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「ナイキがサーフィン界を一度離れた理由」 - F+コラム

Text by つのだゆき、Photo by snowy

何も書くことがないので、WSLのサイトをパラパラ見て、それでも何も書くことがないので、JPSAのサイトをパラパラ見て、また何も書くことが見つからずに、THE SURF NEWSを見て現在に至る、なわけです。

こちらの記事
「NIKEがサーフィン界に戻ってきた理由とは?」- THE SURF NEWS

以前コラムに書かせてさせていただいた「パイプマスターズとWSL、VANSの関係性」に続いてじゃないけど、今回のナイキサーフィン復活の記事について、時代の生き証人としては再び引っかかっちゃった。

『しかし、エリートなイメージが定着していたNIKEと自由でカウンターカルチャー的なサーフィンの市場がミスマッチであり、世界的に見ると限られたサーフィン市場の規模では、大手ブランドとしての収益性が見込めなかったことなどを理由に傘下の「HURLEY」に注入する方針に切り替え、あっさりとサーフィン界から撤退』

の部分はナイキサイドの発表とちょっと違って、私たちが当時そりゃそうだよね、と腑に落ちた理由は上層部から発せられた下記のもの。

『サーフィンというスポーツでは試合中に、ナイキの主力商品である靴を履くことがないから』
以下、『自分たちはやはりお家芸であるスポーツシューズの開発に集中していきたい』云々だった。

エフプラスコラム

これはねぇ、カウンターカルチャーがどうとか、マーケットがどうとかという、おそらく本当の理由を吹き飛ばす、いたってシンプンルな…対外的に美しい理由で、ぐうの音も出なかったな。
確かにバスケット、フットボール、野球、ゴルフ……考え付く限りのアメリカメジャースポーツは、競技中に靴をはくわけだから。

前出の記事内に書かれていた理由は、「ぶっちゃけもうからないんで辞めます」ということで、もちろんこれが本音なんだろうけど、公式には「サーフィンってやってみたらマイナーだし儲からんし……」とは言えないわけで、表向きの流れとしてはハーレー買い取ってそこにナイキサーフを吸収させるという流れで、そのハーレーを売ったお金でボブ・ハーレーは大儲けし、古い役員たちには何もなかったみたいな話もあり、いまだにこの時のボブを恨んでる人もいる。もともとボブ・ハーレーはアメリカのビラボンのセールスレップで、ビラボン→ハーレー→ナイキ→ハーレーと渡り歩くたびにお金持ちの度合いが半端ないケタになっていった人だ。とても気さくでいい人だけど、評価は2分される。ま、有名人たるものそういうものだ。

エフプラスコラム

当時とはCEOも違い経営方針も違うだろうから、この先どうなるかはわからないけど、サーフィンって巨人ナイキが参入するキャパあるのかな、と思う。最初にナイキがサーフシーンに入ってきたときには、ナイキ6.0というヨコノリ用の別ラインで、けっこう内容は秘密な感じで、謎が謎よぶ殺人事件的な興味のひき方をしていたと思う。今回は普通に王道のナイキなので、秘密めいてはいないけど、参入の理由はロス五輪でのサーフィンだし、将来のウエイブプールの世界的波及を見込んでだろうし、まぁ、考えられる理由はいろいろあるけど、巨人は個別のスポーツに思い入れのない分撤収も早いので、長期的にどうこうより割り切って都度都度のお金で考えたほうがいいのかなぁ、と思う。

THE SURF NEWSの記事と、リタイア老人のエフプラスのこの記事を合わせて読むと、より深い真実がよくわかるかもね。いつも言うけど、情報は多方面から取り入れないと、陰謀論の中で迷子になるよ。

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