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『Moche Rip Curl Pro Portugal』終了!タイトルレースはガブリエル、ミック、ケリーの3人に!



早ければ最終戦を待たずにガブリエル・メディナがブラジリアン初のワールドタイトルを確定するシナリオで突入したヨーロッパレッグ。
フランス戦ではガブリエルと2位のケリーが共にQFで敗退した一方、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)が完璧な試合運びで優勝してタイトルレースに加わり、次のポルトガル戦でもガブリエルとケリーは同じラウンド(R3)で敗退。
運命さえ感じさせる両者のシーソーゲームは結局最終戦のハワイ・パイプラインに持ち越されることになり、そのゲームにはミック・ファニング(AUS)も加わって更に熾烈な争いに!

ポルトガル戦の舞台は大西洋に突き出した半島のペニシェ、南側に位置する「Supertubos」
2009年に『Rip Curl Pro Search』として初めてワールドツアーの舞台に選ばれ、翌年からはスペイン・ムンダカに変わって正式にヨーロッパレッグのセカンドイベントに。足の踏み場も無いほどのギャラリーの数を見ればポルトガルの人々が世界最高峰のサーフィンレースを心から受け入れていることが理解出来ます。

今シーズンはストームの影響で期間中にイベントが終わるのか?という心配もされていましたが、逆に十分なウネリに恵まれ、特に現地時間10月20日のファイナルデイは公式4-6ftレンジのクリーンなグッドコンディション。
「Supertubos」の名にふさわしいチューブが数多く姿を現していました。



ファイナルデイはR3のH11から合計17ヒートをこなすマラソンデイ。サーフィンの技術はもちろん、体力も試される世界トップのアスリート達。
そんな中、目立っていたのは前日のR3で今イベント初のパーフェクト10をマークしていたジョン・ジョン(写真上)でした。
R4で再びライトのバレルで10ポイントを出し、QFでもアダム・メリングを相手に9.83を含むトータル17.83で圧勝。
ヒートを見守る他の選手でさえ脱帽。ヨーロッパレッグを完全制覇する勢いでしたが、4戦連続で進出したSFではジョーディ・スミス(ZAF)を相手にリズムに乗れず、敗退して3位でフィニッシュ。この時点でジョン・ジョンはタイトルレースから外れることに...。

ファイナルはジョーディとR3からQFまで全て9ポイント台を出して勝ち上がり、SFでは今イベントのディフェンディングチャンピオン、カイ・オットン(AUS)を大差で敗ったミックのカード。
昨年3度目のワールドタイトルを決めたミック(写真下)は、いつものようにビーチで座禅を組み、砂を手ですり合わせて集中力を極限まで高め、パドルアウト。ここまでのペースを全く崩さず、序盤にレフトのバレルをメイク。9.00をスコアして主導権を握り、最後までリードをキープしてベルズ、ジェフリーズベイに続く3勝目。ポルトガルでは5年振り2度目の優勝を決めました。



ファイナル終了後、ジョーディと握手を交わし、笑顔でビーチに戻ってきたミック。

「ストークしているよ。今朝起きたら面白そうな波だった。一日を通して良い波を掴み、バレルに入ることだけを考えていたよ。他の選手に勝てたのはラッキーな部分もあるさ。真剣に優勝のことは考えていなかった。それこそラッキーだったのかも。ジョーディもジョン・ジョンも素晴らしいサーフィンをしていたよね。他にもカイを始め、ヨーロッパレッグではみんながリップしていた。この結果にはストークしている。とても良い気分だよ」と優勝直後のインタビューに答えていました。

今回の優勝でケリーを追い抜いて2位に浮上。カレントリーダーのガブリエルとの差も縮め、4度目のワールドタイトルをかけて最終戦に挑みます。

「今年もハワイでストレスを感じることになるね。昨日はケリーもガブリエルも負けたクレイジーな一日だった。ジョン・ジョンはファイナルをメイクすればレースに残ったけど...。ハワイでは何が起こるか予想もつかない。でも、エキサイトしそうだね」と夕暮れ迫るセレモニーでタイトルレースについてコメント。

昨年はケリーとの熾烈なタイトル争いが最終戦までもつれ込み、条件であったQF進出の時点で3Xが決定。
今年はガブリエル、ミック、ケリーの3人にチャンスがあり、ミックはQF進出(ガブリエルがR2、もしくはR3敗退の場合)が最低条件。
ガブリエルがQF進出、もしくはSF進出でもミックは優勝すればワールドチャンピオンを手にすることが出来ます。

レイデイの最中に行なわれたガブリエル・メディナのインタビューにもある通り、ガブリエルとミックはチームメイトとして昨年のハワイは同じ家に滞在。今年の関係からすると、どちらかが違う家に移るのか、あえて同じ家に留まるのか。
その辺の駆け引きも興味深いところです。

ガブリエル・メディナがチャンピオンシップの道のりを語る



カリフォルニアのファイナルのリマッチとなったジョン・ジョンとのSFを勝ち上がり、シーズン後半の猛烈な追い上げをキープしたジョーディ(写真上)
カリフォルニアでの優勝、ヨーロッパレッグは3位、今回の2位と素晴らしい結果を重ねています。

ジョン・ジョンとのSFについては、「波に乗りまくり、ラッキーにも勝てた感じさ。すぐにスコアを出せてバックアップも重ねることが出来た」ミックとのファイナルは、「ファイナルはミックの2本目(9.00)で決まってしまったね。チャンスは巡って来なかったよ」とコメント。

ポルトガルでは2010年以来(ケリーが優勝)2度目のファイナル。共に優勝は逃したものの、今年は『SATA Airlines Azores Pro』&『Cascais Billabong Pro』の二つのプライムと今回の『Moche Rip Curl Pro Portugal』の3戦をシリーズ化したポルトガルのトリプルクラウンと呼ばれる『Portuguese Waves Series』を制してトロフィーと5万ドルのボーナスを獲得。

そのポルトガルについての問いは、「大好きな場所さ。波も良いし、人も良い。最高の場所だね。ここではいつも楽しんでサーフィンしているよ」
トロフィーと5万ドルの贈呈にはさすがに嬉しそうな表情で、「素晴らしいね。来年も必ず戻ってくるよ!エキサイト、ストークしている。SFの後、友人がトロフィー獲得の話をするまで気付かなかったんだ。’冗談だろ?’って感じで凄い嬉しかったよ」と話していました。



すでにシーズンインしたハワイ・オアフ島のノースショアでは今月末からトリプルクラウンの前哨戦、4スター『HIC Pro』が行なわれ、11月は『Reef Hawaiian Pro』、『Van’s World Cup』、12月8日〜20日に最終戦の『Billabong Pipe Masters』が開催。

ガブリエルのブラジリアン初のワールドタイトル、ミックの4X、ケリーの前人未到の12X。
どのシナリオでも感動の結末が待っていそうです。

ASPワールドツアー第10戦
『Moche Rip Curl Pro Portugal』結果
1位 ミック・ファニング(AUS)
2位 ジョーディ・スミス(ZAF)
3位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、カイ・オットン(AUS)
5位 アダム・メリング(AUS)、エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、ジョシュ・カー(AUS)、フィリッペ・トレド(BRA)

2014年ASPワールドツアー
第10戦『Moche Rip Curl Pro Portugal』終了後のランキング
1位 ガブリエル・メディナ(BRA) 56,550pt
2位 ミック・ファニング(AUS) 53,100pt
3位 ケリー・スレーター(USA) 50,050pt
4位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 47,950pt
5位 ミシェル・ボウレズ(PYF) 43,750pt

ASP公式サイト



photo: ASP Covered Images

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