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2017年CTルーキーで生き残れるのは誰?
PHOTO: © WSL/Masurel
元JPSAプロの柄沢明美さんの長男、コナー・オレアリー(AUS)を始め、オーストラリアのジュニアタイトルを総なめした18歳のイーサン・ユーイング(AUS)、ワイルドカード時代の活躍が強烈な印象を残していたフレデリコ・モライス(PRT)などシーズン前から粒揃いと言われていた2017年のCTルーキー。
イベントによって上位に入った選手はいたものの、コンスタントに結果を重ねるのは難しく、現在クオリファイ圏内の22位以内にいるのは3名のみ。
残るは最終戦のパイプライン、そして、QSサイドでは『Hawaiian Pro』、『Vans World Cup』の2戦。
1シーズンで消えてしまう選手も多い厳しい世界のCT。
果たして7名のルーキーの内、生き残れるのは?
■フレデリコ・モライス(PRT)
ランキング13位
2013のポルトガル戦、ワイルドカードで出場したフレデリコはケリー・スレーター(USA)を倒し、一躍時の人に。
2015年にはカレントリーダーだったミック・ファニング(AUS)、2016年にはガブリエル・メディナ(BRA)を倒し、最強のワイルドカード、ジャイアントキラーの称号を与えられた。
ワイルドカードの1イベント、それも自国でのイベントと比べ、世界中を回るワールドツアーの一員として正式に戦った今年は彼にとって本当の実力を試される年でもあった。
成績に波はあったものの、オーストトラリアレッグではベルズ戦で5位といきなり結果を残すことに成功。
歴史に残るような素晴らしいコンディションに恵まれたJ-Bay戦ではオープンフェイスに大きなマニューバーがハマり、2位。
最終戦の結果次第ではトップ10入りも夢ではなく、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの筆頭と言われている。
PHOTO:© WSL/Sloane
■コナー・オレアリー(AUS)
ランキング14位
日本でコナーにつきまとってくるのは元JPSAプロの柄沢明美さんの長男ということ。
しかし、ルックスからしてもオージーよりであり、サーフィンも非常にダイナミックなグーフィーフッター。
開幕戦ではヒートを重ねる毎にQSからCTのサーフィンに改善、QF進出の5位と周囲を驚かせた。
そして、フィジー戦ではファイナルに残り、優勝まで僅かなポジションに。
オッキーことマーク・オクルーポと同じクロヌラをホームにしてコーチはルーク・イーガンと世界を代表するグーフィーフッターが側にいる環境はとても恵まれている。
PHOTO: © WSL/Poullenot
■ジョアン・ドゥルー(FRA)
ランキング17位
2017年の7名のルーキーの内、3名がヨーロピアンというのも注目すべきこと。
その3名で最もマークされていなかったフレンチのジョアンは、最初の4戦で僅か1ヒートしか勝てず...。
しかし、南太平洋レッグのフィジーとタヒチではフロントサイドで驚くべきバレルのスキルを披露して5位。
J-Bayや自国フランスでも活躍して9位とシーズン後半に追い上げ、最もバランスの良い選手と言われている。
最終戦のパイプラインが本来の姿を見せればジョアンはダークホースの一人として怖い存在になるでしょう。
PHOTO: © WSL/Masurel
■レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)
ランキング26位
ツアーで唯一のイタリアン。
ケリーの元側近、ベリーを継父に持ち、コーチとしても側にいて更にスネークこと元CT選手のジェイク・パターソン率いる「Quicksilver」チームの一員として五十嵐カノアを始め、沢山の仲間に囲まれているレオナルド。
爆発力はあるものの、コンテストでは今ひとつ発揮出来ず、ベストな結果はフィジー戦での5位。
まだ20歳ということを考慮すれば将来は有望であり、もしパイプラインでリカバリーが出来なく、リクオリファイを逃しても翌年以降に十分チャンスはある。
(QSでも33位と難しいポジションにいる)
PHOTO: © WSL/Rowland
■イアン・ゴウベイア(BRA)
ランキング27位
ブラジルの英雄、ファビオ・ゴウベイアの息子。
彼にとってそれがどれだけのプレッシャーになっているか分からないが、ルーキーイヤーは実力と結果が伴わず、フィジー戦でのR3突破、9位が最高位。
つまり、他は全て最下位か13位であり、QSも本格的にフォローしていない(130位)ために残されたチャンスはパイプラインのみ。
ブラジルの他の若い世代同様にパイプラインでのサーフィンに真剣に取り組んでいるが...。
PHOTO: © WSL/Saguibo
■エゼキエル・ラウ(HAW)
ランキング27位
昨年、チームメイトの五十嵐カノアがパイプラインでQF以上をメイクしたことで繰り上げでクオリファイを決めたジーク。
オーストラリアレッグではベルズで3位に入り、早くも大物ぶりを発揮したが、その後は最下位と13位のみ...。
7名のルーキーの中でQSよりもCT向きのサーフィンをする一人と言われていた彼が皮肉にもQSの方でリクオリファイを決めそう。
ポルトガルの10,000で優勝、サンセットビーチの『HIC Pro』で優勝。
そして、サンセットビーチで開催されるトリプルクラウンのセカンドイベントでも上位入賞が期待されている。
PHOTO: © WSL/Morris
■イーサン・ユーイング(AUS)
ランキング35位
オーストラリアのノースストラドブローク島、通称ストラディー出身。
アンディ・アイアンズのスタイルに似ていると言われ、最も期待された18歳の彼がCTでこれだけ苦労するとは誰もが想像しなかったはず。
第6戦まで全て最下位、第7戦のタヒチで初めてヒートを勝ってR3進出を決めたものの、R3の壁は果てしなく高く、分厚かった...。
QSでも62位とリクオリファイは難しく、来年はQSからやり直すことになりそう。
この一年間の経験が彼のコンペティション人生に大きな影響を与えることは間違いなく、成長して再び夢の舞台に戻ってくることを待ち望みたい。
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