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『Billabong Pipe Masters』のワイルドカードを手に入れたのは?



現地時間12月9日、トリプルクラウン並びにワールドツアーの最終戦『Billabong Pipe Masters』のワイルドカード2名の枠を決める『Pipe Invitational』がオアフ島・ノースショアのパイプラインで開催。
公式10-15ftレンジ。予想されていた西北西ウネリよりノース絡みのウネリでクローズアウト(ダンパー)しやすく、セカンドリーフから割れるセットも入る難しいコンディション。サーフボードが簡単に折れてしまうような危険な波で32名の選手が戦い、17歳のオージー、ジャック・ロビンソン(写真最上部・下)がファイナルで見事なバレルライドを披露して9.43をスコアして優勝。
2位にはパイプラインの前で育ったJOBことジェイミー・オブライエンが入り、この2名が『Billabong Pipe Masters』に参加することが決まりました。

「この波でのベストな選手に勝つにはベストな波を狙うしかないと思っていた。トライアルはとても危険な波だったけどね。CT選手を相手にしても勝ってしまうようなトライアルのメンバーの中で波に乗れたことにストークしているよ。今回は父親と共に滞在してとても楽しんでいる。胸を借りるつもりだったけど、勝ちたかった勝負でもあるんだ。いくつかのバレルをメイク出来たことにもストークしている。この波ではバレルが全てだし、ヒート中にメイク出来たことは本当に嬉しい」



JOBを始め、メイソン・ホー、ケコア・カジメロとローカルが揃ったファイナルで僅か一本しか乗らずに優勝を決めてしまったジャック。
それもこの日のパイプラインはローカルでさえ手こずるようなコンディションで、9.43をスコアした波も日本語放送のMCを務める脇田貴之によると5ポイント台の難しい波ということ。それをハイラインをキープしながらスタイリッシュに抜けてきたことで波のポテンシャルを引き上げたスキルは特筆すべき点だと思います。

今シーズンからQSをフォローしてサンセットビーチでの『HIC Pro』では喜納海人に続く4位。
『Vans World Cup』では7位に入り、トリプルクラウンのルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。
まだ幼さが残る顔ですが、ウェスタンオーストラリアのリーフブレイクで鍛えられたスタイリッシュなサーフィンはスターの要素が十分にあり、CT予備軍として期待されています。
今回は父親がコーチとして付き添い、シンプルなアドバイスだけを与えていたそうです。



2004年のパイプマスター、JOB(写真上)は2012年を最後にマスターズの出場権を得ていませんでしたが、今年はトレーニングに励み、本気で挑んだトライアルで見事に二人目の枠に飛び込むことに成功。
どんなコンディションでもパイプラインでサーフィンしてリーフの細かい位置まで把握している彼にとって、この日のような難しい波は逆に他の選手との差を広げるチャンス。ベストなポジションからのテイクオフ、バレルイン、メイクまでの流れは見事としか言いようがありませんでした。

「昨年は3位で惜しくもワイルドカードを得ることが出来なかったから、目標は2位までに入ることだった。波の予想も良いし、興奮しているよ。トライアルのサポートしてくれたみんなに感謝したい。難しいコンディションだったけど、良いイベントになったね。ハードな一日の中にも良いヒートが沢山あった。みんなが素晴らしいサーフィンをして全てのヒートがファイナルのようだった。今日は一日で4ヒートも戦って本当に疲れたけど、メインイベントは1〜2ヒートだけで済むからリラックスして出来ると思うよ。メインイベントに進めて本当に興奮しているね」

メインイベントのR1では、ジャックがエイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、ミシェル・ボウレズ(PYF)と対戦。
JOBはフィリッペ・トレド(BRA)、コロヘ・アンディーノ(USA)と対戦します。
フレッド・パターチア(HAW)とマット・バンティング(AUS)のリプレイスメントは、ブルース・アイアンズ(HAW)とハレイワの『Hawaiian Pro』で優勝したウェイド・カーマイケル(AUS)
ブルースはミック・ファニング(AUS)、セバスチャン・ズィーツ(HAW)、ウェイドはガブリエル・メディナ(BRA)、キアヌ・アシング(HAW)との組み合わせです。



『HIC Pro』で3位に入った喜納海人を始め、トライアルに参加した32名の中にはサニー・ガルシア(HAW)、デーン・レイノルズ(USA)、歴史に残るようなイベントになったマウイ島「Jaws」での『Pe’ahi Challenge』で優勝したビリー・ケンパー(HAW)など注目選手が続々と登場。
そんな中、脇田貴之と同じノースショアサーフショップで働くほぼ無名の20歳の選手、ルーク・シェパードソン(HAW・写真上)がトライアルで唯一のパーフェクト10をスコア。

「あれは凄い良い波になると思っていたよ。10ポイントになるか、それともワイプアウトしてポイントにならないかの賭けでもあったんだ。メイクしてストークしている。6’8のボードを使用するつもりだったけど、6’10に変えたんだ。それが功を奏したのさ。コブだらけの波でボトムターンした時、ボードが滑ってしまった。でも、少し長かったおかげでレールが入って助かったんだ。今まで乗ったパイプの波ではベストかな。最高の気分だったよ。全世界の人が見ているコンテストだったのも特別だね」

ミック、フィリッペ、エイドリアーノ、ガブリエル、オーウェン、ジュリアンの6名で最終戦に持ち込まれたタイトルレース。
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によると現地時間12月10日は北西よりのウネリが落ち着いてグッドコンディションが期待出来そう。
『Billabong Pipe Masters』のファーストコールは現地時間12月10日の早朝7時30分(日本時間の11日午前2時30分)
今年もライブ中継では脇田貴之、辻裕次郎による日本語放送が楽しめます!

『Pipe Invitational』結果
1位 ジャック・ロビンソン(AUS)
2位 ジェイミー・オブライエン(HAW)
3位 メイソン・ホー(HAW)
4位 ケコア・カジメロ(HAW)

WSL公式サイト

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト





photo: WSL Covered Images

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