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『Oi HD Sao Paulo Open』終了!



2つのQS6,000と10,000で構成されるブラジリアンレッグのラストイベント『Oi HD Sao Paulo Open』が現地時間11月8日に終了。

今回の会場はブラジルは元より南半球最大のメガシティ、サンパウロの郊外「Praia de Maresias」
前回のイタカレ・「Praia da Tiririca」よりも広いビーチ、開放的なリゾートにブラジリアンを締めくくるにふさわしいトップサーファーが集結。

特に自国の選手が多く、その中には今シーズンのワールドタイトルを争っているガブリエル・メディナ、フィリッペ・トレド、エイドリアーノ・デ・ソウザの名前も!
一方、CTからのリクオリファイが難しく、QSのポイントを稼ぎたい選手や、来年のツアー入りを目指してトップ10を狙っている若い選手も数多くエントリー。
この時期のハイグレードイベントは人生さえもかかっており、美しい景色の影で様々な感情が入り乱れていました。

期間中は雨とオンショアに悩まされ、決して良いコンディションとは言い難いイベントでしたが、昨年初のワールドチャンピオンが誕生したブラジルの熱狂的なサーフィンファンにそんなことは関係無く、特にガブリエルの周りには常に沢山の人が集まるフィーバーぶり。



トリッキーなコンディションにガブリエル、フィリッペ、エイドリアーノはファイナルデイに残れず、CT選手はミゲル・プーポ(BRA)、ルーキーのキアヌ・アシング(HAW)、リカルド・クリスティ(NZL)の3名のみで、他はQS上位の選手が大半。

ファイナルデイもどんよりとした曇空に雨が降っていましたが、風はオフショアに変わり、公式4-6ftレンジでコンディションは改善。
ファイナリストはサンパウロ・ローカルのミゲルとオージーのデイヴィー・キャッスル。一本目で6.67をスコアして主導権を握ったミゲルは、バックハンドで大きなスプレーを上げて8.77。デイヴィーも7.40を返しますが、再びバックハンドで素晴らしいライディングを披露して8.23を重ね、トータル17.00で優勝!
ミゲル(写真最上部・上)が10,000ポイントと賞金の40,000USドルを手に入れました。

「厳しい戦いだったけど、思い切りやってここまで来れた。母に’今年は新しいトロフィーを持ち帰ってよ!’と頼まれていたんだ。アゾレス諸島で3位に入り、小さなトロフィーを手に入れたけど、今度のトロフィーはもっと大きい。きっと母も喜んでくれると思うよ」

CTでは21位とリクオリファイのギリギリのラインにいるミゲル。QSの方では今回の結果によって6つもランキングを上げて4位へ。これで来年もツアーに残れそうです。

「最高だね。ガブリエルがワールドタイトルを獲得した後、自分自身にプレッシャーをかけてシーズンをスタートさせた。ファイナルを制したのは2012年以来。このトロフィーは本当に嬉しいよ」



2012年のブラジルでのプライム以来の優勝を決めたミゲル。
その喜びを倍増させたのは彼の家族でした。

すでにジュニアで活躍して「Rip Curl」のサポートを受けている弟のサムエルは今イベントのトライアルで優勝し、メインラウンドでもR1でミッチ・クルーズ(AUS)などを倒してガブリエルと共にR2へ。
父のワグナー(写真上)は、ファビオ・ゴーベイア、ネコ・パラダッツなどブラジリアンのレジェンドが集まったスペシャルヒートに参加。
ホームブレイクで、弟、父の活躍。自らの優勝。それを家族、友人の前で成し遂げた喜び。涙ぐみながら優勝後のインタビューを受けていたのが印象的でした。

「素晴らしく、特別なコンテストだった。間違いなく、自分の人生で最高の日。弟がトライアルで優勝し、更にヒートで勝つのも見れた。更に父が目の前でリッピング。それで自分は優勝出来たんだからね。きっと、神がこんな幸せな機会を与えてくれたんだろう」



QFではキアヌ、SFではジャック・フリーストーン(AUS)と強豪を倒して南アフリカでの10,000『Ballito Pro』以来のファイナル進出を決めたデイヴィー(写真上)
2010年、まだジュニア枠の時代に志田下での4スターイベントで優勝した経験もあるため、日本でも御存知の方は多いでしょう。

「気分は良いね。今回はビーチの近くの家に最高の仲間達と滞在して良い時間を過ごせた。気がついたらブラジリアンレッグは自分にとって良い結果だったね。全てのコンテストのヒートで良い方向に向かい、最後はファイナルに進出出来てストークしているよ。ブラジルは最高。特にイタカレは素晴らしいかったさ。初戦のフロリアノポリスは悪天候だったけど、今回のマレシアスは波が上がったよね。どこも美しい場所だと感じている。QSでファイナルに進んだのはまだ数回だけど、これからもっと機会を得たい。自分のサーフィンで道を切り開きたいね」

昨年までのプライムに値するQSで最もグレードが高い10,000で2度目の2位、8,000ポイントを手に入れたデイヴィーはランキングを一気に13も上げてクオリファイ圏内の8位へ。
ハワイの結果次第では来年のトップ34入りの可能性も!

ブラジリアンレッグが終了して2015年のラストを飾るのはオアフ島・ノースショアを舞台としたトリプルクラウン。
まずはファーストイベントのQS10,000『Hawaiian Pro』が11月12日〜23日にハレイワで開催されます。



ブラジリアンレッグで5位、優勝と好成績を重ね、QSランキングを5位まで上げていた五十嵐カノア(USA)はR3で敗退。ランキングは一つ落として6位。
前戦でカノアとファイナルを戦ったコナー・オレアリー(AUS)はR4で敗退。こちらもランキングを一つ落として9位。

大原洋人はR1敗退でランキングを二つ落とし、28位。新井洋人はセバスチャン・ズィーツ(HAW)と共にR1を通過したものの、R2は突破出来ず...。

大原洋人は次のハレイワにも参加予定。新井洋人は補欠の15番前後ということです。

『Oi HD Sao Paulo Open』結果
1位 ミゲル・プーポ(BRA)
2位 デイヴィー・キャッスル(AUS)
3位 ジャック・フリーストーン(AUS)、リカルド・クリスティ(NZL) 
5位 キアヌ・アシング(HAW)、クーパー・チャップマン(AUS)、カイオ・イベリ(BRA)、マイケル・ロドリゴス(BRA)

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images

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