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『Hurley Australian Open of Surfing』を制したのは?

 

カリフォルニアの伝統的イベント「US Open」をモデルにオーストラリア、シドニー近郊のビーチタウン・マンリーで開催された6スター『Hurley Australian Open of Surfing』が現地時間2月16日に終了。
ファイナルデイは悪天候にも関わらず、多くの観客がビーチに集まり、傘やレインコート、タオルで雨を凌ぎ、1週間に渡って行なわれていた激しい戦いの結末を見守っていました。

ファイナルデイに残った8名の大半はジュリアン・ウィルソン(AUS)、ジェレミー・フローレス(FRA)、フレドリック・パターチア(HAW)、エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)、ビード・ダービッジ(AUS)といったトップ34のメンバー。
更にトーマス・ヘルメス(BRA)、ピーターソン・クリサント(BRA)、パトリック・グダスカス(USA)の3名も昨年QSでの優勝経験がある強豪揃い。
QFからクロスゲームが続く中、ファイナルまで勝ち上がってきたのはジュリアンとエイドリアーノでした。

ファイナルはフロントサイドとなるライトの波に狙いを絞ったエイドリアーノが序盤にパワフルなマニューバを重ね、8.33をスコア。ジュリアンはここまで武器にしていたエアーリバースを試みますが、着地に失敗してスコアは延びず...。
そんなジュリアンを尻目にエイドリアーノはテイクオフから大きなボトムターン、全身の力を出し切ったトップアクションを2回決めて8.87を重ね、トータル17.20。この時点でジュリアンをコンビネーションスコアに追い込んだエイドリアーノは完全にファイナルの主導権を握ります。
ファイナルまでの勢いが嘘のように止まってしまったジュリアンは後半もハイスコアを狙ってエアーリバースにトライするものの、メイクは出来ず、大差のままファイナルが終了。

『Hurley Australian Open of Surfing』のトロフィーはブラジリアンのエイドリアーノ(写真最上部・下)が手に入れました。



「このイベントで初めて優勝したブラジリアンになれて最高の気分さ。ジュリアンのことは凄いリスペクトしている。彼は昨年の世界6位だし、今イベントでもベストな選手だった。ファイナルではラッキーにも彼のミスに助けられた。ビーチに集まってくれた沢山のファンや、ブラジリアン達のサポートも素晴らしかったよ。オレにとってパーフェクトな一年のスタートだね」と優勝の喜びを語っていたエイドリアーノ。

昨年はベルズでブラジリアンとして初の優勝を決めて表彰台でベルを鳴らしていたエイドリアーノでしたが、コンスタントな成績は残せず、トータル14位と不本意なシーズンに...。
心機一転して挑みたい今年はパイプラインでの『Volcom Pipe Pro』で4位。そして、今回の優勝とQSでは最高の滑り出しになっています。



自身のスポンサーである「Hurley」のイベントでファーストラウンドから誰よりも目立っていたジュリアン(写真上)でしたが、最後は決めるべき時に武器のエアーリバースをメイク出来ず、またそれにこだわり過ぎて波とのリズムが崩れたような印象のファイナルでした。

「ファイナルでは何度も失敗し、メイクすることが出来なかった。本当にがっかりさ。流れが止まってしまい、焦ってしまったんだ。でも、このイベントでは沢山のポジティブな部分を得ることが出来たと思う。厳しいコンディションでも楽しめることが出来たし、良いヒートもあった。それにあと1回勝てば優勝だったんだ。もし、ここに来てすぐに負けてしまっていたら、こんな気持ちにはなれなかったと思う。これから始まるシーズンに向けて大きな自信がついたよ」と悔しそうな表情でコメントを残していました。



同時開催のウィメンズはファイナルデイに残った8名の内、5名がハワイアンというスモールコンディションにしては意外な展開になり、ファイナルもカリッサ・ムーアとアレッサ・クイゾンのハワイアン勝負。
序盤は僅差でしたが、中盤にカリッサがフローターからパワフルなレイバックでフィニッシュをメイクして9.43をスコア。
このライディングにMCもアメージングと絶賛!波の裏側から撮影した映像を見てもウィメンズの枠を完全に越えた強烈なサーフボードの動きでした。
結局、この一本が決め手となり、トータル17.10 vs 15.80で優勝はカリッサ(写真上・下)の手中に。



優勝後のインタビューでカリッサは、「正直、ここで優勝出来るとは思っていなかったの。久々にコンテストジャージを着て戻ってきた気分は良かったわ。今朝はナーバスになっていたから、自分自身に’楽しんでリラックスしましょう’と言い聞かせたの。波のコンディションは良かったし、とても楽しい一日だった。特に9.43を出した波は良かったわね。まさかあんなスコアが出るとは思わなかったけど...。フローターでスピードを出して最後は出来る限りの力を振り絞ってターンをしたの。スコアが出た時はストークしたわ」とコメント。

昨年は8戦中、4勝と圧倒的な強さで2度目のワールドタイトルを獲得していたカリッサ。
QSながら今シーズン初のイベント。それも自身のスポンサーである「Hurley」のイベントで優勝を飾り、最高の気分で3月1日から始まるワールドツアー第1戦『Roxy Pro』が開催されるゴールドコーストに乗り込みます。



メンズを含め、ファイナルに進んだ4名の中で唯一のグーフィーフッターとなったアレッサ(写真上)
ファイナルデイのマンリーはライトの波が中心だったため、バックサイドでのライディングでしたが、ハワイアンらしい太いラインでギャラリーを魅了。ファイナル終了後は親友であるカリッサと熱いハグを交わしていたのが印象的でした。

「ファイナルでカリッサと対戦出来て本当にハッピーだったわ。彼女とは子供の頃から一緒にサーフィンして育った仲なの。私はこの成績で十分だし、彼女が優勝出来てハッピー。今、勢いに乗っているし、スナッパーでのWCT初戦も楽しみよ。ポジティブな気持ちで集中もしている。それと同時に楽しんでいるわ。ハワイアンのガールズはやるわよ!」とアレッサ。

まだ19歳のアレッサは今シーズンからツアーの仲間入りを果たし、ルーキーとして世界を回ります。
キュートなルックスからは想像出来ない男勝りのサーフィンでウィメンズのレベルアップにも一役買ってくれそうです。

なお、今イベントに参加した多くの選手は次の6スターが開催されるニューキャッスルの「Merewether」へ移動。
2月17日〜23日に『Burton Toyota Pro』、ウィメンズ『Hunter Ports Womens Classic』が開催されます。



6スター『Hurley Australian Open of Surfing』結果
1位 エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)
2位 ジュリアン・ウィルソン(AUS)
3位 トーマス・ヘルメス(BRA)、パトリック・グダスカス(USA)
...9位 大原洋人(JPN)

ウィメンズ
1位 カリッサ・ムーア(HAW)
2位 アレッサ・クイゾン(HAW)
3位 モード・レ・カー(FRA)、マリア・マニュエル(HAW)

『Hurley Australian Open of Surfing』公式サイト



photo: ASP Covered Images

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