ウィメンズCT最終戦『Target Maui Pro』開幕！

全10戦で争われる2015年の「WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour」最終戦『Target Maui Pro』が現地時間11月29日にマウイ島の北西部に位置するホノルアベイで開幕！
ウェイティングピリオドに入ってから9日目に到達した北西〜北北西ウネリとトレードウィンドによって整った公式4-7ftレンジのグッドコンディション。
レギュラーフッターなら思わずよだれが出るような素晴らしい波でR1からハイスコアが続出し、夕方までに16ヒートを消化。早くもR3が終了しました。

最終戦の注目はなんと言ってもは2Xのカリッサ・ムーア(HAW・写真最上部)と初のタイトルを狙うコートニー・コンローグ(USA)の熾烈なタイトル争い。
その差は900ポイントしかなく、1ラウンド毎に一喜一憂する展開に．．．。
両者共に3人ヒートのR1は1位通過でR3進出を決めたものの、R3ではカリッサが1位通過でQFに進んだ一方、コートニーはヒート後半にニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)に逆転されてしまい、敗者復活戦のR4行きを強いられています。

R4でコートニーが敗退した場合はカリッサのタイトルが確定。
また、WSLが発表したシチュエーションによると、カリッサがQF敗退の5位でフィニッシュした場合、コートニーは優勝が必要。
もし、2位の場合はカリッサとコートニーによるサーフオフ(再対戦)にもつれ込むことになります。
カリッサがSF敗退の3位でもコートニーは優勝がタイトルの条件で、カリッサがファイナルに進出した場合はコートニーのチャンスは消滅し、カリッサが3度目のワールドタイトルを手にすることになります。
コートニーは少なくともファイナル進出がワールドタイトル獲得の最低条件。

二人は対戦カードの上下に分かれているので、直接対決が実現するとなればファイナル。その時点でカリッサはタイトルが決まってしまうため、両者共に自分自身との戦いでもあります。

「今回のタイトル争いは直接の勝ち負けでは影響しない。他の選手との結果に左右されるのね。私達はアウトに出てベストのサーフィンをするだけよ」

R1で大きなカービングで8ポイント台を2本、マリア・マニュエル、タティアナ・ウェストン・ウェブとのハワイアン対決となったR3でも危なげない勝ち方でラウンドアップを決めていたカリッサ。
過去に3度もホノルアベイを制しているステファニー・ギルモア(AUS)が怪我で不在の中、今イベントのディフェンディングチャンピオンでもある彼女にとっていつも通りのサーフィンが出来ればファイナル進出は難しい話ではなく、3X達成へのシナリオに向けて心の準備は出来ていることでしょう。



R1ではオープニングウェーブで「Keiki Bowls」と呼ばれるセクションのコンパクトなバレルをメイクして8.93をマーク。
ココ・ホー(HAW)、キーリー・アンドリュー(AUS)を相手にトータル16.50で圧勝していたコートニー(写真上)
R3ではカービングでスコアを稼ぎ、7.17、6.27を重ねて主導権を握っていたものの、後半にニッキがテイクオフからストールしてバレルイン。抜けてからのフィニッシュもメイクして8.67をスコアして逆転。コートニーはニード6.94のシチュエーション。最後はセットが止んでしまい、逆転のチャンスを与えられず、QFの切符はニッキのものに．．．。

「たった二人の相手とホノルアベイでのサーフィンを楽しめたわ。とても楽しいヒートだった。最後は波が止まってしまったけど、潮が引けばベターになるだろうし、今日一杯良い波が続くのは確実ね」
1位通過したR1終了後のインタビューでは、ストライダー・ヴァシレフスキに海の上でマイクを向けられて笑顔で話していたコートニーでしたが、R3終了後の心境はいかに．．．。

コートニーのR4の相手はR3で初日のハイエストスコア9.00をマークしたココ。
オアフ島・ノースショアの波で鍛えられたココにとってホノルアベイのバレルは優しく、余裕のバレルライド。上空からのアングルでも、完璧に波のカーテンに包まれていました。

カリッサ、ニッキの他、初日にQF進出を決めたのはアレッサ・クイゾン(HAW)、サリー・フィッツギボンズ(AUS・写真下)
フィジーで左耳の鼓膜を破った後、ヘルメットを着用していたサリーでしたが、今回は久々にヘルメットを脱いで参加しています。



ネクストコールは現地時間11月30日の早朝7時30分(日本時間の12月1日午前2時30分)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によるとサイズダウン傾向。次のウネリはウェイティングピリオド後半の2日に入る予報。

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images