ドリアンvsラスタ ドリームマッチの結果は？

インド洋に浮かぶ環礁や約1,200の島々から成り立つモルディブ。美しい海にグッドウェーブが点在するサーファーにも人気の国で「フォーシーズンズリゾート」が2011年から招待制で毎年開催しているコンテスト 『Four Seasons Maldives Surfing Champions Trophy』
MR、ナット・ヤング、トム・カレン、トム・キャロル、ダミアン・ハードマン、レイン・ビーチェリー、サニー・ガルシア、テイラー・ノックス、オッキーなど過去に招待された選手はそうそうたるメンバー。

「フォーシーズンズリゾート」とWSLがタッグを組んだスペシャルイベントに今年招待されたのは、かつてのケリー・スレーターのライバルであり、現在はビッグウェーバーとして知られるシェーン・ドリアン、ソウルサーファーの中心人物、ラスタことデイブ・ラスタビッチ、ブラッド・ガーラック、ハーレー・イングレビー、ネコ・パダラッツ、ソフィア・ムラノヴィッチという多国籍かつ舞台や時代の違うスター選手達。
この6名がモルディブの海で約1週間に渡って楽しみながら激しい戦いを繰り広げていました。



今イベントはシングルフィン、ツインフィン、スラスターでそれぞれヒートを行い、最終ポイントで上位2名が一つのトロフィーをかけてファイナルを戦う異種競技戦。

今年はシングルフィンがラスタ、ツインフィン＆スラスターがシェーンの優勝。最後にラスタとシェーンでファイナルが行なわれ、7.83を含むトータル14.50でシェーン(写真最上部・上)がトロフィーと賞金を獲得していました。

「まさか自分がこのイベントに招待されて優勝するとは思わなかったよ。彼らと共にしたモルディブでのサーフィンは素晴らしい経験になった。異なる部門というのも面白かったね。特にツインフィンでのライディングがあんなに楽しいとは知らなかった。ラストとのマンオンマンでの勝利、昨日の夢のような波、本当に素晴らしいイベントだったよ」

最近はJAWSでのチャージを始め、ビッグウェーブでのライディングばかりが取り上げられていますが、元CT選手であり、ケリーやロブ・マチャド、ロス・ウィリアムス、テイラー・ノックスなどと同世代のシェーン。ミディアムサイズの波を独特のスタイルでフローする姿は健在。
若い頃、テイラー・スティールのサーフムービーに夢中になっていた世代の方は、ぜひ今回のシェーンのライディングを振り返ってみてください。



2014年に今イベントのトロフィーを獲得して2年連続招待されていたラスタ(写真上)
メディアではフリーサーフィンや彼のライフスタイルばかりがフィーチャーされますが、コンペティターとしても通用することを証明。他のどのサーファーとも違うスタイルは見ているだけでも気持ち良くなるような魅力を持っています。

「1週間を通して皆が素晴らしいサーフィンをしていた。彼らが色々なボードを乗るのを見るのはとても興味深いことだよね。今日のシェーンとのヒートも面白かったよ。アウトでは喋りながら気楽にやっていたのさ。一日の最後には皆で波乗りをして楽しむ。素晴らしいホリデーだった。勝ち負けはあったけど、それはあくまでそういう仕組みだっただけ。本当に良い時間を過ごせたよ」

今年のラスタが一番印象深かったのは、2004年のワールドチャンピオン、ソフィア(写真下)とのヒートやフリーサーフィンだったそうです。

「彼女が今年混じったことは本当に嬉しかった。彼女とあんなに沢山サーフィン出来る機会なんて無いからね。世界中のラインナップで言えることだけど、女性とのサーフィンは大好きさ。このイベントの一番良い部分は女性を招待すること。オレはそう思うんだ」

ラスタらしいソウルフルな言葉。そう、サーフィンに男女の垣根はないのです。



今年優勝のトロフィーを受け取ったシェーンは2016年も招待されることになります。
もちろん、彼もすでにやる気十分で、「この優勝のおかげで来年またここに戻ってこれるなんて最高だね。妻と同じくらい(笑)興奮しているよ。来年のため、帰ったらシングルフィン、ツインフィンで練習するさ」

スラスター部門のファイナルではネコを相手に10ポイントを含むトータル19.60のハイエストヒートスコアをマークしていたシェーン。
10ポイントは今イベントの歴史でも初めてのことで、いかに今回のコンディションが良く、シェーンのサーフィンも素晴らしかったことが理解出来ると思います。

イベントのハイライト動画や写真などは公式サイトをチェックしてみてください。



『Four Seasons Maldives Surfing Champions Trophy』公式サイト

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images