『Quiksilver Pro France』 ジョン・ジョン、ガブリエルが残り、ウィルコが脱落 | サーフィンニュース BCM | コンテスト

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『Quiksilver Pro France』 ジョン・ジョン、ガブリエルが残り、ウィルコが脱落


PHOTO:© WSL/Poullenot

現地時間10月8日、フランス南西部・ホセゴーで開催中のCT第9戦『Quiksilver Pro France』は4-6ftレンジの’フランスらしい’コンディションでR3の12ヒートとR4の4ヒート。更にウィメンズの『Roxy Pro France』のR3。合計20ヒートをこなすマラソンデイ。

『Roxy Pro France』の方はカレントリーダーのタイラー・ライト(AUS)、逆転に僅かな可能性が残っているランキング2位のコートニー・コンローグ(USA)を始め、タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW)、ステファニー・ギルモア(AUS)がQFに進出。
波乱は無かったものの、『Quiksilver Pro France』はカレントリーダーのジョン・ジョン・フローレンス(HAW・写真最上部)、ガブリエル・メディナ(BRA)が勝ち上がった一方、ウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)がR3でカイ・オットン(AUS)に敗退。
これで初のワールドタイトル獲得は絶望的に...。

「狙ったポジションで待つ計画だった。でも、ヒート開始直後に動いてしまい、カイがプライオテリィを持っている時は離れるようにしたんだ。何本かのワイドな波に乗ったけど、逆転することは出来なかった。カイはヒートでのベストウェーブに乗っていたよね。もう少し計画通りに進めれば良かった。サーフィンの調子は最高だったのに、良い波を見つけられなかったのさ」

R2ではワイルドカードのジョアン・ドゥルー(FRA)との危ない試合をなんとか切り抜けたものの、過去にフランスで良い成績を残したことがないウィルコにとってこのビーチブレイクとの相性は今ひとつだった印象。
リップカールのピットボス(現場マネージャー)、ライアン・フレッチャー、コーチのマイクロことグレン・ホール、そのマイクロの元、初のワールドタイトルが目の前まで迫ってきたタイラーと3名の大御所チームメイトが見守る中、本当に後がない試合を落としてしまうことに...。
ヒート終了後は怒りをぶつけるように海面を叩く姿が映し出されていました。


PHOTO:© WSL/Poullenot

ウィルコ、そして前日のジョーディ・スミス(ZAF)のR2敗退でタイトルレースは、ジョン・ジョンとガブリエルの二人にほぼ絞られてきました。

ジョン・ジョンはR2でジョーディを倒して絶好調のライアン・カリナン(AUS)とR3で対戦し、開始直後に彼しか見つけられないようなバレルをメイク。
更にライアンのエアリアルに触発されて同じピークでバリエーション豊かなターンから高さのあるエアーリバースをメイク。
バレル、パワーサーフィン、エアリアル。全ての要素を揃え、ビーチに集まった沢山のギャラリーを沸かせてラウンドアップ。
ビーチに上がってからもジョン・ジョンの人気は異常なほどで、キッズに囲まれる様子はジャスティン・ビーバーのようでした。

「ライアンとのヒートはとても楽しく、ストークしたさ。彼に刺激されてエアーがしたくなったんだ。面白い試合だったし、リアルなバトルって感じだった。勝敗に関わらず、良い気分で試合を終えることが出来たよ。ジープリーダージャージ(イエロージャージ)を着ている気分も良いね。いくつかのヒートをこなし、リズムが戻ってきたよ」

3人ヒートのR4(1位がQFへ、2位と3位はR5へ)でもジョン・ジョンのリズムは崩れず、ライト、レフトで見事なエアーリバースを披露して9ポイントを2本。トータル18.47をマークしていましたが、信じられないようなバックハンドのフルローテーションエアー、パーフェクト10をスコアしたフィリッペ・トレド(BRA)が僅かに勝り、R5の敗者復活戦に回ることに...。
R5の対戦相手は昨年のワールドチャンピオン、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)です。


PHOTO:© WSL/Poullenot

R3でジョン・ジョンの後のヒートに登場したガブリエル(写真上)はR2でケリー・スレーター(USA)を倒し、「ケリーキラー」「ジャイアントキラー」の称号を与えられたワイルドカードのレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)と対戦。

シングルスコアでは8.57を出したレオナルドが上回っていましたが、トータルでは序盤に長いレフトの波、フロントサイドで手堅くスコアを重ねたガブリエルが勝り、R4へ。
続くR4でも序盤からスコアを重ね、R3で五十嵐カノアを敗ったカイオ・イベリ(BRA)、コロヘ・アンディーノ(USA)を大差で下してQF進出。
リスクのあるエアリアルを封印して確実にスコアを重ねる姿は現実的になってきた2度目のワールドタイトルを本気で狙っている証でもあります。

これでガブリエルはフランスでルーキーイヤーから6年連続QF以上が確定。過去5年間、3度のファイナル進出、2度の優勝と恐ろしく相性が良い場所であり、今年も優勝候補の筆頭と言えます。

「他の選手が凄いサーフィンをしていると燃えるんだ。QFに進出出来てストークしているよ。自分にとってフランスは特別な場所。海に入る度に自信に満ちて良い気分になれるのさ。全てのヒート前は緊張する。でも、アウトに出た瞬間に解放されるんだ。ビーチにいるサポーターの応援にもエネルギーをもらっている。そんな彼らのために良いサーフィンを見せたい。フランスのファンは最高だよ」

2014年、ブラジリアンとして初のワールドタイトルをケリーの最年少記録と並ぶ20歳で獲得したガブリエル。
まだ22歳ながら最近は髭を蓄えて貫禄さえ出てきました。

フィリッペ、ガブリエルの他にQF進出を決めたのは、マット・バンティング(AUS)、カイ・オットン(AUS)


PHOTO:© WSL/Cestari

ネクストコールは現地時間10月9日の午前8時(日本時間の同日午後3時)
オフシャルフォーキャストの「Surfline」によると西北西ウネリは弱まる傾向。
10日以降もサイズダウンが予想されるため、イベントは進行する可能性が高そうです。

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