コンテスト
『Rip Curl Pro Bells Beach』ウィメンズのファイナルが終了!
オーストラリア・ビクトリア州のベルズビーチで開催中のCT第2戦『Rip Curl Pro Bells Beach』は予想通り大きな南西ウネリが入った現地時間4月1日にメンズのR4から再開。
ウィメンズと交互に進行してR5のH2、ウィメンズはQFからファイナルまでが行なわれ、コートニー・コンローグ(USA)がサリー・フィッツギボンズ(AUS)を僅差で抑えてベルズでの初優勝を決めました!
「最高だったわ!まるでジェットコースターに乗っているような気分のイベントだった。サリーを始め、みんな凄いリッピングしていたわよね。そんな中でも私は勝つつもりだった。あのベルを鳴らすのは大変だと思っていたけど、やり遂げたかったの。ストークしている。次のマーガレットリバーが待ち切れないわ」
ファイナル直後、ラインナップで待っていたロージー・ホッジのインタビューに興奮しながら答えていたコートニー。
R4の4ヒートのみが行なわれた前日のウィンキーポップから移動してオフショアで整ったクラシックなラインナップ、エピックコンディションという表現がふさわしい最高のボウルズが舞台になったこの日。
ファイナルは8ポイントを2本まとめたサリーが主導権を握っていましたが、ラスト10分、セットの波にテイクオフしたコートニー(写真上)はニード8.93のシチュエーションでビッグターンを重ね、9.03をスコア。僅か0.10ポイントながら、逆転に成功。そのまま逃げ切り、ホーンが鳴った後は感情を爆発させていました。
「最後の波は何としてでも良いスコアを出したかった。そしてプレッシャーも与えたかったの。必要だったのは8ポイントだったけど、9ポイントを出すつもりだったわ。ここで手堅くやるより、例え失敗して負けても全力を尽くした方が良いと考えていたのよ」
開幕戦のスナッパーロックスではタイラー・ライト(AUS)の優勝の印象が強かったものの、2位に入っており、今回の優勝。
QFでは自らタイラーを敗り、ランキングでも堂々のトップ。カレントリーダーだけが着用を許されるイエロージャージを持って昨年優勝した第3戦のマーガレットリバーに向かいます。
「ここで優勝、スナッパーで2位。シーズンのスタートからこの勢いは本当にハッピーよ。まだこの先は長い。昨年は喜怒哀楽が激しいシーズンを経験したわ。この2戦の結果は凄いけど、勝負はこれからよ。目標はワールドタイトル。簡単には届かないだろう。残り8戦もあるけど、間違いなく出だしは最高ね」
2014年にここベルズで足を怪我してシーズンを棒に振り、2015年はその悔しさをモチベーションに変えて10戦中、3度の優勝。カリッサ・ムーア(HAW)と最終戦まで熾烈なタイトル争いをしていました。
彼女のコメントの通り、まだ先は長いですが、初のワールドタイトル獲得に向けて素晴らしい滑り出しと言えるでしょう。
開幕戦を最下位の13位でフィニッシュしたサリー(写真上)
ベルズではやるべき仕事をキッチリとこなしてラウンドアップを重ね、3年連続でベルズを制しているカリッサとのSFでは自身のハイエストスコア9.33をマーク。しかし、このヒートが彼女のピークとなってしまったようです...。
「14年前からこの階段を駆け下りているけど、気持ちは色あせないわ。対戦相手がベストな状態だと更に燃えるのよ。コートニーの出来は素晴らしかった。彼女を倒すために全力を尽くし、その挑戦を楽しんだわ。自分の限界を引き上げたい。もっともっと上にね」
サリーはインタビューの後、2日前にシドニー南部の「Bombo Beach」でシャークアタックに遭って一時重体だった友人のブレット・コネランに今日のパフォーマンスを捧げるとメッセージを残していました。
メンズのR4(1位はQFへ。2位と3位はR5へ)は、イタロ・フェレイラ(BRA)、ウィゴリー・ダンタス(BRA)、コナー・コフィン(USA)、ミシェル・ボウレズ(PYF)がQFに進み、特にルーキーのコナーはミック・ファニング(AUS)、ジョーディ・スミス(ZAF)の強豪二人を相手に美しく力強いマニューバーで9.13をスコア。
現地の『F+』のつのだゆき編集長によるとコーチのブラッド・ガーラックが乗り移ったようなカービングで気になったそうです。
また、2ヒートだけ(残り2ヒートはオフショアが強過ぎで翌日以降に持ち越し)行なわれたR5ではナット・ヤング(USA)がリプレイスメントで参加のメイソン・ホー(HAW)をコンビネーションに追い込んで圧勝。
カレントリーダーのウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS・写真上)とジュリアン・ウィルソン(AUS)の親友同士のマッチアップは、両者共に7ポイント台でスタートし、後半に8.90を重ねたジュリアンがリード。残り5分、ウィルコはバックハンドでバーディカルなリップを繰り返し、9.57をスコア。両者共に16.57。バックアップが勝ったウィルコがタイブレイクで勝利してQFへ。
「逆転に必要なスコアが高過ぎた。ピッタリ9ポイントだったら、アウトで良い波を待てば良いだけ。でも、それ以上の場合はヒヤヒヤさ。あの波は完璧だと思った。全てのセクションが繋がっていたし、これはいけると確信したね」
R2でミシェルが出した9.50のハイエストスコアを一番大事な場面で塗り替えたウィルコ。
これだけの強運があれば間近に迫った2連勝も夢ではなさそう。
次のSFはウィゴリーとのグーフィーフッター対決です。
ネクストコールは4月2日の朝8時(日本時間の同日朝6時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると南西ウネリは更に強まるものの、南西風が強まる予想。
今回のウネリのピークは3日の日曜日で、フェイスで12-16ftレンジまでサイズアップすることが予想されています。
『Rip Curl Women’s Pro Bells Beach』結果
1位 コートニー・コンローグ(USA)
2位 サリー・フィッツギボンズ(AUS)
3位 カリッサ・ムーア(HAW)、タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW)
5位 アレッサ・クイゾン(HAW)、ステファニー・ギルモア(AUS)、タイラー・ライト(AUS)、ジョアン・ディファイ(FRA)
WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour
『Rip Curl Pro Bells Beach』終了後のランキング
1位 コートニー・コンローグ(USA) 18,000pt
2位 タイラー・ライト(AUS) 15,200pt
3位 カリッサ・ムーア(HAW) 13,000pt
4位 タティアナ・ウェストン・ウェブ(HAW) 11,700pt
同率4位 ジョアン・ディファイ(FRA)
WSL公式サイト
photo: WSL Covered Images
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