『Fiji Women’s Pro』開幕！

昨年、7年振りに復活したウィメンズのフィジーのイベントが今年も開催！
現地時間6月1日、『Fiji Women’s Pro』が開幕してR1の6ヒートが終了。
舞台のタバルア島「Cloudbreak」は4-7ftレンジの南西のグランドスウェルがヒット。後半は南東からのサイド気味の風が強まったものの、いくつかのハイスコアも出た見応えある初日。
ウィメンズワールドツアーで最もチャレンジングな波に臆せずチャージを繰り返した18名の内、1位通過を果たした6名のみがR2をスキップしてR3進出を決めました。

初日の最も白熱したヒートはディフェンディングチャンピオンのサリー・フィッツギボンズ(AUS)、ローラ・エネヴァー(AUS・写真最上部)、ココ・ホー(HAW)のカード。
序盤はバックサイドでハードなターンを重ねたサリーが8.00、6.83を重ねてリード。
中盤はローラがバックサイドでサリーを上回る大きなマニューバーで9.43をスコア。サリーはこれに答えるように浅いバレルからクリティカルセクションでのターンで9.37を返し、トップの座を譲りません。
ラスト数分、ローラ、サリーの順番で共に渾身のターンを重ね、スコアを待ちます。
ジャッジが出した答えは、ローラ、8.37。サリー、8.30。トータルにすると17.80vs17.67で僅かにローラが逆転に成功してR3進出を決めました。

「R2をスキップ出来るのは大きいわ。とても嬉しい。私達のヒートからウネリが入り始め、波に乗りまくったの。本当に楽しかったわね」

今シーズンは年初のQS6,000『Hurley Australian Open』で優勝して幸先良いスタートを切っていたローラでしたが、ツアーの方は13位が続き、トータル16位と低迷しています。
昨年のフィジーではQFでサリーに敗れ、そのリベンジを果たした形。この勢いでR3以降も活躍を期待したいところです。



開幕から2連勝に加え、2位、3位と好成績を重ねてカレントリーダーの座をキープしているカリッサ・ムーア(HAW)はワイルドカードのディミティ・ストイル(AUS)、マエダ・マヒナ(HAW)と対戦。
グラブレールでのチューブライドにビッグターンで8.50。6.10のバックアップを揃えて余裕のラウンドアップを決めています。

ランキングでカリッサを追っているコートニー・コンローグ(USA・写真上)、タイラー・ライト(AUS)も勝ち上がり、トップ3が全てR3へ。

「とても期待して1週間前にここに来たの。昨年は怪我でフィジーには来れなかった。ここは’夢の場所’の一つだったけど、コンテストジャージを着てラインナップに並んだ今年、そんな甘いことは言えないわね。大きなウネリが入る今後の予想に興奮しているわ」

昨年はベルズでの怪我が長引き、フィジーには参加してなかったコートニー。
今年はマーガレットリバー、ブラジル戦と2連勝、トップのカリッサに僅か2,800ポイント差と迫り、2011年からのキャリアで最高のシーズンを送っています。



R1を勝ち上がった唯一のグーフィーフッター、ビアンカ・ベイタンタグ(ZAF・写真上)は最終ヒート、風の影響が入った難しいコンディションでローラのハイエストスコアに並ぶ9.43を叩き出し、ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)、マリア・マニュエル(HAW)を抑えてラウンドアップ。
ブラジル戦ではコートニーに続く2位に入っていた彼女。フリーサーフィンではフロントサイドの利点を活かしてディープなバレルに包まれている写真も残しており、ワールドツアー初優勝に向けての可能性を示していました。

ちなみに彼女のボードに書かれた「SEEK ASK KNOCK」とは、聖書の言葉をもじったメッセージ。「探しなさい。求めなさい。門を叩きなさい。そうすれば見出し、与えられ、開かれるであろう」という解釈だと思われます。



なお、マーガレットリバーでのフリーサーフィン中に足を骨折したステファニー・ギルモア(AUS)、タヒチでのフリーサーフィン中に左手と脊椎を骨折する大怪我を負ったミシェル・ボウレズ(PYF)は共にブラジル戦に続き今回も欠場を発表。

更にジョン・ジョン・フローレンス(HAW)がボートトリップでの最中に足首を負傷という最新ニュースも飛び込んでいます。
メンズは6月7日から開催のためにまだ参加・不参加の正式な発表はされていませんが、もし彼が欠場すればファンにとって楽しみが半減することに．．．。

ネクストコールは現地時間6月2日の朝7時30分(日本時間の同日早朝4時30分)

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images