コンテスト
CT第5戦『Fiji Pro』開幕!
トップ34が世界のベストスポットを巡るワールドツアー、別名ドリームツアー。
その中でも多くの選手が最高の舞台と声を揃えるフィジー・タバルア島のイベント、『Fiji Pro』が現地時間6月5日に開幕!
オーストラリアレッグでの3戦から難しいコンディションでの戦いを強いられたブラジル戦。
すでに4戦終了した時点でトップは2勝のウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)
ブラジルではリズムを崩してR2敗退の最下位に終わったものの、2位以下の選手の成績にバラつきがあるため、ポイント差から判断すると依然ウィルコがタイトルレースで有利な位置にいます。
ケリー、パーコのスランプ、ミックのスポット参戦など波乱含みの2016年シーズン。まだタイトルの話をするのは早いと思いますが...。
昨年、オーウェン・ライト(AUS)によってR5とファイナルで2度のパーフェクト20。
その他にも数多くのハイスコアを量産させた「Cloudbreak」ですが、初日はこのブレイクが真価を発揮するにはサイズが足りず、バレルよりもターン中心。
ハイエストスコアはケリー・スレーター(USA・写真最上部・下)の9.03。
ジョーディ・スミス(ZAF)がもう一つの9ポイントをターンで出しただけで、まずはウォーミングアップといった形の一日目はR1のみ進行。
「やっとシーズンがスタートした感じだね(笑) これが’Cloudbreak’、普通ではない場所さ。全てにおいてベストの波。エアーセクションは多くないけど、パワーサーフィンには最高。自分の好きなようにビッグカービングをしてリップに当ててカットバック...。人生で最高のレールターンをして15秒間のバレルにも入れるんだ」
1990年に初めてタバルア島を訪れてから26年。コンテストでは2005年の初勝利から4度も優勝しているケリー。
CTではベルズでR2の1ヒートを勝っただけで、キャリア最悪のシーズンを送っている彼ですが、R1で初勝利。
得意とするフィジーでは活躍が期待出来そうです。
なお、タバルア島ではウィメンズのイベントが始まる前の5月23日。
2012年以来の歴史的なスウェルが入り、グレッッグ・ロング、ビリー・ケンパー、マーク・ヒーリー、ダミアン・ホブグッドなどのビッグウェーバーが集まっていました。
アーロン・ゴールドがワイプアウトによって生死を彷徨ったのもこの日の出来事です。
「ここでは最悪の波に乗ってしまうこともある。世界で最もヘビーな波の一つだからね。2ftから25ftまで良い波になる珍しい場所でもある。全てのサイズに対応するんだ」とケリー。
今回使用したサーフボードについては、「滑らかな曲線とワイドなスカッシュテールが特徴。このロッカーは揚力を抑えつつ、テールが浮き過ぎないんだ。レールを合わせるだけで、より際どいセクションを攻めることが可能。最高のフィーリングさ」と話していました。
今シーズンはベルズで2位に入り、現在ランキング7位のジョーディ(写真上)
エイドリアン・バッカン(AUS)、タジ・バロウ(AUS)とのH11ではバックサイドで美しくパワフルなターンを重ね、9.00をスコア。
トータルではケリーを上回る16.67をマークしていました。
「これが私達の生き甲斐なんだ。この完璧な島に来て4-6ftの波が姿を現す。コンペティターとしてこれ以上はないよ。1ヒートで5、6本の波に乗るチャンスがあれば、この波の上のキャンパスで自分の思う通りのことが出来る。決まり文句みたいだけど、真実さ」
このジョーディのコメントが「Cloudbreak」の全てを表現していると言っても過言ではありません。
R1ではブラジリアンの活躍が目立ち、フィリッペ・トレド、ジャドソン・アンドレ、ミゲル・プーポ、エイドリアーノ・デ・ソウザ、ウィゴリー・ダンタスの5名がR3にスキップ。
その他、ブラジル戦を制したジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、キアヌ・アシング(HAW)、マット・バンティング(AUS)、ジェレミー・フローレス(FRA)、アダム・メリング(AUS)がラウンドアップを決めた一方、ウィルコ、五十嵐カノア、スポット参戦ながら自力でのリクオリファイのためにフィジー入りを決めたミック、引退試合となるタジ・バロウ(AUS・写真上)などはR2の敗者復活戦へ。
地元マーガレットリバーでのコンテスト中、19年のキャリアに幕を閉じることを発表したタジは、「ヒートではサーフィンしているだけでナーバスになったよ。ただ上手くサーフィンし続けたい。すでに夢の舞台での戦いは終わっているし、楽しみたいだけさ」とコメント。
すでにハングリー精神を失った彼にとって、フィジーに来た理由はツアーの仲間達と最後にビールを飲みながら語り合うのが目的だったのかもしれません。
インタビュー中は、「サーフィンの仕方を忘れてしまったよ」と笑顔を見せる姿もありました。
なお、オーウェンとビード・ダービッジ(AUS)は今イベントも欠場。ビードはジョン・ジョンのボードキャリーを務めるまで回復しています。ジョエル・パーキンソン(AUS)はフィジーでのフリーサーフィン中に右膝を負傷して欠場。
この3名のリプレイスメントはダスティ・ペイン(HAW)、スチュアート・ケネディ(AUS)、アダム・メリング(AUS)
ワイルドカードはローカルのテヴィタ・ギュキルア、シーバスことセバスチャン・ズィーツ(HAW)です。
ネクストコールは現地時間6月6日の朝7時30分(日本時間の同日早朝4時30分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南西ウネリはゆっくりとダウン傾向。
7日〜10日にかけてもサイズダウンが進むことを考慮するとR2だけは進行する可能性がありそうです。
WSL公式サイト
photo: WSL Covered Images
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