コンテスト
トリプルクラウン初戦『Hawaiian Pro』開幕!
PHOTO:© WSL/Heff
ハレイワ、サンセットビーチ、パイプラインの3イベントで構成されるハワイの伝統的イベント、35年目を迎えるトリプルクラウンが今年も開催。
トリプルクラウンの栄冠と共に二つのハイグレードなQSでは来年のワールドツアー入り、最終戦のCTではジョン・ジョン、ガブリエル、ジョーディ、ジュリアンの4名によるタイトル争いがクライマックスを迎えます。
また、現在QSランキング18位の大原洋人が2イベントの結果次第でクオリファイ可能なポジションにいるため、例年以上に多くの日本人サーファーが注目。
初戦はハレイワのアリイビーチパークを舞台とした『Hawaiian Pro』、初日となった現地時間11月14日は新しい西北西ウネリ、北北東ウネリが入ったものの、公式2-3ftレンジと基本的にはスモールで、まるでカリフォルニアのハンティントンビーチのようなコンディション。
ライトの波が中心となる本来のハレイワではなく、レフトの波がメインとなり、日中はトレードウィンドも強まる傾向。
難しい状況の中、エアリアルやトリッキーなアクションが勝負の鍵を握った一日でした。
PHOTO:© WSL/Heff
初日はR1の全てのヒートを終えた後、R2の2ヒートが進行。
R1で最も良いライディングを披露していたのは、アメリカ・サウスカロライナ出身のカム・リチャーズ。
高さのあるフロントサイドのエアーリバース(写真上)で9.33のハイエストスコア並びに17.16のハイエストヒートスコアをマーク。
「今年は初めて本気で取り組んだ年なんだ。出来るだけ多くのヒートを勝って賞金とポイントを稼ぎたい。そして、来年はもっと良い結果を出したいね。今年、クオリファイが出来れば最高だけど、それは分からないよ」
2013年の『Hurley Pro』のワイルドカードを決める動画によるウェブ投票では、ジェイデン・スミス、ブロディ・ジェンナー、ジェイミー・フォックスなどの有名人を巻き込み、デーン・レイノルズと争いになって話題になったカム。
まだジュニア枠から外れたばかり、2016年までの3桁のQSランキングを今年は一気に2桁、56位まで引き上げています。
同じグーフィーフッターのロブ・マチャドに似たスタイルはスター性もあり、近い将来、アメリカ本土を代表するCT選手になる可能性もあるため、要注目です。
その他、ハンティントンビーチのような波でカリフォルニアの選手が強く、タナー・グダスカス、ブレット・シンプソン、パーカー・コフィンがラウンドアップ。
ジャック・ロビンソン(AUS)、ディオン・アトキンソン(AUS)、ダスティ・ペイン(HAW)、ミッチ・コルボーン(AUS)、アリッツ・アランブルー(ESP)、トリー・マイスター(HAW)、ビリー・ケンパー(HAW)
『HIC Pro』でSF進出を果たしてトリプルクラウンの出場権を得たマウイ島出身の18歳、コディ・ヤングもR2進出。
QSランキング59位の新井洋人(写真最上部)はH4でハワイアンとケオニ・ヤン、喜納海人などと対戦。
バックサイドでミドルスコアを重ねた新井洋人はケオニと共にラウンドアップを決めています。
PHOTO:© WSL/Heff
R2からはセカンドシードの選手が登場。
H1ではウルグアイのマルコ・ジョルジ、ナット・ヤング(USA)がラウンドアップ。
最終ヒートとなったH2では、大原洋人がブレット(写真上)の他、ソリ・ベイリー(AUS)、カラニ・バリ(AUS)と対戦。
ハレイワのスモールレフト、4名共にレギュラーフッターでバックサイド勝負となったこのカード。
序盤はソリッドなターンを繰り返したソリが6.00、7.00をスコアしてリード。2位は8.73をスコアしたブレット。
洋人は波とのリズムが合わず、ロースコア止まりで4位。
中盤、プライオリティを持っていた洋人は最初の2本を払拭するようなパワフルなターンを重ね、6.03をスコア。
更に際どいセクションでの3つのターンで7.00を重ね、4位から一気にトップに立ちます。
後半、全ての選手が積極的に波をキャッチする中、ソリが6.10をスコアしてトップに浮上、洋人は2位へ。
終了間際、洋人、ブレット共に最後のセットに乗ってスコアを待ちますが、ブレットがニード5.03のシチュエーションで6.07。
3位からトップ、2位にソリ、洋人は3位に落ちてしまい、惜しくもファーストヒートで姿を消すことに...。
これで洋人の2017年のチャンスはサンセットビーチでの『Vans World Cup』の1戦のみ。
上位入賞が条件ですが、まだ可能性は残されています。
ちなみにこの日、11月14日は21歳の誕生日。
自身のInstagramで「今日、21歳になりました。サポートしてくれている全ての人に感謝します。特に家族、スポンサー、友人、彼女!今日は良い結果を残せなかったけど、常に前を見て進んでいきます。そして、良い結果を出すぞ!」とポストしていました。
R2の残りヒート、H3には新井洋人がフランス戦にワイルドカードで出場して大活躍したマーク・ラコマーなどとクレジット。
ここから先は全てのヒートが強豪揃いです。
ネクストコールは現地時間11月15日の早朝7時(日本時間の16日午前2時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると西北西ウネリのピークは前半となり、午後はゆっくりと弱まる予報。
次のウネリは19日に入る予想。
『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト
WSL公式サイト
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