F+（エフプラス）コラム「オーストラリア3連戦を終えて」

Text by つのだゆき / Photo by snowy, WSL/Cestari, WSL/Sloane

CTツアーの最終がハワイのトリプルクラウンなら、スタートはオージートリプルクラウンともいうべき、オーストラリアでの3連戦。ハワイのトリプルクラウンはプライム、プライム、CTだけど、こちらはすべてホンチャンCT。しかも今シーズンは各試合の間は数日の移動日だけという、ベタな3連戦。皆様おそろいで3月上旬から4月後半まで、1か月半のオーストラリア巡業だ。



序盤のゴールドコースト、ベルズの様子は先日お伝えしたとおりで、なんとマット・ウイルキンソン2連勝。ケリーイチコケ街道まっしぐら、というとんでもない展開なわけだけど、3試合目のウエスタンオーストラリア、マーガレットリバーで行われたドラッグアウェア・マーガレットリバープロでもダークホースが優勝。けが人のリプレイスメントで入っているシーバスことセバスチャン・ズィーツ（写真上）がＣＴ初優勝をあげた。



2位にジュリアン・ウイルソン(写真上）、3位にジョエル・パーキンソンとイタロ・フェレイラ（写真下）。





ケリー? まっしぐら続行中。25位。25位、13位、25位で現在のランキング28位。3試合やって1ヒートしか勝ってないって、どゆこと?　

ま、こうなってくると、どうしたってじみ〜な感じになるよね。フィリッペ、ミックはいないしケリーはいるけどいないも同然、スーザもいまいちならジョン様もガブ様もいまいち。なんだろね。千両役者の居ない歌舞伎みたいって知り合いが言ってたけど、ホントそんな感じ。誰が勝っても、あぁ、そうなんだぁ……みたいな(笑)。まぁね、ウイルコにしてもシーバスにしても、いつかは優勝するべき選手ではあるし、よかったよかった、とは思う。パーティボーイだけに祝勝会は凄そうだし。でもふたりとも超個性派だけにシーンを引っ張っていくジェネラルな看板スターにはなりえないわけで、微妙と言えば微妙。



このダークホースの活躍、および番狂わせ傾向は、おそらく次のブラジルも続くんだろうと思う。コンディション的にそういうことの起こりやすい会場だし。そのあとのフィジー、Ｊベイ、タヒチと続くクラシックブレイクの戦いでどういうふうにアジャストされるか、なんだろうけど、どうなんだろうね。ま、興味深くはあるんだけど、なかなかマーケットの刺激的にはいただけないシーズン序盤と言えると思う。新しいファンは別として、既存のファンは、なんか今年ＣＴ地味だな〜って印象はぬぐえないと思うので。

しかもあなた、タジまでフィジーを最後に居なくなっちゃうって、ど〜する?
世代交代の時には、次のスター的立ち位置の人々の輝きがまぶしいわけだけど、個人的にはそれはウイルコやシーバスではないと思うし、若手ブラジリアンでもないと思う。だってそこじゃ商品は売れないと思うし。
これがジョン様2連勝、コロヘ初優勝、みたいなことであれば、あぁ、時代が変わるのね、って感じなんだけどねぇ。

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【過去のコラム一覧】
◆元flow⇒現“F＋（エフプラス）”コラムがスタート！（2016年3月4日 更新）

◆F+（エフプラス）コラム「2016年CTルーキー」（2016年3月17日 更新）

◆F+（エフプラス）コラム「ベルズがスタート」（2016年3月24日 更新）

◆F+（エフプラス）コラム「ケリー絶不調問題」（2016年3月30日 更新）

◆F+（エフプラス）コラム「ウィルコ2連勝＆注目ルーキー」（2016年4月4日 更新）