コンテスト
『Todos Santos Challenge』終了!
史上最強のエルニーニョ現象と言われ、世界中でビッグウェーブの歴史が塗り替えられている今冬。
BWT(ビッグウェーブツアー)では全4戦用意されている北半球レッグの第1戦が昨年の12月最初の日曜日、マウイ島のPe’ahi(Jaws)で開催され、ローカルのビリー・ケンパー(HAW)が優勝。
あれから1ヶ月半が経った1月中旬にはメキシコのトドス・サントスを舞台にした『Todos Santos Challenge』にグリーンラートが発令され、現地時間1月17日の日曜日に開催されました。
日本からアリューシャン経由で到達した特大の北西ウネリ。カリフォルニア、メキシコの前にはハワイで『THE EDDIE』が行なわれてもおかしくないようなワイメアデイ。マウイ島のPe’ahi(Jaws)ではアーロン・ゴールドがパドルでは過去最大の波をメイク。その模様は海外のサーフィンメディアやSNSによって公開されていました。
ビッグウェーバーの間では有名なトドス・サントスですが、メディアに露出する機会は少なく、ブラッド・ガーラックが『Billabong XXL Award』の「biggest wave of the year」を獲得した2006年。
WSLに買収される前にコンテストが開催され、今回も参加していたマーク・ヒーリー(HAW)が優勝した2010年。
最近ではこの二つが大きくフィーチャーされた代表で、両年共にエルニーニョ現象が発生していました。
カリフォルニアから数時間、トドス・サントスの波は岬から割れるライト。とてつもないパワーがあり、特にバックサイドの選手はボトムターンが出来ずにワイプアウト、巨大なスープに飲み込まれてしまうような場面も...。
お昼前からは北からのサイド気味の風も強まってしまい、フェイスには大きなコブもあるチャレンジングなコンディション。
この風を予想していたのか、ビッグウェーブではワイメアの『THE EDDIE』以来の参加を表明していたケリー・スレーター(USA)も直前でキャンセルして大勢のファンを失望させていました。
(後日ポストされたInstagramによるとPe’ahi(Jaws)で楽しんでいたようです...)
BWTのディフェンディングチャンピオン、マクアカイ・ロスマン(HAW)、ネイザン・フレッチャー(USA)、マーク・ヒーリー(HAW)、ニック・ランブ(USA)、トドス・サントスがビッグウェーブにチャレンジするきっかけになったというグレッグ・ロング(USA)、兄のラスティなど世界中から集まった総勢24名のビッグウェーバーの中で頂点に立ったのは、現役CT選手では唯一の参加となったダークホースのジョシュ・カー(AUS・写真最上部・上)でした。
「ここでの優勝は特別だね。確か5年ぶりの優勝。だから、優勝した喜びの感覚さえも忘れてしまったよ。まるで夢を見ているようさ」
ジョシュの出身は世界で最もコンペティティブなオーストラリアのクーランガッタ。しかし、何年も前からカリフォルニアに移住しており、オフシーズンにはトドス・サントスにも訪れるそうです。
また、4位のダミアン・ホブグッド(USA)もカリフォルニアに移住し、同じようにこの土地に足を運ぶとのこと。
CTでは常に上位にいるジョシュですが、まだ優勝経験はなく、QSでは2010年のカナダでの優勝が最後。
若い頃はエアリアル、現在はバレルの名手と言われ、今回の優勝でビッグウェーバーの世界でも一目置かれる存在になりそうです。
ジョシュの他にグレッグ&ラスティのロング兄弟、ダミアン、ニックなど強豪が残ったファイナルで、一人混じっていたブラジリアンのカルロス・ブール(写真上)
48歳の最年長。1989/1999年のエルニーニョの年にトドス・サントスで開催されたイベントで優勝経験もあり、マーク・ヒーリーが優勝した年もファイナルに残り、2009年のBWTのグランドチャンピオンでもあります。
なお、BWTは波のサイズでゴールド、シルバー、ブロンズのレイティングがあり、前回のPe’ahiは45ftオーバーでゴールド。今回のトドス・サントスは35-45ftのシルバーで優勝したジョシュは12,500ptを獲得。
チリ、マウイ島、トドス・サントスの3戦の総合ではグレッグがトップに立っています。
2月28日までウェイティングピリオドが設けられている北半球レッグは、アメリカ・オレゴン州の『Oregon Challenge』、スペイン・バスクの『Punta Galea Challenge』の2イベントが残っています。
『Todos Santos Challenge』結果
1位 ジョシュ・カー(AUS)
2位 グレッグ・ロング(USA)
3位 カルロス・ブール(BRA)
4位 ダミアン・ホブグッド(USA)
5位 ニック・ランブ(USA)
6位 ラスティ・ロング(USA)
2015/2016 BWT
『Todos Santos Challenge』終了後のランキング
1位 グレッグ・ロング(USA) 21,266pt
2位 マクアカイ・ロスマン(HAW) 16.994pt
3位 ビリー・ケンパー(HAW) 16,714pt
4位 ニック・ランブ(USA) 16,594pt
5位 ジョシュ・カー(AUS) 13,589pt
WSL公式サイト
photo: WSL Covered Images
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