世界を代表するビッグウェーブサーファーにQ＆A

日本の冬にハイシーズンを迎えるハワイのノースショア。アリューシャン方面で発達した低気圧が巨大なウネリを運び、世界中のビッグウェーバーが集まる特別な時期でもあります。

コンテストの世界では『Billabong Pipe Masters』を含むトリプルクラウンが終了し、1月末からは『Volcom Pipe Pro』が控えていますが、更に大きな波が基準となり、条件に達した時にだけ開催されるオアフ島・ワイメアベイでの『THE EDDIE』、マウイ島・JAWSでの『Pe’ahi Challenge』
限られたサーファーのみ出場が出来るスペシャルなこの二つのイベントにイエローアラートが発令されました。

予想によるとハワイには現地時間1月21日頃に今シーズン最大のビッグスウェルが到達。
風やウネリの向きなどの条件が揃えばゴーサインが出され、ライブ中継を通して世界中にその模様が配信されます。

今回はJAWSでの『Pe’ahi Challenge』、BWT(ビッグウェーブツアー)に出場するカリフォルニ・サンタクルーズ出身のニック・ランブ(USA)にWSLがインタビュー。
2014年12月にスペイン・バスクの「Punta Galea」で開催された『Punta Galea Challenge』でマクアカイ・ロスマン(HAW)との死闘を制したのは記憶に新しいところ。
ビッグウェーブのチャージは常に危険と隣り合わせであり、同じ世界最高峰のレースとはいえ、WCTとは違う側面を持っています。
14歳(インタビューを行なった1月18日は28歳の誕生日)から地元ノースカリフォルニアでチャレンジを始め、家族の理解のもと、ビッグウェーブの世界に情熱を注いでいるニック。
インタビューを通して少しでも彼の人柄を知れば、コンテスト観戦もより興味深くなると思います。

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■WSL
ビッグウェーブに興味を持ったきっかけは？

■ニック
サンタクルーズには大小様々な波がある。北に向かうと波は大きくなる傾向にあるんだ。
きっかけは自分がまだ本当に若い頃に「O’Neill surf shop」で見たマーべリックスの波に乗るリチャード・シュミットの大きなポスター。
今でも鮮明に覚えている。あれに心を奪われたんだよ。
若い頃からマーベリックスに乗ることを目指し、父親も応援してくれたんだ。ビッグウェーブにのめり込み、最終的にマーベリックスに辿り着いたのさ。

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■WSL
『Punta Galea Challenge』では短期間にどのような準備をしたの？

■ニック
オレ達はいつでも対応出来るようにトレーニングを積んでいる。
「Punta Galea」は以前に一度だけサーフィンしたことがあったんだ。2013年。その時は2位。
大きな波はチャレンジングで、とても楽しいよ。

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■WSL
初めてのビッグウェーブスポットに入る前、何を見ている？

■ニック
まずはラインナップを良く観察する。
ローカルがラインナップでどういう動きをしているかを学ぶ。
潮によって変化するブレイクを見ることも大切だね。

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■WSL
BWTは僅か一日で行なわれることが多いですが、最初のラウンドで強いられるヘビーなワイプアウトに対して精神的な心構えはある？

■ニック
常に最悪のケースを考えている。
でも、最もフォーカスしていることは優勝であり、ワイプアウトでは無いのさ。

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■WSL
家族はあなたがビッグウェーブに乗ることをどう思っている？

■ニック
時に危険なこともあるから心配はしているけど、オレの情熱を理解してくれ、信頼してサポートもしてくれるよ。

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■WSL
ビッグウェーブに備えてのトレーニングをいくつか教えてくれる？

■ニック
筋トレと心肺機能向上のためにHIIT(高強度インターバルトレーニング)を取り入れているよ。

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■WSL
ハワイに大きなウネリが入ろうとしている。これから控えているイベントで一番楽しみなことは？

■ニック
とても興奮している。
今までで最も大きな波になることを期待しているんだ。
自分がイベントに参加することもそうだけど、世界中から集まったトップサーファーが大きな波でサーフィンするのを見ることにも魅力を感じるね。

海に入る時はどんな時だって幸せさ。
特に波が大きく、大量の海水が動くような日。
これ以上無いような至福の時を感じるんだ。

WSL公式サイト





photo: WSL Covered Images