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『Taiwan Open of Surfing』終了!


2013年に台湾で初開催となったWSL(旧ASP)イベント。QSのみから、2014年にはLQSのメンズ&ウィメンズが併催され、3年目となる今年も3ディビジョンが行なわれて現地時間11月29日に終了。

台東市から近い会場の「Jinzun-Harbor」はライト・レフト共にあり、期間中は台風26号が残したウネリが続き、ファイナルデイは公式3ftのまずまずのコンディションに恵まれていました。

今イベントはQSで最もグレードが高い10,000のシード権を獲得出来るWSLジャパンのリージョナル・チャンピオンを決める重要な一戦。
国内で行なわれた3戦中、優勝と2位でカレントリーダーの大橋海人、優勝一回で2位の辻裕次郎がR4で敗れた一方、優勝こそないものの、上位入賞を重ねて3位の仲村拓久未がQF進出を決めてファイナルデイへ。

仲村拓久未がトップに立つ条件は優勝のみ。QFでは小川幸男、SFでは西優司を敗り、ファイナルへ。
もう一人のファイナリストはオーストラリアのシドニー近郊、ボンダイ出身のパース・スタンドリック。QSランキング100位以下のほぼ無名の選手ですが、SFでは9.80を含むトータル18.80をマークするなど素晴らしい内容。
ファイナルでもリズムを崩さず、9.75を含むトータル17.65で仲村拓久未(写真下)に付け入る隙を与えず、パース(写真最上部)がQS初優勝を決めました。



「QSで優勝するのは初めて!今年は厳しいシーズンで、最近は悩んでいたんだ。ここは優勝するために来た。作戦を立ててそれが報われたのさ。まだ自分のコンペティション人生は終わっていない。とても嬉しいよ。この優勝で自信がついたし、来年のためにポイントも賞金も手に入れることが出来たね。台湾のイベント関係者、ホームにいる家族や友人に感謝したい。この場所が好きになったよ」

2008年にベルズで開催された『Billabong Pro Junior』で優勝。
2012年にはスペインの6スターで2位。同年のトリプルクラウン、サンセットビーチの『Vans World Cup』では5位に入るなど順調な滑り出しとなったコンペティション人生でしたが、その後は結果が出せず、QSランキングも50位〜100位の間を彷徨っていました。
現在25歳のパース。低年齢化が進むワールドツアー、そのステップとなるQSも彼より若い選手が次から次へと目立ってくるため、焦りがあったと思いますが、今回の優勝が転機になる可能性もありそうです。

なお、仲村拓久未が2位でフィニッシュしたため、WSLジャパンのリージョナル・チャンピオンは大橋海人が獲得。
QS10,000に出場可能になったのは彼にとって大きなチャンス。同じ「Hurley Japan」の主力選手として結果を出している大原洋人と共に来シーズンは多くの日本人サーファーに良いニュースを届けてくれることを願いたいです。





LQSは2011年、2012年のワールドチャンピオン並びに今イベントのディフェンディングチャンピオン。今シーズンはLQSで4勝も上げているテイラー・ジェンセン(USA)を始め、2009年、2014年のワールドチャンピオン、ハーレー・イングルビー(AUS)など海外から強豪が揃い、日本からは秋本祥平、堀井哲、齋藤久元、櫻岡甲太、佐藤広、塚本将也、富永祥太が参加していました。

日本人では今シーズン16歳でJPSAのプロ資格を得た塚本将也が唯一QF、ファイナルデイに残っていましたが、エドゥアルド・デルペーロ(FRA)に大差で敗退。
ファイナルはテイラーとトニー・シルヴァニ(USA)が対戦。序盤に8.00と9.25をスコアしたトニーが主導権を握ります。後半、テイラーは8.50を返してニード8.25のシチュエーション。残り3分でセットをキャッチしたテイラーでしたが、スコアは8.15...。
僅差でトニー(写真上)が逃げ切り、2012年のニュージャージー以来の優勝を決めました。

「最高の気分だよ!テイラーは倒したい相手だった。今年の彼は多くのコンテストを制していたし、自分も彼にやられていたから、なんとしても連勝を食い止めたかったのさ。自分自身は勢いを維持した一方、彼は最後に逆転のスコアを出すことが出来なかった。このコンテストで優勝出来て本当に嬉しい。台湾は素晴らしい場所だね。みんなフレンドリーだし、食べ物も美味しい。健全な環境だと感じている。特別なイベントになったことはもちろん、また戻ってきたいよ。今日は完璧な一日だった」

11月に開催されたハンティントンの『North America Longboard Championships』でもファイナルで対戦した両者。
その時はテイラーが優勝していたため、トニーは見事にリベンジを果たすことに成功しました。





LQSのウィメンズは昨年のワールドチャンピオン並びにディフェンディングチャンピオンのチェルシー・ウイリアムズ(AUS)が昨年ファイナルを戦ったオーストラリアのレジェンド、ナット・ヤングの娘、ナーヴァ・ヤング(AUS)に敗れ、ファイナルはナーヴァとクリスタル・ディーガス(HAW)が対戦。
序盤に6.50をスコアしたクリスタル(写真上)がリードを保ち、7.25を重ねてトータル13.75で優勝を決めました。

「こんな嬉しい優勝は初めてよ。最高ね。今も信じられない気持ちだし、何を話せば良いか分からない。ただ最高に嬉しいとは言えるわね。台湾は初めてだけど、例えられないほど大好きな場所になったわ。とても美しく、良い人ばかり。それに波が最高だもの。サポートしてくれた皆に感謝している」

日本人ではQF進出の田岡なつみ、吉川広夏が最高位でした。

なお、ロングボードのワールドチャンピオンは今年も中国の海南島で開催される『Jeep World Longboard Championship, China』で決定。
メンズ36名とウイメンズ24名が世界中から集まり、初となるライブ中継も予定されています。

ウィメンズの方は2012年からチェルシーと3年連続でファイナルを戦ったケリア・モニーツ(HAW)がモルディヴのボートトリップ中に大怪我をしたため、欠場を発表。
今年はチェルシーの一人舞台になるのか?
イベントは12月5日〜12日に開催されます。

『Taiwan Open of Surfing』結果
QS1,500
1位 パース・スタンドリック(AUS)
2位 仲村拓久未
3位 ノーラン・ラポザ(USA)、西優司

LQS1,000
1位 トニー・シルヴァニ(USA)
2位 テイラー・ジェンセン(USA)
3位 ジャック・エントウィッスル(AUS)、エドゥアルド・デルペーロ(FRA)

ウィメンズ
1位 クリスタル・ディーガス(HAW)
2位 ナーヴァ・ヤング(AUS)
3位 チェルシー・ウイリアムズ(AUS)、キャサリン・ヒューズ(AUS)

WSL公式サイト

photo: WSL Covered Images

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