コンテスト
CT第8戦『Hurley Pro at Trestles』終了!
PHOTO:© WSL/Scholtz
全11戦で争われる2016年のワールドツアーもいよいよ後半戦。
第7戦のタヒチではケリー・スレーター(USA)が完全優勝を成し遂げて久々にキングの威厳を見せつけた一方、シーズン前半に快進撃を続けたウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)の牙城が崩れ、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)がトップの座を奪い、タイトルレースも佳境にさしかかってきました。
バレルオンリーのタヒチ・チョープーから全く違うタイプのカリフォルニアのローワー・トラッセルズに舞台を移動して開催された第8戦の『Hurley Pro at Trestles』は現地時間9月14日に終了。
ジョン・ジョンがR3で敗れ、ランキング3位のガブリエル・メディナ(BRA)までもが同じラウンドで敗退。
更にウィルコは2戦続けてワイルドカードの餌食になり、R2で早々と姿を消すことになり、これでチャンスが巡ってきたのは、ケリーとジョーディ・スミス(ZAF・写真最上部・下)の二人。
ケリーはQFで敗退したものの、ジョーディはファイナルデイで全ヒート9ポイント台を出して優勝候補の筆頭だったフィリッペ・トレド(BRA)をSFで倒し、最後はベテランのパーコことジョエル・パーキンソン(AUS)とのクロスゲームを制して2年振りの優勝を決め、タイトルレースに加わることに成功しました。
「このイベントで使用したサーフボードが本当に良い調子だったんだ。このイベントには’オープンマインド’で挑んだよ。波が良かった昨年は怪我で出場出来なかった。今回は一つ一つのヒートを大切に考えたのさ。ジョエルは大好きなサーファーの一人だし、ツアーではいつも見ている。今は本当に興奮して最高に嬉しいよ」
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QFが終了して一日のレイデイを経て行われたファイナルデイ。南から接近したハリケーン「Orlene」の南〜南南東スウェルを期待したものの、公式3-4ftレンジとイベント前半のオーバーヘッドのグッドコンディションと比べ、明らかにスモールでした。
SFで対戦したフィリッペはこの手の波を最も得意とする選手であり、一本目では高さのあるエアーリバースをメイクしてギャラリーを沸かせていましたが、最後はジョーディのカービングが勝った形に。
トラッセルズは2014年、最後に優勝した相性が良いイベントでもあります。
昨年は膝と腰の負傷により5戦も欠場してシーズンを棒に振ったジョーディ。
今年はベルズで2位、J-Bayで5位。そして今回の優勝でランキングも4位に上げてフランス、ポルトガルと続くヨーロッパレッグに挑みます。
「今年ワールドタイトルを手に入れることが出来れば、それは素晴らしいね。ヨーロッパレッグでは出来る限りのことをして結果がついてくることを願う。今回はケリーとのR4が最も厳しかった。彼とミシェル・ボウレズとの対戦はいつも困難さ。もちろん、フィリッペとのSFも大きなヒートだったよ」
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2012年にワールドタイトルを獲得した後、失速気味だったパーコ(写真上)
ファイナル進出は実に2014年のJ-Bay以来、約2年振り。優勝は2013年のバリから遠ざかっています。
SFでは今イベントの立役者となったワイルドカードのターナー・グダスカス(USA)と僅か0.10差の超クロスゲームに競り勝ち、久々に彼のスタイリッシュなマニューバーが冴えた一戦でした。
2004年、10年以上前にまだ『Boost Mobile Pro』だった頃に優勝経験があるこのブレイク。
インタビューでも、「2004年、この波と街に恋に落ちた」とまずは一言。
「今年はその時以来の素晴らしい時間がトラッセルズで過ごせたし、また表彰台に上がれて本当に嬉しいね。このイベントは凄いモチベーションで優勝を狙っていたんだ。驚くようなサーフィンの才能、ジョーディが優勝に値するよ。彼は素晴らしいサーファーだし、ワールドタイトル候補さ」
同郷のミック・ファニングがスポット参戦。更にビード・ダービッジは昨年のパイプラインで大怪我をして欠場と彼を取り巻く環境に変化がある今年。
それでもミックは来年戻ってくると公言していますし、ビードは今冬のトリプルクラウンには復帰を予定しています。
ミック、ビード共に彼の今回の活躍を喜んでいることでしょう。
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ウィメンズは前戦の『Vans US Open of Surfing』でカレントリーダーの座を手に入れたタイラー・ライト(AUS・写真上)が2014年に初開催のトラッセルズで優勝したステファニー・ギルモア(AUS)とファイナルを戦い、タイラーのパワーサーフィンが爆発。
ステファニーも最後の波で美しいマニューバーを描き、9.13をスコアしますが、序盤のリードが効いたタイラーが逃げ切り優勝!
イベントを通してのスコアを見ると9ポイントを最も出したのはステファニー。
しかし、ヒートを勝つのは違う話で、最後はタイラーが笑うことになりました。
「ワールドタイトルが欲しい。獲得するために突き進んでいるわ。タイトルを狙うと決めた後、すぐに自分が出来る全てのことをやった。分からないことを学びながら、どうやれば良いか、どれが悪いか全てね。過去に争ったタイトルレースとは自信と心地良さで明らかに違いを感じている。流れは私にきているし、とても気分が良いわ。その背後には愛を感じるの」
全10戦中4勝目を決めたタイラー。
ランキング2位のコートニー・コンローグ(USA)はR4、3位のカリッサ・ムーア(HAW)はQFで敗退したため、彼女達との差を広げ、初のワールドタイトル獲得は早ければヨーロッパレッグの最中に決まる可能性があります。
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ワールドツアーの一行はカリフォルニアを離れ、次はヨーロッパへ移動。
10月4日〜15日に第9戦『Quiksilver Pro France』がウィメンズ『Roxy Pro France』と併催されます。
その前にウィメンズは第8戦『Cascais Women’s Pro』が9月24日〜10月2日にポルトガルで開催。
『Hurley Pro at Trestles』結果
1位 ジョーディ・スミス(ZAF)
2位 ジョエル・パーキンソン(AUS)
3位 フィリッペ・トレド(BRA)、ターナー・グダスカス(USA)
5位 ブレット・シンプソン(USA)、ケリー・スレーター(USA)、スチュアート・ケネディー(AUS)、アレックス・リベイロ(BRA)
『Swatch Women’s Pro』結果
1位 タイラー・ライト(AUS)
2位 ステファニー・ギルモア(AUS)
3位 セージ・エリクソン(USA)、ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)
5位 ジョアン・ディファイ(FRA)、ローラ・エネヴァー(AUS)、マリア・マニュエル(HAW)、カリッサ・ムーア(HAW)
WSL Samsung Galaxy Championship Tour
『Hurley Pro at Trestles』終了後のランキング
1位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 41,650pt
2位 ガブリエル・メディナ(BRA) 37,450pt
3位 マット・ウィルキンソン(AUS) 36,500pt
4位 ジョーディ・スミス(ZAF) 35,200pt
5位 ケリー・スレーター(USA) 29,650pt
WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour
『Swatch Women’s Pro』終了後のランキング
1位 タイラー・ライト(AUS) 53,450pt
2位 コートニー・コンローグ(USA) 46,200pt
3位 カリッサ・ムーア(HAW) 42,500pt
4位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW) 38,450pt
5位 ステファニー・ギルモア(AUS) 37,300pt
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