『2018 ISA World Longboard Surfing Championship』田岡なつみが日本人として初のメダル獲得！

中国・海南島の美しいレフトブレイク「日月湾」を舞台に22ヶ国71名の選手により約一週間に渡って行われた『2018 ISA World Longboard Surfing Championship』が現地時間1月25日に終了。

WSLのワールドチャンピオンも多数参加したハイレベルな戦いは、やはり順当な結果となり、個人で3つのメダルを獲得したアメリカ代表が団体で金メダルを獲得。

日本代表は田岡なつみがファイナル進出で4位となり、ISAのロングボードイベントで日本人として初のメダル獲得。
メンズでも浜瀬海がリパチャージファイナルまで残り、6位に入るなど健闘。
団体では7位という結果に。

アメリカ代表の金メダル獲得の立役者となった2016年のWSLワールドチャンピオン、トリー・ギルカーソン(写真)はウィメンズで金メダルを獲得。
インタビューでは、「個人だけではなく、団体での優勝にストークしている。団体で金メダルを獲得したことは素晴らしいわ。私達は強い仲間意識を持ち、お互いを本当にサポートしている。兄弟、姉妹のようなチームなのよ。そして、私達のパフォーマンスが最大限に発揮された。もう最高の’チームゴールド’って呼んじゃうわ」と興奮気味に優勝の喜びを語っていました。

アメリカ代表は国別対抗のリレーレース、アロハカップでも圧倒的な強さで優勝して金メダルを獲得。
アロハカップはチームワークの良さが直接結果に結び付く競技であり、それが本戦でも十分に活かされたと言えます。

「この一週間、アップダウンがあったわ。最初の数日間は波が小さくて胃が痛くなった(笑)けど、それも含めて全てが面白かったし、楽しい時間だった。ISAのイベントはチームが一丸となったお互いをサポートするところが最高ね」

個人、団体、アロハカップと合計3つの金メダルを獲得したトリー。
この言葉に今イベントの全てが凝縮されています。

メンズの方はハワイ代表のカイ・サラス(写真上)がファイナルで正確無比なバックサイドのーズライドを披露して9.87のイベントハイエストを含むトータル19.04で他の3人を圧倒。
後半にペルー代表のブノア’ピッコロ’クレメンテが追い上げたものの、カイが圧勝で金メダル獲得。
ハワイ代表は最大4人の内、3人しか参加していませんが、ウィメンズでもホノルア・ブロムフィルが3位に入り、団体で3位と大活躍でした。

「こんな素晴らしいサーファー達を相手に優勝することが出来たことを誇りに思う。波も最高だったよ。ハワイには良いサーファーが沢山いるので、もう一人連れてきたかったね。来年は4人揃えてフルメンバーで金メダルを狙いたい。最高の一週間の旅だった」

36歳と大ベテランの域に入っているカイ。
コメント通り、ハワイはロングボードのレベルも非常に高いので、次回メンバーが加われば団体で更に上のメダル獲得の可能性も高そうです。

2020年東京オリンピックでサーフィンが初めて競技として選ばれたことで注目を集めている日本代表。
昨年、宮崎県のお倉ヶ浜で開催された『2017 VISSLA ISA World Junior Surfing Championship』では安室丈が金メダル。
上山キアヌ久里朱が銅メダル。団体でも銅メダルを獲得するなど大活躍をして話題になったのが記憶に新しいところです。

残念ながらロングボードはオリンピックの種目には選ばれませんでしたが、田岡なつみ(写真上)がISAのロングボードイベントで日本人として初のメダルを獲得したことは大きな誇りと言えるでしょう。

なお、今年の9月には日本の伊良湖で『ISA World Surfing Games』が開催されます。
2年後に控えたオリンピックのシミュレーションとして各国が揃える選手も過去最高のレベルになりそうです。

(閉会式)

『2018 ISA World Longboard Surfing Championship』結果
オープンメンズ
1位カイ・サラス(HAW)
2位ブノア’ピッコロ’クレメンテ(PER)
3位トニー・シルヴァニ(USA)
4位ケヴィン・スクヴァーナ(USA)
..6位浜瀬海(JPN)
..22位権守賢治

オープンウィメンズ
1位トリー・ギルカーソン(USA)
2位クロエ・カルモン(BRA)
3位ホノルア・ブロムフィル(HAW)
4位田岡なつみ(JPN)
..29位叶多和子(JPN)

団体
1位アメリカ
2位ペルー
3位ハワイ
4位ブラジル
...7位　日本

国別対抗リレーレース
「Aloha Cup」
1位アメリカ
2位オーストラリア
3位ペルー
4位ブラジル

『2018 ISA World Longboard Surfing Championship』公式サイト