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『Reef Hawaiian Pro』終了!



ハレイワで開催されていたトリプルクラウンの初戦『Reef Hawaiian Pro』はRound of 64が行なわれた現地時間11月16日以降、パッタリと波が小さくなってしまい、レイデイが続いていました。
ウェイティングピリオド後半にかけてOTWなどを中心にリッパブルな波はあったものの、コンテストディレクターはウェイティングピリオド最終日に入る予報の北〜北西ウネリを待ってゴーサインは出さず。
そして、迎えた最終日の現地時間11月23日も朝はウネリの反応が鈍く、お昼頃まで待ってRound of 32から再開。
全て4人ヒートでコンテストが進行しても、ファイナルまでの15ヒートは時間的に難しいということで、ASPのコンテストでは異例の延長(トリプルクラウンの歴史では初)が決定。
この日はRound of 32の8ヒートだけ進行し、更にウネリが強まった翌日の24日にQFからファイナルが行なわれました。

QFでは、ケリー・スレーター(USA)との熾烈なタイトル争いを繰り広げているミック・ファニング(AUS)や、今イベント&トリプルクラウンのディフェンディングチャンピオン、シーバスことセバスチャン・ズィーツ(HAW)が敗退。
続くSFでは、少しふっくらした外見とは裏腹にセルフシェイプのサーフボードで快調なライディングを披露して勝ち上がってきたデーン・レイノルズ(USA)が僅差で敗退。

ファイナルはハワイアンのフレッド・パターチアを始め、2008年に今イベントを制したミシェル・ボウレズ(PYF)、クオリファイのギリギリラインに位置しているディオン・アトキンソン(AUS)、2010年のパイプラインマスター、ジェレミー・フローレス(FRA)という様々な背景を持った選手での4人ヒート。



序盤はオープニングウェーブで8.33をスコアしたジェレミーが2本目で4.33を重ね、主導権を握っていましたが、ジェレミーとクロスして危ない場面もあったミシェルが7.77。更に大柄な身体を活かしたパワフルなターンでハレイワのライトをえぐり、9.40をスコアしてトータル17.17でトップに躍り出ます。
この時点で見事なエアーリバースを決めて2位に追い上げてきたフレッドはコンビネーションスコア。
厳しいシチュエーションの中、多くのギャラリーがローカルのフレッドに熱い声援を送り、それに答える形でラスト数分を切ってからレフトの波で完璧に近いライディング。9.23がコールされ、ニード7.95まで差を縮めます。
残り時間僅か。最後のチャンスに賭けたフレッドでしたが、7.10とスコアは届かず、ミシェル(写真最上部・上)がハレイワで2度目の優勝!

「改めて優勝の喜びを感じているよ。初めてここで勝った時は、ツアー入りが確実になって凄い嬉しかった。今回も気分は最高さ。ファイナルまで進むためにハードな戦いをこなし、トリプルクラウンのリーダーになれたんだからね。みんなが言うには、ハレイワで優勝した者こそ、トリプルクラウン獲得のチャンスが広がるんだって」と笑顔で話していたミシェル。

2008年の優勝は、まだWQSにいたミシェルにとって人生の大きな転機となり、当時は「タヒチ来た〜」と叫んでいたのが印象的でした。
翌年からワールドツアー入りを果たし、2011年にはトータル6位までランキングを上げてツアーで一番のパワフルなサーファーとして欠かせない存在となっています。

次の舞台となるサンセットでは2011年にジョン・ジョン・フローレンス(HAW)に続く2位になっており、まずまずの相性。
予報では大きなウネリが入るようなので、ミシェルのビッグカービングも映えてきそうです。



ファイナルではたった一人のローカルとしてギャラリーからの大きなサポートを受けていたフレッド(写真上)
決して諦めない精神で後半に9ポイント台を出した時はノースショア全体が震えるような盛り上がりでした。

「ん〜悔しいね。絶対に優勝したかったんだ。ラスト6分で追い上げたんだけどね。スタートは困難だったけど、自らの全てをぶつけたよ。ミシェルは最初から凄く良かった。イベントを通して見ても彼は素晴らしかったさ。目前で優勝を逃したのは残念だった。でも、ベストは尽くしたし、サンセットに向けて大きな自信になった。ポジティブに受け止めるよ」とフレッドはファイナルを振り返っていました。

つい先日、砂浜の浸食によってノースショアの海沿いに建つ自宅のプールが崩壊してしまったフレッド。
今回の2位の賞金、20,000USドル。日本円にして約200万円が修繕費に回るのかも...。

ハワイアンなら誰もが欲しいトリプルクラウンの栄冠については、「トリプルクラウンも狙いたいね。それはオレの人生に残るだろう。でも、どれだけ難しいことかは知っているつもりさ。トリプルクラウン獲得に向けての計画もあるんだ。もし、達成出来なくても試すよ。もう、実現に近づいているしね」と話していたフレッド。

もし、トリプルクラウンを手にすることが出来れば、プールの修繕費以上の賞金を得ることが可能ですし、何よりサーファーとしての人生で大きなステップになることは間違いないでしょう。



トリプルクラウンの第2戦はライトもレフトもあったハレイワの波から、大きなフェイスとバレルがミックスされたライト、クセのある波質が特徴のサンセットに会場を移動。
昨年はアダム・メリング(AUS)が制した『Vans World Cup』は早ければ明日にも開幕する予定です。

『Reef Hawaiian Pro』結果
1位 ミシェル・ボウレズ(PYF)
2位 フレッド・パターチア(HAW)
3位 ジェレミー・フローレス(FRA)
4位 ディオン・アトキンソン(AUS)

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト



photo: ASP Covered Images

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