4スター『Hainan Classic』はヤングブラジリアンが制した！

2013年最初のASPスターイベント、4スター『Hainan Classic』が中国・海南島のレフトのポイントブレイク「日月湾」で開催され、現地時間1月30日に終了しました。

今イベントには元ワールドチャンピオン、サニー・ガルシア(AUS)を始め、元ツアー選手のゲイブ・クリング(AUS)や、昨年このイベントを制してアイルランド国籍では初となるワールドツアーのクオリファイを果たしたグレン・ホール(IRL)も参加していましたが、ファイナルに残ったのはこれからのサーフィン界を背負って立つであろう若い二人のサーファー。
カイオ・イベリ(BRA)とミッチ・クルーズ(AUS)でした。

ファイナルは公式2-3ftレンジ。長いレフトは健在ながら風の影響が入り、波数も少ない状況。
序盤に8.33をスコアしたカイオが主導権を握り、時間だけが刻々と経過。
ラスト5分にはカイオがダメ押しの9.17を重ね、ミッチをコンビネーションスコアに追い込みます。
残り僅かでミッチは6.67を返しますが、焼け石に水．．．。
トータル17.50 vs 11.00の大差でカイオ(写真最上部・下)が4スター『Hainan Classic』の勝利を手にしました！



「オーストラリアでのイベントの前に優勝出来て超ハッピーだよ。ミッチは凄い奴だし、このイベントでも調子良さそうだったから、最後に彼に勝ててハッピーさ。今回の勝因は、波を知るために1週間も前にここに来たことかな」と優勝の喜びを話していたカイオ。

SFではチームメイトのマテウス・ナヴァロ(BRA)に後半まで抑えられていたものの、見事な逆転劇を演じ、ファイナルでも勢いが続いた形となりました。
「マテウスとは一緒に行動する仲なんだ。そんな友人とのヒートになかなか波が入らない状況。そりゃあ厳しかったさ。ヒートでは彼が優位だった。でも、オレが最後の最後で4.60を手に入れて勝ったんだよね」とSFを振り返っていました。

2010年に『Brazilian Pro Junior Champion』、2011年には『ASP World Junior Champion』を制し、年々勢力を増しているヤングブラジリアンの中でもエリート街道を歩んでいるカイオ。
早ければ来シーズンにはワールドツアーの一員として活躍する姿が見れそうです。



数年前、まだジュニア時代に来日して日本のASPイベントを良い意味で刺激しまくっていたミッチ(写真上)
世界で最もレベルが高く、層が厚いオーストラリアのクーランガッタエリアの中でも目立つ存在であり、2010年には『ASP Australasian Pro Junior Champion』も手にしています。
今回は『Hainan Classic』の前に行なわれた『ISA China Cup』でも2位に入り、ビーチに集まったギャラリーの前で素晴らしいパフォーマンスを披露していました。

「一本目にカイオは8ポイント台を手に入れたけど、オレには10分待っても良い波が来なかった。仕舞いには彼が更に良い波を乗ってしまったのさ．．．。今日の波は悪化傾向で、特にファイナルで良い波を掴むのは難しかったね。それでも自分のパフォーマンスには満足しているし、目標だった2イベントでのファイナル進出も達成出来てハッピーだよ。出来れば優勝したかったけど、9ポイント台を連発していた彼相手なら負けても納得。今回は海にも見離された感じ。次こそは優勝を手にしたいね」とファイナル終了後のインタビューに答えていたミッチ。

2月3日から地元バーレーヘッズでスタートする4スター『Breaka Burleigh Pro』でも注目の選手になりそうです。

なお、『ISA China Cup』では国別5位となった日本勢。
今イベントには大橋海人、林健太、仲村拓久未、村上舜、高橋健人、渡辺寛、川畑友吾、新井洋人、大澤伸幸、加藤嵐、合計9人の日本人選手がエントリーしていましたが、大橋海人、村上舜、大澤伸幸、加藤嵐の4人がR3進出を決めたのみ．．．。
R4へは進めず、良い結果は残せませんでした。

急速な発展により環境問題が深刻になっている中国。
大気汚染によって視界が悪くなり、交通事故が起きたり、日本人学校の屋外での体育が中止になったりというニュースも入っています。
そんな中国でもサーファーが増えれば、環境問題に興味を持つ人が増加して良い方向に向かうと思います。
会場となった「日月湾」は多くの日本人が好む優しい波なので、次回のサーフトリップの候補として考えてみては？



4スター『Hainan Classic』結果
1位 カイオ・イベリ(BRA)
2位 ミッチ・クルーズ(AUS)
3位 マデ・ウィディアタ(IDN)、マテウス・ナヴァロ(BRA)

『Hainan Surfing Festival』公式サイト

photo: ASP Covered Images


Final Day Video Highlights