュエル(HAW)が怪我で欠場したため、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、ペイジ・ハレブ(NZ)が不戦勝で次に進んでいます。
このラウンドで敗退したのは、マリアとワイルドカードのアラーナ・ブランチャード(HAW)
そう、元CT選手でジャック・フリーストーン(AUS)の妻。子供を産んでも美しい姿は変わらず、MC席にもゲストで登場していました。
メンズR2はワイルドカードが活躍
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メンズR2ではタヒチで圧倒的なライディングを披露して優勝したオーウェン・ライト(AUS)の他、ルーキーのソリ・ベイリー(AUS)、ジェシー・メンデス(BRA)が見事なバレルライドで共に8.00をスコアしてラウンドアップ。
その他、フランス戦で長い怪我の治療から完全復活したレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、ワイルドカードのミゲル・ブランコ(PRT)、クロスビー・コラピント(USA)もR3へ。
メンズR3 タイトルコンテンダーは?
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早ければこのポルトガルで決まってしまう2019年のワールドタイトル。
カレントリーダーのガブリエル・メディナ(BRA)を始め、フィリッペ・トレド(BRA)、ジョーディ・スミス(ZAF)、イタロ・フェレイラ(BRA)、コロへ・アンディーノ(USA)とタイトルコンテンダーは全てR4に進出。
「楽しい波だったよ。間違いなく昨日よりは良いコンディションだった。最初に小さなバレルとクローズアウトセクションでのターンが出来る波に恵まれたんだ。あのオープニングスコアのお陰でヒートに余裕が生まれたように感じたね。ワイルドカードとの対戦はいつも難しい。ワイルドカードのヴァスコ・リべイロがエイドリアーノ、フレデリコ・モライスがミックを倒した2015年を思い出すよ。彼らにとってホームの観客の応援が活躍を後押しする。だから、ヒートでは本当に集中して自分の仕事を成し遂げようと考えたのさ」
ガブリエルがミゲル・ブランコ、フィリッペがヴァスコ・リべイロを倒したこのラウンド。
フィリッペのコメントにもある通り、特にポルトガルのワイルドカードは危険。ある意味CT選手と戦うよりも緊張感があったようです。
深刻な腰痛に悩まされているフィリッペですが、今のところ順調にミッションをクリア。
もし、ガブリエルが優勝した場合でも次のR4に勝てばポルトガルでのタイトル確定を阻止出来ます。
その他、R2で活躍していたソリがジュリアン・ウィルソン(AUS)を僅差で倒す大金星。
五十嵐カノア(JPN)、ケリー・スレーター(USA)、グリフィン・コラピント(USA)、コナー・コフィン(USA)などがR4進出。
アラーナの夫、ジャックもベスト16入り!
ジェレミー&コロへが2020年東京オリンピック出場権を獲得!
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前日のR1(Seeding Round)終了の時点で五十嵐カノアが2020年東京オリンピック出場権を獲得したというニュースをお伝えしましたが、この日はジェレミー・フローレスがフランス代表、コロへ・アンディーノがアメリカ代表に決定。
「世界一になりたい。そうすれば、オリンピックの出場権も同時に獲得出来ると思っていたからね。これでオリンピックの方は安心だけど、WSLのタイトルレースはこれからだし、自分が世界一になれるか怪しくなってきた。でも、興奮しているよ。もう少し頑張りたいね。オリンピックのことは父にも話したさ。とても嬉しいし、来年戦うのが楽しみ。サーフィンはライフスタイルとアートの要素もあるユニークなスポーツ。でも、コンテストで戦うのも本当に興奮するんだよ。母国を愛しているし、オリンピックはいつも見ている。だから、開幕式に参加したり、競技に参加したり、全てが最高だよ」
好調だった前半戦から後半は失速しているものの、現在ランキング5位でタイトルレースにも残っているコロへ。
宮崎県木崎浜での『2019 ISA World Surfing Games』でも大活躍して2位になった彼は来年のオリンピックでもメダル候補の筆頭。
特にオリンピックでアメリカはメダル獲得数が圧倒的に多く、サーフィンでも施設やコーチなどのサポート体制は世界一。
ISAではブラジルが強かったものの、オリンピックとなると話は別だと考えた方が良いでしょう。
なお、フランス代表に決まったジェレミーはビッグエアーで9.87のハイエストスコアをマークしたピーターソン・クリサント(BRA)にR3で敗退したものの、同じフランスのジョアン・ドゥルーもこのラウンドで敗退したため、ポイント差から決まった模様。
これでメンズはCTからの10枠の中、4枠が埋まり、残り6枠。
ブラジル2名、オーストラリア2名、アメリカ1名が候補。
残り1枠が埋まらない場合は他の選出基準が採用される可能性があります。
キングケリーは2020年東京オリンピックに出場可能?
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2020年東京オリンピックの枠は各国で最大2名。
コロへがアメリカ代表の1枠を獲得した今、残り1枠はランキング8位のジョン・ジョン・フローレンス、11位のセス・モニーツ、13位のケリー・スレーターの3名で争われることが濃厚。
怪我で欠場が続いているジョン・ジョンは最終戦のパイプラインで復帰する意向を示しており、もし出場して上位に入ればジョン・ジョンが有力候補。
セスはすでにポルトガルのR2で敗退して33位が決定しているため、最終戦でファイナル進出が必要。
ケリーはR4進出を決めたため、9位以上が確定。最終戦ではQF以上が必要。
もし、最終戦にジョン・ジョンが出場しなかった場合、ケリーがパイプラインでQF以上をメイクする可能性は高く、オリンピック出場の枠を獲得することも十分に考えられます。
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「ヒート開始直後に欲しかった良い波に乗れて気分は良かったよ。カノア、コロへなどがオリンピックの出場を決めたのは知っている。自分自身はまだやるべきことが沢山あるさ。ジョン・ジョンは何ヶ月も出場していないけど、まだ自分よりもランキングが上だよね。それだけ彼の成績が良かったってこと。自分的にはJ-Bay、チョープー、サーフランチ、フランスと4戦続けて良いパフォーマンスが出来ず、本当にフラストレーションが溜まっていた。ポルトガルではヒート毎に一本一本を集中して乗り続けるしかないよ」
ケリーの次の対戦相手はR3で親友のレオナルドを倒した五十嵐カノア。
R4で最も注目されるカードでもあります。
そのことを聞かれると今年の彼は調子が良いし、8-10ftのバレル勝負にでもならないかなと笑顔で答えていました。
ネクストコールは現地時間10月19日の午前7時30分(日本時間の同日15時30分)
オフシャルフォーキャストの「Surfline」によると北西ウネリは弱まる傾向となり、オンショアの予報。
週明けはスモールになる予報のため、それまでにヒートを進める可能性があります。
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