コンテスト
『Outerknown Fiji Pro』波乱の2日目!
PHOTO: © WSL/Cestari
ケリー・スレーター(USA)のアパレルブランド『Outerknown』が今年からメインスポンサーになったフィジー・タバルア島を舞台としたCT第5戦『Outerknown Fiji Pro』は2日連続でオン。
現地時間6月5日にR2のH2から再開され、R3のH4まで進行しました。
前日とほぼ同じ南西ウネリによる6-8ftレンジの「Cloudbreak」は時間帯によって表情を変え、特にR2はバレルになりにくい難しいヒートもありましたが、9ポイント台が3本、多くの8ポイント台がスコアされる世界最高峰のサーフィンレースらしい見応えある戦いになっていました。
敗者復活戦のR2では、シーバスことセバスチャン・ズィーツ(HAW)が9.43を含む、トータル18.43のハイエストヒートスコア。
ジェレミー・フローレス(FRA)が9.57のハイエストスコアを出すなど共にバレルの名手らしい勝ち方でラウンドアップ。
その他、フィジーで4度の優勝記録を持つケリー・スレーター(USA)、ジョエル・パーキンソン(AUS)、レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)、ウィゴリー・ダンタス(BRA)、イアン・ゴウベイア(BRA)、ミゲル・プーポ(BRA)、ビード・ダービッジ(AUS)がR3進出を決めた一方、五十嵐カノア(USA・写真下)は今シーズン3度目の最下位が決定。
現在ランキング24位。QSでも41位と低迷しているため、リクオリファイを果たすためには後半戦に好成績を重ねる必要があります。
PHOTO: © WSL/Sloane
R3ではR1から好調だったウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)が快勝した一方、2015年にパーフェクト20を2ヒートで出して完全制覇した経験があるオーウェン・ライト(AUS)と2014年、2016年に優勝したガブリエル・メディナ(BRA)がまさかの敗退...。
オーウェンを敗ったのはルーキーのイアン・ゴウベイア(BRA・写真最上部・下)
R2でカノアをコンビネーションスコアに追い込んで圧勝したイアンはその勢いをR3でもキープ。
一本目からダブルバレルで8.33をスコアすると後半には7.33のバックアップスコアを重ねてトータル15.66。
終了間際にバレルとカービングで8.93を返してきたオーウェンの追い上げをかわし、僅か0.40差で初のR4進出を決めました。
「R3からR4に進めて凄い興奮しているよ。フィジーでオーウェンを倒せるなんて最高の気分さ。彼はこの場所のベストサーファーの一人だからね。普通では勝てないと思って戦った。ヒートでは最初にバレルに入ったけど、バックアップが必要だと思ったよ」
ブラジルのCTサーファーのパイオニアでもあるファビオ・ゴウベイアの息子、イアン。
開幕戦からブラジル戦までは目立たない存在でしたが、この日のフィジーでは世界のトップ34の中で最も注目を浴びていました。
PHOTO: © WSL/Sloane
初日のR1ではカムバックから初のバレルがメインのイベントで完全復活を告げるようなライディングを披露していたオーウェン。
R3も決して内容は悪くなかったものの、勝利の女神に見放され、今シーズン最低の13位でフィニッシュ。
「残念だね。結果は結果。でも、このパーフェクトなレフトから去るのは辛いよ。今シーズンはここまで素晴らしい。自分にとって多くのリカバリーが必要だったけど、ブラジル戦を境に一歩先に進んだ感じがしたんだ。ヒートでもっと積極的に攻めることが出来るようになったのさ。確かに開幕戦は良い結果だったけど、何かしっくりこなかった。今はツアーで戦えることに興奮しているんだ」
ちなみにオーウェンはウィルコ、妹のタイラーと同じグレン・ホールことマイクロをコーチとしてつけています。
PHOTO: © WSL/Cestari
この日のもう一人の主役は右足首の靭帯を損傷から3イベントぶりに復帰したイタロ・フェレイラ(BRA・写真上)
最終ヒートでガブリエルと対戦したイタロは一本目でドギードアをこじ開けて8.10をスコアしたガブリエルに対してバレルとアグレッシブなターンのコンビネーションで7.83と8.00をマークしてリード。最後に素晴らしいバレルライドを披露したガブリエルでしたが、0.36差でこの勝負はイタロに軍配が上がりました。
「最高だったね。ガブリエルとの対戦はいつも楽しいよ。彼は強いコンペティターさ。いくつかの良いバレルを手に入れ、プレッシャーは余り感じていなかった。復帰出来て嬉しいね。神に感謝したい。支えてくれた家族、恋人、友人のおかげさ。楽しんで良い波に乗るよ」
エアリアルだけではなく、この手のリーフブレイクにも定評があるイタロ。
今シーズン、ここからタイトルレースに加わるのは難しいでしょうが、他の選手にとって怖い存在になるのは間違いありません。
R3の残りヒートの注目カードはミック・ファニング(AUS) vs ミシェル・ボウレズ(PYF)、ケリー・スレーター(USA) vs コナー・オレアリー(AUS)
ネクストコールは現地時間6月6日の朝7時(日本時間の同日早朝4時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南西ウネリはピークを過ぎる予想。
8日には次の南西ウネリが入るものの、ウェイティングピリオド後半に入る予想の大きなウネリを待つ可能性もあります。
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