コンテスト
『Quiksilver Pro France』3日目は素晴らしいコンディション!
フランス南西部・ホセゴーで開催中のCT第9戦『Quiksilver Pro France』は3日目。
バレル勝負となった初日、2日目と比べると大分落ち着き、クリーン&リッパブルなコンディションでR3の12ヒートが進行しました。
この日スコアされた6つの9ポイントの中で最も評価が高かったのは、H10でC.J・ホブグッド(USA)と対戦したガブリエル・メディナ(BRA・写真下)
ライトの波にバックサイドでビッグターンを重ねたガブリエルは中盤に9.00、後半に9.70をマークしてトータル18.70。
R1でジュリアン・ウィルソン(AUS)が叩き出した18.80には及ばなかったものの、調子を取り戻してきた後半戦を象徴するような素晴らしいライディングを披露してギャラリーを沸かせていました。
「夕日が眩し過ぎて見えづらく、C.Jとどの波が良いか話し合っていたんだ。残り2戦あるけど、彼との対戦はこれで最後になるかも知れない。だから、対戦出来て光栄だったと伝えたよ。C.Jとの勝負はいつも楽しみだったね。今日も面白かったけど、最後はバレル勝負だったら良かったのにね」
ガブリエルのコメント通り、夕日が眩しかったこのヒート。しかし、逆光によって彼らが生み出すスプレーが美しく映え、芸術的な光景に。
日没前、広い砂浜を埋め尽くした沢山のギャラリーも感慨深く二人の戦いを観戦していたようです。
カリフォルニアでタイトルレースから脱落し、ヨーロッパレッグの不参加も可能性として言及していたケリー。
ファンの心配をよそに姿を現してくれ、アーリーラウンドではトリッキーなコンディションで見事なバレルライドを披露していましたが、R3ではコロヘ・アンディーノ(USA・写真最上部)とのエアリアル合戦に敗れることに...。
まるで同郷のレジェンド、クリスチャン・フレッチャーを彷彿させるコロヘの真上に飛び出す高さのあるエアリアルから始まったこのヒート。1マニューバーで8.50をマークしたコロヘに対してケリーはバレルライドで7.00を返します。コロヘは次の波でも同じスタンスでハイスピードからのエアリアル。一本目と違ってエアーリバース。高さはなく、7.27止まり。
ケリーもこの二つのエアリアルに刺激されたのか、コロヘとは違うアーリーウープで対抗。7.20を重ねます。
コロヘリードでケリーはニード8.57。プライオリティを使ってアウトでセットを待つコロヘに対してケリーはインサイドで数多くの波をキャッチしますが、スコアを伸ばすことは出来ませんでした。
コロヘは今シーズン初のR3突破を決めた後のインタビューで、「クローズアウト(ダンパー)の波が多かったから、そこで大きなエアーをしたかったんだ。ヒート前はエアーリバースがベターだと思っていたけど、ストレートのエアーでスコアが出たのは嬉しいね。最初、ケリーが向かったライトの波は良くないと思った。でも、彼が良いスコアを出したと聞いて近づいたのさ」とコメント。
先週、ポルトガルでのQS10,000で優勝し、QSのカレントリーダーの座を手に入れたコロヘ。この優勝が良い流れとなり、今回の勝利にも結び付いたと言えます。
ちなみにフランスのサーフィンファンは熱狂的。特にケリーがビーチから上がった後はご覧のような状況に...。
(写真下)
ミック・ファニング(AUS)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、僅かな可能性を残したオーウェン・ライト(AUS)によるタイトルレースは3名全てがラウンドアップを決め、次に繋げています。
しかし、ミックはローカルワイルドカードのマキシム・ハシーノ(FRA)を相手に苦戦を強いられ、ラスト10秒を切ってからテイクオフした波で逆転という危ない場面も...。
「本当にストレスが溜まったヒートだったよ。マキシムは良いスタートを切って好調さを維持していた。このまま波を見つけられないんじゃないかと思ったし、残り時間も僅かだった。そして、最後の波に全てを賭けたんだ。幸運にもあのヒートで最も良い波だったね。こんな時のプレッシャーに勝つためにトレーニングをするのさ。自分のサーフィンを思い通り出せるようにね」
いよいよ大詰めを迎えた2015年のタイトル争い。特にポイント差があるオーウェンは少なくとも両者を上回る成績。
出来れば優勝が欲しいところです。
その他R3を通過したのは、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、ジャドソン・アンドレ(BRA)、イタロ・フェレイラ(BRA)、9ポイントを2本揃えたビード・ダービッジ(AUS)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ジェレミー・フローレス(FRA)、マット・ウィルキンソン(AUS)
朝方、『Quiksilver Pro France』の前にはウィメンズCT第9戦『Roxy Pro France』のR2、残っていた3ヒートだけが進行。
復帰後の初ヒートをカリッサ・ムーア(HAW)に完璧に抑えられたステファニー・ギルモア(AUS・写真上)はマリア・マニュエル(HAW)と対戦。
序盤にライトの波で小さいながらバレルをメイクして8.83をスコア。その後はマリアに追い込まれたものの、僅か0.10ポイントの差で辛くも勝利。
「まだ100%とは言えないわ。まだ自分のリズムを探している感じね。でも、今回は’Roxy’のアンバサダーだし、膝の調子が良い限り、楽しむつもりよ。サーフィンする度に調子は良くなっている。自信とリズムも回復傾向よ」
フランスでの優勝は合計3回。2011年、2012年とまだビアリッツで開催されていた時には2年連続で優勝しているステファニー。
今シーズンは怪我で5戦欠場、タイトル争いとは無縁ですが、来シーズンに向けて上位に食い込みたいところでしょう。
その他、サリー・フィッツギボンズ(AUS)、セージ・エリクソン(USA)がこの日R2を勝ち上がっていました。
ネクストコールは現地時間10月11日の午前8時(日本時間の同日午後3時)
オフィシャルフォーキャストの「Surfline」によるとハリケーン「joaquin」からの西ウネリのピークは11日の日曜日。
週明けはサイズダウンが進む見込みなので、足早にコンテストは進行することが予想されます。
WSL公式サイト
photo: WSL Covered Images
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