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『Red Bull Airborne France』を制したのは?

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PHOTO: © WSL/Masurel

現地時間10月5日、フランス南西部・ホセゴーで開催中のCT第9戦『Quiksilver Pro France』並びにウィメンズCT第8戦『Roxy Pro France』はハリケーン「 Lorenzo」の影響でストーミーコンディションとなった前日から一夜明けて敗者復活戦のR2(Elimination Round)から再開。

軽くオーバーヘッドはある掘れたワイドブレイク中心。まだ落ち着きのない難しい波でメンズはいくつかのバレルとビッグエアー、ウィメンズはタイトルコンテンダーのステファニー・ギルモア(AUS)がまさかの敗退という番狂わせも。
R3を戦うメンバーが揃った後、エアリアルに特化したコンテスト『Red Bull Airborne France』がファイナルまで進行。

2020年東京オリンピックの次のオリンピックの開催地でもあるフランスのサーフィン人気は高く、約25,000人の観客がビーチに集まり、世界トップのサーファーの驚異のパフォーマンスを堪能していました。

『Red Bull Airborne』はイアン・クレーンが優勝!

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PHOTO: © WSL/Poullenot

昨年のフランス戦で併催されたエアリアルに特化したコンテスト『Red Bull Airborne』
今年はツアーを引退したジョシュ・カーがイベントのディレクターを務め、ゴールドコースト、バリ島、フランスのシリーズ戦になり、今回が最終戦。

ゴールドコーストはイタロ・フェレイラ(BRA)、バリ島はジャック・フリーストーン(AUS)とCT選手が制していましたが、フランスでは本戦を重要視してCT選手の参加自体が少なく、特にブラジリアンは一人も参加していませんでした。

フリーサーファーを中心とした18名による予選ラウンドを勝ち上がったのはフィン・マクギル(HAW)、イアン・クレーン(USA)、グリフィン・コラピント(USA)、リーフ・ヘーゼルウッズ(AUS)、マルコ・ミニョー(FRA)、マキシム・ハシーノ(FRA)の6名。

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イアン・クレーン
PHOTO: © WSL/Poullenot

『Red Bull Airborne』は他イベントと異なり、1本のスコアだけで決まります。
45分のファイナル、開始5分でカリフォルニアのイアン・クレーンが難しいファーストセクションを抜けてインサイドで高さのあるグラブエアーをメイク。
5.83とスコア的には大きくなかったものの、このエアーを上回る選手はいなく、イアンが初優勝。
『Red Bull Airborne』では初のCT選手以外、カリフォルニアの選手が優勝と記念すべきイベントになりました。

「最高だね。フランスのビーチで担がれるなんて、もう狂っちゃいそう。これは確実に自分のサーフィンライフで最高の瞬間さ。ホセゴーに来るのは初めてだけど、大好きになったよ。今日はエアーの着地が難しい波だった。最後はバッチリ決まったね。あのエアーは大きかったから、絶対に成功したかったんだ」

着地の是非を問わなければ予選ラウンドでマット・メオラ(HAW)が挑んだクローズセクションでのビッグエアーが最もエキサイティングでしたが、これはあくまでコンテスト。
フィン・マクギルのディープなバレルを抜けてからのエアーも、本戦なら10ポイントが出ても不思議ではないライディングでしたが、エアーだけにスコアが与えられる『Red Bull Airborne』ではバレルの部分が加算されません。

フリーサーファーとはいえ、QSにフル参戦してCTにもワイルドカードで出場経験があるイアンは勝つためのフォーマットを正しく理解しており、今回の優勝、バリ島の4位でシリーズチャンピオンを獲得。
ちなみにイアンがWSLイベントで優勝するのは2013年のジュニア以来。
仲間に担がれてのビーチ凱旋中の興奮ぶりはまるでワールドタイトルを獲得したかのようでした。

ステファニー・ギルモアがまさかのR2敗退

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シルヴァナ・リマ
PHOTO: © WSL/Poullenot

敗者復活戦のR2(Elimination Round)では、コナー・コフィン(USA)、ルーキーのソリ・ベイリー(AUS)、スポンサーワイルドカードのマーク・ラコマー(FRA)の3名が信じられないようなバレルをメイク。
特にコナーとマークのライディングは共に9.10がコールされ、ここまでのハイエストスコアをマークしてR3(Round of 32)へ。
タイトルコンテンダーでは唯一このラウンドを戦ったコロへ・アンディーノ(USA)は難しいオープニングヒートで手堅くスコアをまとめて次に繋げています。

その他、『Red Bull Airborne』にも参加していたマルコ・ミニョー(FRA)、ミシェル・ボウレズ(PYF)、カイオ・イベリ(BRA)、ウェイド・カーマイケル(AUS)がラウンドアップ。

ジャドソン・アンドレ(BRA)はワイプアウトの際に耳を強打して途中棄権。
QSの方でランキング1位とリクオリファイは確実ですが、CTの方ではランキング30位のジャドソン。
鼓膜が破れてしまったという情報もあり、次のポルトガル戦にも不安が残るところです。

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ジャドソン・アンドレ
PHOTO: © WSL/Poullenot

ウィメンズサイドでは、ステファニー・ギルモア(AUS)がニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)、ペイジ・ハレブ(NZ)とのロースコア勝負に敗れて今シーズン初の17位。
最下位は2017年のポルトガル戦以来...。

「大きな波でのラ・グラヴィエールのヒートは今回初めてだし、少し緊張したわ。今日のような波でウィメンズサーファーが攻めているのを見るのは素晴らしい。私達はあらゆる条件の波でパフォーマンスする必要があるけど、残念ながら今日は出来なかった。それにサーフボードが折れて手を切ってしまったのよ。タイムロスもあり、厳しいヒートだったわ。これはワールドタイトルを狙うのには確実に悪い結果ね」

カリッサ・ムーア(HAW)をトップとした今年のタイトルレース。
全10戦中、上位8イベントでのポイントで決まるため、ここまで全てQF以上を重ねてきたステファニーは17位を捨てることが出来ます。
ポルトガル、ハワイと残り2戦。ポイント差を考えてもまだまだチャンスは十分にあります。

その他、タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、シルヴァナ・リマ(BRA)がR3(Round of 16)進出を決めています。

現地時間10月6日はハリケーン「 Lorenzo」が残したウネリに加えて午後には新しいウネリが入る予想ながら、オンショアの可能性が高く、早々とレイデイがコール。
ネクストコールは現地時間10月7日の朝(日本時間の同日夕方頃)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると風が改善する予想。

WSL公式サイト

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