コンテスト
『Oakley Lowers Pro』終了!ブラジリアン・ストームが吹き荒れた!
昨年までの1スターからプライムという7つのグレードから1,000、1,500、3,000、6,000、10,000の5つのグレードに変わった2015年のWQS。
9戦用意されているハイグレードの10,000の初戦『Oakley Lowers Pro』がカリフォルニア、ローワー・トラッセルズで開催され、現地時間5月2日にファイナルデイを迎えました。
QS10,000、CT第4戦と続くブラジルレッグを控え、北米勢、ブラジリアンを中心に多くのトップ選手がエントリー。
ケリー・スレーター(USA)、コロヘ・アンディーノ(USA)、フィリッペ・トレド(BRA)などのスターが揃い、運営側もMCにロス・ウィリアムス、ジョー。インタビュアーにロージー・ホッジと最高の布陣。
1981年からスタートしてトム・カレン、クリスチャン・フレッチャー、ロブ・マチャドなどカリフォルニアを代表するサーファーや、ケリー、A.Iことアンディ・アイアンズも優勝経験がある歴史あるイベントを盛り上げていました。
コロヘやケリーが早いラウンドで消え、ファイナルデイまで残ったローカルのタナー・グダスカスがQFで敗退した一方、昨年のガブリエル・メディナのワールドタイトル獲得から吹き荒れているブラジリアン・ストームがこのカリフォルニアでもおさまらず、公式3-5ftレンジのスケートボードパークのようなローワーズの波でフリーサーフィンを楽しむようにスピーディーかつトリッキーなライディングを披露したフィリッペ(写真下)が文句無しの優勝!
ファイナルではジェレミー・フローレス(FRA)を完全に抑え、まさに圧巻の一言でした。
ブラジルではサッカーに続く人気のサーフィン。フィリッペのように成功すれば10代で家を持つことも十分に可能であり、彼自身もシェイパーがいるカリフォルニアのサンクレメンテに家族を連れて移住。
派手な「Hurley」のTシャツを着た父親(写真下)が応援団長のように盛り上げ、母親は離れた場所でドキドキしながら息子の勇姿を見守る姿。ライブ中継でお馴染みの光景が今回も見られました。
「最高の1週間だった。家族や友人に囲まれ、とても良い雰囲気だったし、支えにもなったね。サーフボードも自分の調子も最高さ。自信満々。とても素晴らしい感じだったよ」
今シーズンはCT開幕戦で優勝してオーストラリアレッグ3戦終了後のランキングは3位。
QSは今回が初参加ながら10,000ポイントを得ていきなり2位にランクインしています。
賞金の40,000USドル、ローワーズの「A-frame」の波とアムトレックの線路を象ったトロフィー を手に入れたフィリッペ。
目前に迫ったブラジルレッグのことを尋ねられると、「ワールドタイトルの夢は常に自分の心にあるよ。またイエロージャージを手に入れたいね!ブラジルでは多くのサポーターが集まり、素晴らしいコンペティションになるだろう。ガブリエルのワールドタイトルの後だし、今年もブラジリアンにとって信じられないほど上手くいっている。クレイジーになることは間違いないさ」
冒頭でもお伝えした通り、1981年からの歴史を持つ今イベント。2013年、2014年はキャンセルされ、最後の開催となった2013年はガブリエルが優勝。2012年はミゲル・プーポが制しており、今回のフィリッペでブラジリアンがハットトリックを決めた形になりました。
ブラジリアン・ストームの影で低迷しているヨーロピアン。その中で2007年からのキャリアを守り続けているジェレミー(写真上)は2010年の『Pipe Masters』以来のファイナル進出。
優勝には届かなかったものの、苦戦した昨年に比べるとCTも含めてまずまずのシーズンを送っています。
「周囲の皆に感謝したい。この1週間、彼らのおかげで良い雰囲気だったよ。昔からここではホームのように過ごしている。フィリッペは凄かった。特にこのコンディションでは世界トップだね。’おめでとう’と言いたい。アップダウンが大きい自分を支えてくれている友人やサポーターには本当に感謝しているよ」
今回の2位でQS8,000ポイントを手に入れたジェレミーは一気に5位へランクアップしています。
なお、今イベントにはワールドジュニアの5位でシード権を得た安井拓海が日本人として唯一参加していましたが、ファーストラウンドでコロヘ・アンディーノ(USA)、メイソン・ホー(HAW)などを相手に4位敗退に終わっています。
注目のブラジルレッグは5月5日〜10日に開催される10,00『Quiksilver Pro Saquarema』
5月11日〜22日に開催されるワールドツアー第4戦『Oi Rio Pro』
その前にバリ島・クラマスでは『Komune Bali Pro』が開催。1,000とローグレードながら、タジ・バロウ(AUS)や、マーガレットリバーで活躍したジェイ・デイヴィス(AUS)、日本からは村上舜、加藤嵐、椎葉順、田中海周、佐藤魁などが参加しており、5月4日がファイナルデイになる予定。
『Oakley Lowers Pro』結果
1位 フィリッペ・トレド(BRA)
2位 ジェレミー・フローレス(FRA)
3位 ダスティ・ペイン(HAW)、ウェイド・カーマイケル(AUS)
5位 チャールス・マーティン(GLP)、ヤディン・ニコル(AUS)、タナー・グダスカス(USA)、マイケル・ダンフィ(USA)
WSL公式サイト
photo: WSL Covered Images
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