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QS10,000『Ballito Pro』はジョーディ・スミスが優勝!


PHOTO: © WSL/Cestari

コンペティターなら誰でも憧れる夢のワールドツアーの舞台に上がるためのQSで最もグレードが高い10,000。
今年も昨年同様に南アフリカ、カリフォルニア、ポルトガル、ハワイで2戦。合計5戦行われます。
その初戦となる『Ballito Pro』が南アフリカで約1週間に渡って行われ、現地時間7月8日に終了。

メインスポンサーが「Billabong」に変わって3年目となる今イベントの会場はライトの波がメインの「Ballito」
昨年はコナー・オレアリー(AUS)、ジョアン・ドゥルー(FRA)、二人のグーフィーフッターがパワフルなバックハンドアタックとエアリアルでハイスコアを出して勝ち上がり、コナーが優勝してクオリファイへのポジションを固めていました。

そのコナーはトリッキーなコンディションにR2で早々と敗退。
日本人選手では大原洋人、新井洋人、村上舜、稲葉玲王の4名の内、大原洋人のみR3進出。イベント前のランキング2位の大原洋人にとって大切な一戦でしたが、R4進出はならず、今回の結果によって2位から一気に10位にランキングを下げています。

コナーの他にも7月12日からジェフリーズベイで開幕するCT第6戦『Corona Open J-Bay』の前に多くのトップ34のメンバーが参戦。
唯一の南アフリカのCT選手であり、2010年のイベントチャンピオンでもあるジョーディ・スミス(写真最上部・下)がQSらしい難しい波でもリズムを崩さず、パワーサーフィンとエアリアルのコンビネーションで勝ち上がり、ファイナルでブラジリアンのウィリアン・カルドソと対戦。
序盤の10分で8.33を含むトータル16.00でウィリアンを圧倒。更に後半にはショートレンジの波でトップターンからダブルハンドエアーをメイクして9.73。
ハイスコアを伸ばし、追い上げてきたウィリアンを見事にかわして2度目の優勝を決めました!


PHOTO: © WSL/Cestari

「家族や友人、素晴らしい観客の前で優勝出来て最高さ。ビーチに集まってくれた全ての人に感謝したい。3位になったマイキー(南アフリカ出身の若手・マイケル・フェブラリー)にも良いイベントになったと思う。彼に大きなお祝いをして、今年はクオリファイ出来るように願っているよ」

表彰台では、「私達は南アフリカ人が2017年のワールドチャンピオンになることを見ることが出来るでしょうか?」の質問に「Absolutely!(もちろん!)」とシンプルに答え、ギャラリーを沸かせていました。

南アフリカ人として初のベルズ制覇を果たした今シーズン。
現在ランキング3位でトップとのポイント差も僅かのため、過去に何度も争ってきたワールドタイトル獲得のチャンスも十分にあります。


PHOTO: © WSL/Cestari

大原洋人が2位から10位にランクダウンしたことでも分かる通り、今イベント終了後のQSランキングは大きな変化が出ています。
ファイナルでジョーディと戦ったウィリアン(写真上)は8,000ポイントを獲得して一気に27もランクを上げて2位。
イベント前から2位に大差をつけていたジェシー・メンデス(BRA)は今回の5位で5,200ポイントを重ね、カレントリーダーの座を固めています。

「最高の気分さ。ファイナル進出まで本当に大変だったよ。自分のキャリアも後そう長くないし、家族全員が自分を支えてくれている。更に良い結果を重ね、夢のワールドツアー入りを果たしたい」

今年で31歳になるウィリアン。
QSを長年回り、メジャータイトル獲得やワールドツアーも補欠選手として数戦参加した経験があります。
大柄な体格を活かしたパワフルなライディングはCT向きでもあり、今イベント中も一際大きなスプレーを飛ばして会場を盛り上げていました。


PHOTO: © WSL/Cestari

ジョーディのコメントにもあったマイケル・フェブラリー(写真上)は今シーズンのQSの南アフリカレッグで最も活躍した選手。
1,000で3度の優勝と今回の10,000での3位。アフリカのQSランキングではトップ。総合では4位になり、クオリファイ圏内に入ってきました。

ジョーディとのSF終了後のインタビューでは、「南アフリカ人のサーファー全てが尊敬しているジョーディとの対戦は素晴らしかったよ。南アフリカで続いた1,000イベントの後、この成績は大きな自信になった。次の’US OPEN’が楽しみさ」とコメント。

ちなみにジョーディは自身に続くCT選手誕生のために今年は自らがQSスポンサーになって『Jordy Smith Cape Town Surf Pro』を開催。
数年前のブラジルのように自国で多くのQSを行うことで若手がポイントを稼ぎ、ハイグレードのイベント参加、クオリファイに繋がることになります。

次のQSは7月10日〜17日に湘南で開催される1,500『Murasaki Shonan Open』
10,000は7月31日〜8月6日にカリフォルニア・ハンティントンビーチで開催される『Vans US Open of Surfing』

『Ballito Pro』結果
1位 ジョーディ・スミス(ZAF)
2位 ウィリアン・カルドソ(BRA)
3位 マイケル・フェブラリー(ZAF)、マイキー・ライト(AUS)
5位 ジェシー・メンデス(BRA)、ミゲル・プーポ(BRA)、ウェイド・カーマイケル(AUS)、ヴァスコ・リビイロ(PRT)

WSL公式サイト

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