コンテスト
3ディビジョン併催の『Taiwan Open of Surfing』終了!
昨年、台湾初のASPイベントとして開催された『Taiwan Open of Surfing』
今年はWQS1スターに加え、ロングボードのLQS1スターも併催され、台湾、インドネシア、日本などのアジアを中心にアメリカ、オーストラリアから強豪も参加して2年目のコンテストを盛り上げていました。
会場の「Jinzun-Harbor」は台東市から近く、ライト・レフト共にあり、ファイナルデイとなった現地時間11月16日はオフショアで整った4-6ftレンジのグッドコンディション。
全てのディビジョンでハイスコアが出やすく、クロスゲームも多くなっていました。
WQSはジョーダン・ローラー(AUS)、LQSはテイラー・ジェンセン(USA)、ウィメンズはチェルシー・ウイリアムズ(AUS)が優勝。
日本人では今イベントのディフェンディングチャンピオン、椎葉順がQFでテイラーに敗れ、仲村拓久未を倒してSFに進出した松下諒大が3位で最高位。
今シーズン、湘南の3スターで優勝してASPジャパンのリージョナルのカレントリーダーだった松下諒大は2位の仲村拓久未との直接対決を制してチャンピオンを獲得。
来年のWQSのシード権を得ることに成功しました。
WQSのファイナルは松下諒大をSFで敗ったテイラー(写真上・LQSとのダブルエントリー)に対し、ジョーダンがバックハンドで8.00。さらに長いレフトの波にフロントサイドでバーディカルなスナップを連発してハイエストスコアの9.25をマーク。
トータル17.25でテイラーをコンビネーションスコアに追い込んでASP初優勝を決めました。
「最高の気分だね!丁度良く波も上がったし、ローカルやギャラリーの皆も素晴らしかった。良い波をじっと待つよりもスコアを重ねる方を選んだのさ。密かに狙っていたレフトの波を掴めたのはラッキーだったね。しばらく休んでから最初のコンペティションで上手くやれてとても嬉しい。来年のQSに向けての調整だったんだ。それが完璧なスタートになり、興奮しているよ」とジョーダン。
オーストラリア・ノースナラビーン出身のグーフィーフッター。スケートボードを得意とするだけあってサーフィンの方もエアーを中心としたトリッキーなアクションが武器。Volcom主催の『VQS(現在はTCT)』や『Ripcurl Grom Search』でいくつかの結果は残しているものの、基本的にはまだ無名の選手。
改めてオージーの層の厚さを感じさせた1戦でした。
LQSを制したテイラー(写真上)は2011年、2012年のワールドチャンピオン。今イベントがASP公認になる前から台湾に通い、参加した選手の中では最もこのブレイクでの知識があったとも言えます。
SFではロングショルダーのレフトの波をキャッチし、ファーストセクションでのノーズライドからパワフルなターン、フィニッシュまでメイクして唯一のパーフェクト10をスコア。
R1から全てのヒートで他の選手を圧倒し、ファイナルでもジャスティン・レッドマン(AUS)に対して9.65を含むトータル16.65をマークして圧勝。
「優勝出来てとても嬉しいよ。ファイナルは風が入ってしまい、少しハードだったけど、セミファイナルはここで見た波の中で最高だったよ。4年間通った中のベストコンディションだったさ。次々と波が入り、パーフェクトなヒートだった。一番の波はウェッジ、そしてロングウォールだった。パーフェクトなラインナップだったよ。イベントの最初からその波を見つけることが出来て独り占めすることが出来たのはラッキーだったね」とイベントを振り返ったテイラー。
今シーズンはオーストラリアで開催された1スターと2スター、6月に千葉の太東で開催された2スター『Real B Voice Pro Longboard』、そして今回の台湾とLQSで4勝。
次の戦いはワールドチャンピオンを決める『GoPro World Longboard Championship』
12月5日〜12日に中国・海南島で行なわれ、昨年ピッコロ・クレメンテ(PER)に奪われたタイトル奪回に挑みます。
ウィメンズのLQSは日本人として唯一参加した今年のJPSAチャンピオン吉川広夏がSFでチェルシー・ウイリアムズ(AUS)と対戦し、クロスゲームの末に敗退し、3位でフィニッシュ。
SFのH2ではオーストラリアのレジェンド、ナット・ヤングの娘、ナーヴァ・ヤングがローカルのシウ・ヨン・チャンと戦い、スタイリッシュなライディング、父親譲りの大きなボトムターンとカービングで圧勝。
大敗したシウでしたが、格上の相手とのカードに満足した様子で、「セミファイナルに進めてラッキーだった。波は凄い良かったけど、勝つために自分には足りない部分があった。このイベントは私にとって非常に重要だったの。世界で活躍しているコンペティターのサーフィンを学ぶチャンスだったわ。彼女達と自分の国、台湾で戦うことが出来て本当に嬉しかった」と話していました。
チェルシーとナーヴァのファイナルはナーヴァが主導権を握っていましたが、残り2分に6.40をスコアしたチェルシーが逆転優勝を果たしました。
「ストークしているわ。ハードでパドルがきつかったけど、優勝出来てハッピーよ。良い波を選べれば逆転可能なスコアを出せると思っていた。最後にそれが上手くいって最高の気分。この優勝は次の中国でのWLCの自信になったし、自分のサーフィンの問題点に気付いたという点でも良いイベントだったわ。ホームに帰って改善しないとね」と早くも中国・海南島でのWLCを見据えたコメントを残していたチェルシー。
2年連続で王座を獲得しているケリア・モニーツ(HAW)が今年も強さを見せるのか?
それとも4年連続でタイトル争いをしながらも2位に甘んじていたチェルシーが念願のワールドチャンピオンに輝くのか?
ハワイのトリプルクラウン並びにワールドタイトル争いと同時にロングボードのタイトルにも注目しましょう!
『Taiwan Open of Surfing』結果
1位 ジョーダン・ローラー(AUS)
2位 テイラー・ジェンセン(USA)
3位 松下諒大、ジャクソン・キャリー(AUS)
LQS
1位 テイラー・ジェンセン(USA)
2位 ジャスティン・レッドマン(AUS)
3位 ジャック・エントウィッスル(AUS)、ニック・ジョーンズ(AUS)
ウィメンズ
1位 チェルシー・ウイリアムズ(AUS)
2位 ナーヴァ・ヤング(AUS)
3位 吉川広夏、シウ・ヨン・チャン(TPE)
ASP公式サイト
photo: ASP Covered Images
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