コンテスト
『Volcom Pipe Pro』終了!大野修聖は7位!
現地時間2月2日、オアフ島・ノースショアのパイプライン/バックドアで開催されていた『Volcom Pipe Pro』が終了。
週末に入った特大の北西ウネリはダウン傾向となり、バックドアがメインとなったファイナルデイ。
コナウィンドも強まって決して良いコンディションではありませんでしたが、更に風が悪くなる翌日以降の予報を考慮するとゴーサインを出さざるを得なかったようです。
QFからスタートしたこの日。ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)が9.00、ケリー・スレーター(USA)がイベント初の10ポイントをスコアして圧倒的な強さを見せつけ、H4には大野修聖が登場。
カイマナ・ハキアス(HAW)、C.J・ホブグッド(USA)、メイソン・ホー(HAW)という強豪揃いのカードながらロースコア止まりの展開。R3、R4と勝ち上がってきた前日同様にパイプラインに狙いを定めた大野修聖は小振りなバレルをメイクして手堅くスコアを伸ばし、メイソンに続く2位でSFへ。
続くSFもロースコア勝負。トップで通過したケリーでさえも5ポイント台止まりの中、大野修聖は波選びに苦戦して4位敗退。7位でフィニッシュし、今シーズン最初に参加したWQSで1,180ポイントを手に入れました。
また、R4はクリア出来なかったものの、R3ではケリーをうならせるほどのディープなバレルをメイクした村上舜の名前も忘れずに記しておきます。
ファイナルはジョン・ジョン、ケリー、メイソン(写真上)、シーバスのカード。
まずはメイソン、ジョン・ジョンの順にバックドアのバレルをメイクして共に8ポイント台と好調なスタート。
更にジョン・ジョンは続けてバックドアにテイクオフ。バレルを抜けてから高いエアーを披露。着地には失敗したものの、9.20を重ね、トータル17.63で主導権を握ります。
一方、ケリーとシーバスは波回りが悪く、コンビネーションスコアに追い込まれ、勝負はジョン・ジョン、メイソンの一騎打ちで後半に突入。
終了間際、ニード9.04のシチュエーションでバックドアのバレルをメイクしたメイソン。ホーンが鳴ってからしばらく待ってコールされたスコアは7.30と及ばす...。
ジョン・ジョン(写真下)が逃げ切る形で4度目の『Volcom Pipe Pro』のトロフィーを獲得!
「今朝は本当に楽しい波だったよ。風が合って小さいながらクリーンなバレルだった。すぐに風が強まって難しい波になってしまったけど、まあ楽しかったかな。良いポジションにいればダブルアップしてくる良い波を誰でも掴むことが出来たね。35分の長いヒートの前半に2つの良いスコアを出したから、残り20分が長く感じたよ。時間ばかり気にしてしまったかな」とファイナルを振り返ったジョン・ジョン。
昨年はR3であっけなく敗退したものの、2011年から3年連続優勝。そして、今年は4度目と自宅の目の前で開催される今イベントで遺憾なく力を発揮。
昨年はシーズン後半にタイトル争いに絡み、2011年からのキャリアで最高位となる3位でフィニッシュ。
トータル的に見るとまだ成績に波はありますが、ワールドタイトルを獲得した同年代のガブリエルに刺激を受けて明らかにヒートのこなし方は上手くなっています。
「今年は楽しい一年になりそう。昨年はヒートの勝ち方などで大きな自信を得た。今年も同じようにこなし、最終戦のパイプラインに向かいたいね。このパイプラインでワールドタイトルを獲得出来たら...。それは素晴らしい。まさに自分の夢。それ以上は何も求められないよ」
サーフィンのレベルだけで言えばワールドチャンピオンに十分値するジョン・ジョン。
これにガブリエルのような堅実にスコアを出せる仕事が出来るようになれば、他の選手にとって最も怖い存在になることは間違いないでしょう。
今イベントのディフェンディングチャンピオンだったケリー(写真上)
QFまでは前日からの好調さを保ってイベント初のパーフェクト10や、ジョン・ジョンばりのエアリアルを披露していましたが、SFからは失速...。
それでも、今年から自らのスポンサーになった「Electric」から贈られる『Electric Perfect 10』と1997年2月13日にビッグウェーブのチャレンジによって亡くなったトッド・チェイサーに敬意を表した『Todd Chesser Hard Charger Sportsmanship Award』を受賞。
ケリーの乗っていたサーフボードのデザインは無数の「Todd Chesser」の文字で成り立っており、それだけでトッドへの強い想いが伝わってきます。
「トッドはかけがえのない親友だった。彼が亡くなった時、自分も含めて周囲の人間は彼の死を信じられず、かなり落ち込んだよ。彼はビッグウェーブのために生まれ、全てを捧げた人。オレ達にも良くはっぱをかけていたね。彼はオレ達の中でまだ生き続けているし、毎年皆で祈りを捧げているんだ。特にトッドのことを話すわけではないんだけど、他界してから18年、欠かしたことは一度も無いよ」とケリーは話していました。
(トッドの母の横でスピーチするケリー)
なお、最もハードだったコンテスト2日目にヘビーなワイプアウトで病院送りになっていたレオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)は脊椎骨折、靭帯損傷と診断され、復帰には時間がかかりそうです。
オアフ島・ノースショアではワイメアでの『THE EDDIE』が残っていますが、WSLの多くの選手はオーストラリアレッグのために大移動。
シドニー近郊のマンリーで開催される『Hurley Australian Open』は、昨年までの6スターに値するWQS6,000に加え、ウィメンズ、ジュニアが併催され、カリフォルニア・ハンティントンビーチでの『US Open』をモデルにしたビッグイベント。
真夏のオーストラリアで2月9日から開幕します!
『Volcom Pipe Pro』結果
1位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
2位 メイソン・ホー(HAW)
3位 ケリー・スレーター(USA)
4位 セバスチャン・ズィーツ(HAW)
WSL公式サイト
photo: WSL Covered Images
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