コンテスト
2016年の『Vans US Open of Surfing』を制したのは?
昨年、大原洋人が日本人として初制覇を成し遂げた『Vans US Open of Surfing』が今年もカリフォルニア・ハンティントンビーチで開催。
1週間に渡って行われた真夏の祭典が現地時間7月31日に終了し、フィリッペ・トレド(BRA)&タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW)の優勝で幕を閉じました!
「この1週間、素晴らしいサーファー達と対戦した後の特別な瞬間が自分に訪れたよ。素晴らしい観客に家族と友人の最高のサポートの元、ハンティントンで2つ目のタイトルを獲得出来てストークしている。波は全く違うけど、次のタヒチに向けて大きな自信になるね。コンテストで優勝する気持ちは最高なんだ」
公式3-5ftレンジの新しい南南西のグランドスウェルが入ったファイナルデイでしたが、早い時間帯からオンショアが吹き込み、難しいコンディション。
そんな中、スモール〜ミドルサイズで最強の男と言われるフィリッペ(写真上・下)は完成度の高いエアリアルを武器にQFでミシェル・ボウレズ(PYF)、SFではハンティントンローカルの五十嵐カノア、ファイナルではオーストラリアのジュニアチャンピオン、イーサン・ユーイング(AUS)を完璧に抑えて優勝。
「イーサンとのファイナルは夢中だった。彼は本当に調子が良かったし、今年はバリトー(南アフリカ)を始め、今回の2位と安定した結果を残しているよね。今日の波は自分にとっても最もやりすかった。こんな感じのビーチブレイクで育ち、今はこの側に住んでいるし、まるでホームのような感じで戦えたよ」
数年前から家族と共にシェイパーの住むサンクレメンテに引っ越してきたフィリッペ(写真上)にとってカリフォルニアは第二の故郷であり、社交的な性格からファンも多くいます。
ファイナルに近づくに連れてギャラリーの声援もどんどんと大きくなり、優勝が決まる数分前には’ブラジリアン・セレブレーション’が始まる大騒ぎ。
ビーチ凱旋はまるでハンティントンがブラジルになったような異常なほどの盛り上がりでした。
2014年に続き、2度目の「US Open」のタイトルを獲得したフィリッペ。
これはオッキー、サニー・ガルシア、ロブ・マチャド、ケリー・スレーター、アンディ・アイアンズ、ブレット・シンプソンに並ぶ記録でもあります。
(トム・カレンは3度制覇)
ちなみにまだ21歳の若さですが、10月にはパパになる予定。
そして、今夜にはインドネシア行きの飛行機に乗って8月19日から開幕するタヒチ・チョープーでのCT第7戦『Billabong Pro Tahiti』に備えるそうです。
ウィメンズCT第6戦を制したタティアナ(写真上・下)はQFで怪我から復活したレイキー・ピーターソン、SFでコートニー・コンローグとカリフォルニア出身の二人の勢いある選手を倒し、ファイナルへ。
同じカウアイ島出身のマリア・マニュアルとのファイナルはクロスゲームで、最後まで分からない勝負。
共にCT初優勝がかかった重要なヒートでしたが、ピアに向かって延びるレフトの波、フロントサイドでパワフルなリップを重ねてスコアした7.33がタティアナの優勝の決め手となりました。
「正直、先週のQSイベントではファーストラウンドで負けてしまい、落ち込んでいたの。だから、自信を取り戻したかった。ハンティントンでの戦いは難しいものになると想像していたわ。特にコートニーのような相手とはね。彼女はホームみたいなものだし、素晴らしいサーフィンをしていたわ。彼女を倒したことが大きな自信になった。ファイナルの相手、マリアは同郷の仲間。彼女もこのイベントで絶好調だったわ」
日本のサーフボードブランド「ジャスティス」のライダーでもあるタティアナ。
2015年にはルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝き、2年目となる今年は早くも優勝。
ランキングも6位から4位に上げています。
「ここから更に上に行くわよ。この勢いを維持してもっと優勝したい。家族、スポンサー、全てのファンのサポートに感謝するわ。この優勝はみんなのものよ」
タティアナの特徴は美しいブロンドヘアーが目を引くキュートなルックス。
ビーチではボーイフレンドに抱きつき、担がれ、感情を爆発させていました。
なお、今回の結果によってタイトル争いにも動きがあり、3位に入ったタイラー・ライト(AUS)がカレントリーダー、5位のコートニー・コンローグ(USA)がランキング2位に転落。
ポイント差は僅か550。残り4戦、5位のサリーまでチャンスはありますが、本命はタイラー&コートニーと言えそうです。
次の第7戦はカリフォルニアのローワー・トラッセルズでメンズ併催の『Swatch Women’s Pro』
9月7日〜18日に開催されます。
『Vans US Open of Surfing』結果
QS10,000
1位 フィリッペ・トレド(BRA)
2位 イーサン・ユーイング(AUS)
3位 エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、五十嵐カノア
5位 ライアン・カリナン(AUS)、セバスチャン・ズィーツ(HAW)、ビノ・ロペス(BRA)、ミシェル・ボウレズ(PYF)
ウィメンズCT第6戦
1位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW)
2位 マリア・マニュアル(HAW)
3位 レイキー・ピーターソン(USA)、タイラー・ライト(AUS)
5位 セージ・エリクソン(USA)、コートニー・コンローグ(USA)、キーリー・アンドリュー(AUS)、ステファニー・ギルモア(AUS)
WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour
『Vans US Open of Surfing』終了後のランキング
1位 タイラー・ライト(AUS) 43,450pt
2位 コートニー・コンローグ(USA) 42,900pt
3位 カリッサ・ムーア(HAW) 37,300pt
4位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW) 35,150pt
5位 サリー・フィッツギボンズ(AUS) 31,450pt
『Vans US Open of Surfing』公式サイト
WSL公式サイト
photo: WSL Covered Images
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