コンテスト
『Swatch Women’s Pro』終了!
マーガレットリバーでの足の骨折の治療が長引いている6Xのステファニー・ギルモア(AUS)が4戦連続で欠場(次のポルトガルも欠場)した一方、コートニー・コンローグ(USA)、2Xのカリッサ・ムーア(HAW)が共に2勝同士で熾烈なタイトル争いを繰り広げている2015年の「WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour」
第7戦『Swatch Women’s Pro』はメンズの『Hurley Pro at Trestles』と同時開催。カリフォルニアのローワー・トラッセルズで近年のウィメンズのレベルの高さを象徴するようなハイレベルな戦いとなり、現地時間9月18日に終了。
カレントリーダーだったコートニーがQFで敗れ、カリッサがSF進出を決めた時点でトップの座は再びカリッサの元へ。
今イベントのハイエストスコア、9.93をマークしたタイラー・ライト(AUS)を敗ったカリッサの勢いはSF、ファイナルでも衰えず、ディミティ・ストイル(AUS)、ビアンカ・ベイタンタグ(ZAF)を倒して今シーズン3勝目を上げました。
オアフ島・ホノルル出身のカリッサですが、コンペティションの多くを学んだのは南カリフォルニア。特にコンテストが開催されることが多いローワー・トラッセルズはアマチュア時代から慣れ親しんだ場所。
ツアーでは昨年から新しく加わり、初代チャンピオンはステファニー。カリッサはシーズン最低の成績9位でフィニッシュし、トップから3位に転落。2014年のタイトル争いからも脱落することに...。
それがあるだけに今回の優勝は格別だったようで、表彰台では終始涙目だったのが印象的でした。
「特にタイラーとのQFは特別だったし、感情的になったわ。昨年はこのイベントで辛い経験をしたから、あのヒートを勝てたのは大きな意味があったの。タイラーは素晴らしいサーフィンをしていたし、リスペクトしている。彼女のおかげで私はベストを尽くせたのよ」
R1の9.17を皮切りにコンスタントにハイスコアを出していたカリッサ。遠目で見るとメンズとの区別がつかないほどパワフルで美しいサーフィンをしていました。
「この波は大好きだし、私にとって最高の場所。みんな良い人ばかり。ギャラリーも良い意味でクレイジーなの。子供の頃、ローワー・トラッセルズでコンペティションを学んだ。だから、ここは特別よ。今年もウィメンズのツアーをここで開催してくれた’Hurley’、’Swatch’、’WSL’に感謝したいわ」
ハンティントンで奪われたイエロージャージを取り戻し、次のポルトガル戦は9月22日から開幕。残り3イベント。
ポイント差を考えるとコートニー、もしくはポルトガルの結果次第で3位のサリーを含めてのタイトル争いになりそうです。
「毎年状況は変わるわ。ステファニー。今年は彼女がいなくて寂しいし、私達は彼女の復帰を待ち望んでいるの。現段階ではコートニーがとても怖い存在。ポルトガルでも用心ね。とにかく次のイベントが楽しみよ」
家族、スポンサー、チーム、多くの人達に感謝を述べた後、トラッセルズの象徴であるアムトラック(ポイントの目の前を通る列車)のレールと枕木をモチーフにしたトロフィーを高々と持ち上げ、優勝した喜び、感情を爆発させていました。
ライトの波が中心となった今年のローワー・トラッセルズでの戦い。ウィメンズでは数少ないグーフィーフッター、バックハンドでのアクションでスコアを伸ばして今シーズン3度目のファイナル進出を決めたビアンカ(写真上)
シーズン3年目にしてランキング4位でシーズン終盤のヨーロッパレッグへ向かいます。
「今年は嬉しいことにファイナルまで何度も進んでいる。チャンスを最大限に活かす。それが功を奏しているようね。バックハンドの調子が本当に良いの。更に違うことにもトライし始めようと思っている。今回の結果は満足よ。今日はとても良い日だったわ」
約185センチの長身を活かした彼女のサーフィンはダイナミック。南アフリカのポイントブレイクで育っただけにラインも大きく、ヒートでの戦略も優れています。
あと一歩まで迫っている念願の初優勝も早い段階でクリア出来そうです。
『Swatch Women’s Pro』のファイナルの前にはショーン・トムソン、ウェイン”ラビット”バーソロミュー、サイモン・アンダーソン、マイケル・ホー、シェーン・ホランによって行なわれた『Heritage Series Expression Session』の第二幕がスコアがつくヒートとしてリサ・アンダーソン、ソフィア・ムラノヴィッチの二人で行なわれ、リサが勝利。
現在のプログレッシブなウィメンズサーフィンの原型を築いたリサは4度のワールドタイトルを獲得。
クローズアウトセクションでのレイバック的なアプローチをメイクするなど46歳とは思えないライディングを披露していました。
ウィメンズの次の舞台はポルトガル、首都リスボン近郊のカスカイス。
9月22日〜28日に開催される第8戦『Cascais Women’s Pro』です。
『Swatch Women’s Pro』結果
1位 カリッサ・ムーア(HAW)
2位 ビアンカ・ベイタンタグ(ZAF)
3位 レイキー・ピーターソン(USA)、ディミティ・ストイル(AUS)
5位 ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)、コートニー・コンローグ(USA)、タイラー・ライト(AUS)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)
2015年WSL Women’s Samsung Galaxy Championship Tour
『Swatch Women’s Pro』終了後のランキング
1位 カリッサ・ムーア(HAW) 53,000pt
2位 コートニー・コンローグ(USA) 48,600pt
3位 サリー・フィッツギボンズ(AUS) 42,800pt
4位 ビアンカ・ベイタンタグ(ZAF) 40,750pt
5位 レイキー・ピーターソン(USA) 39,000pt
WSL公式サイト
photo: WSL Covered Images
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