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『Rip Curl Pro Bells Beach』初日はワイルドカードが活躍!



ゴールドコースト、ベルズ、マーガレットリバーと続くオーストラリアレッグのセカンドイベント、『Rip Curl Pro Bells Beach』が現地時間4月1日に開幕!
異例の期間延長を強いられた開幕戦を考慮してか、例年ならばレイデイが告げられるようなスモールサイズのベルズ・リンコン(ベルズは手前からボウルズ、リンコン、ウィンキーポップと呼び方が変わる)でウェイティングピリオド初日からヒートが進行。潮が上げて悪化するまでの午前の間にR1の7ヒートだけを消化しました。

この日の主役は2001年のワイルドカード時代の優勝から合計3度も表彰台でベルを鳴らしているミック・ファニング(AUS)を敗ったワイルドカードのメイソン・ホー(HAW・写真最後部・下)でしょう。
同郷のフレッド・パターチアを含めた3人ヒート。終わってみれば3人のスコア差が0.13に収まるクロスゲームでしたが、ノーグラブレール・ローテーションのワンマニューバーで8.00をマークしたメイソンが僅かに2位のミックを上回り、R3へ。



「もちろん、ラウンドアップを狙っていたよ。誰が勝ち上がってもおかしくない戦いだったね。自分はラッキーだった。バックアップスコアを伸ばせなかったのは悔しかったけど、今日の波はトリッキーで難しかったからね。波数が少なく、ピークも定まらなかったよ」とR1終了後のインタビューに答えていたメイソン。

移籍したばかりの「Rip Curl」のスポンサーワイルドカードに選ばれ、その冠ライダーであるミックを下したメイソン。
御存知の通り、ハワイのレジェンド、マイケル・ホーの息子であり、トップ17で活躍するココ・ホーの兄でもあるいわゆるサラブレット。
シーズン前半に行なわれたノースショアでのWQS『Volcom Pipe Pro』では世界トップレベルのバレルライドのスキルを見せつけ、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)に続く2位。
そして、今日のようなスモールコンディションではエアリアルを完璧にメイクしてくるなどコンペティターとしての才能を遺憾なく発揮しています。



開幕戦ではR3敗退と最悪のスタートを切ったケリー・スレーター(USA・写真上)は、それを払拭するように過去4度も制しているこの舞台で最も素晴らしいライディングを披露。
8.50を含むトータル16.67。初日のハイエストスコア並びにハイエストヒートスコアをマークして2位以下をコンビネーションに追い込んで圧勝。

「この波を攻略する秘訣は教えられないけど、どの波がベストか自分の前のヒートを良く観察していたよ。始まってから10分は波さえも乗れなかった。でも、それから良い波が入り、更にスコアを伸ばすことが出来たのさ」とケリー。さらに「ベルズには伝統がある。トロフィーを手にして歴史に名を刻む。それは、とても特別のことなんだ。全力で勝ちにいくよ」とコメント。

噂のシェイパーのボードでは無く、『Al Merrick』のロゴが入ったノーマルボードで登場したこの日。
ケリー節とも言える滑らかなフロー。波を知り尽くした完璧なリズムとビッグマニューバー。さらに8.50をスコアした波で見せた360からフィニッシュまでの流れは圧巻。
8.17をスコアした最後の波ではインサイドのボウルズのセクションでバレルもメイク。
全てを簡単そうにこなしていたケリーですが、同ヒートのセバスチャン・ズィーツ(HAW)、ルーキーのリカルド・クリスティ(NZL)と比べるとベルズ特有のクセのある波質であのライディングをすることがどれだけ難しいかが理解出来ると思います。

ちなみにケリーがベルズでインスパイアされているのは、ミック、パーコ。
クラシックスタイルをベースとしたライディングをするサーファーがこの波に合うと言っていました。



ケリーと同じく開幕戦でR3敗退。仕舞いには暴言まで吐いてしまった2014年のワールドチャンピオン、ガブリエル・メディナ(BRA・写真上)はルーキーのマット・バンティング(AUS)、ワイルドカードのジョー・ヴァン・ダイク(AUS)を相手に6ポイント台を2本まとめてラウンドアップ。
バックハンドではさらに難しくなるベルズの波。それはベルズでのウィナーの大半がレギュラーフッター(グーフィーフッターで最後に優勝したのは1998年のオッキー)ということが証明しています。

「今日は本当のベルズとは言えないね。リンコンでのサーフィンは難しい。勝ち上がれてストークしているよ。ベルズ用の良いボードを手に入れたんだ。思い通りに動いて調子が良い。特にレギュラーフッターに有利なイベントで優勝は難しいけど、ベストを尽くして結果を出したいね」とガブリエルは話していました。



その他にR1を1位通過でR3に進んだのは、ジェレミー・フローレス(FRA)、ブレット・シンプソン(USA)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ジョーディ・スミス(ZAF)
なお、翌日の2日は朝の時点で風が悪く、オンホールド。ネクストコールは2日の午後1時(日本時間の同日午前11時)です。

WSL公式サイト



photo: WSL Covered Images

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