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『O’Neill Coldwater Classic Santa Cruz』終了!タイトルレースの行方は?



全10戦で争われる2012年ASPワールドツアー。今シーズンは例年のように一人の選手が突出した成績を収めるのでは無く、パーコことジョエル・パーキンソン(AUS)、ケリー・スレーター(USA)、ミック・ファニング(AUS)を三つ巴としてジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)がワールドタイトルの可能性を残して後半戦に突入。

現地時間11月6日に終了した第9戦『O’Neill Coldwater Classic Santa Cruz』では、パーコとエイドリアーノが5位。ケリーが9位。ミックとジョン・ジョンが25位となり、ASPからの最後のシチュエーションが発表。
タイトルの可能性があるのはパーコ、ケリー、ミックのみ。
最終戦のハワイ・パイプラインでパーコが優勝すれば、他の二人の成績に関係無くパーコのタイトルが決定。
もし、パーコが13位、9位、5位の場合、ケリーは5位以上が必要。
ミックは優勝が必要になります。

他にも条件はありますが、どちらにしてもケリーとミックはパーコよりも上位に入ることが必要。
今イベント終了後、ケリー(写真下)の最低順位が調整されて前戦終了後の5500ポイント差から3200ポイント差に縮小したとはいえ、パーコが有利なのは変わりありません。



コンテストに話を戻すと会場のサンタクルーズ・スティーマーレーンは冬の北西よりのウネリがヒットし、イベント期間中で最も良いコンディション!
多くの選手が’トリッキー’とコメントを残すように基本的にクセのある波質ながら、世界のトップ選手達はクリーンなオープンフェイスに太いラインを描き、崖の上に集まった沢山のギャラリー達を熱狂させていました。

ファイナリストには前日のR4の3人ヒートを1位通過していたタジ・バロウ(AUS)とウィルコことマット・ウィルキンソン(AUS)が選ばれ、ファイナルは序盤に7.17をスコアしたタジが主導権を握っていました。
ウィルコは後半に7.20を返し、両者共に僅差のバックアップスコアをどれだけ重ねられるかの勝負。
終了間際に逆転のチャンスを得たウィルコ。大きなファーストスナップから鋭いセカンドターンを決めたものの、フィニッシュまでコンプリート出来ず、5.90が必要なシチュエーションで5.50と僅かに足りず...。
タジ(写真最上部・下)が逃げ切る形で今シーズン2勝目を決めたのでした。



「自分的にベストヒートと感じていなく、イベントを通して見てもグッドヒートと言えるものが無かった...。それでもたまに勝ててしまうことがあるんだよね。気分は最高さ。難しい波だったけど、上手くスコアを重ねられたのが勝因かな。最後は二人共同じようなスコアだったから、バックアップ勝負。ウィルコは最後に失敗してスコアを伸ばせなかった。それで勝てたようなものだね」と勝利の喜びを抑え切れず、興奮気味に話していたタジ。さらに「タイトルレースから脱落したのはガッカリ。だから、念願の2勝目をこのサンタクルーズで手に入れて本当にハッピーさ。1勝と2勝では全然違うからね」と続けていました。

今シーズンはゴールドコーストでの初戦で優勝したものの、次のベルズ戦で失速。後半戦も結果を残せず、タイトルレースからは蚊帳の外に...。
今イベントでも決してハイスコアを連発していたわけではありませんでしたが、スルスルと勝ち上がって優勝を手に入れたタジ。
トップ10ウェーブスコアを振り返ると早いラウンドが多く、ハイエストスコアの9.73をマークしたミックに関してはR2で敗退...。
スティーマーレーンでの戦いは、スコアの高さよりも勝負の駆け引きが重要な鍵となったようです。



2010年の『O’Neill Coldwater Classic Santa Cruz』のウィナー、ウィルコ(写真上)はスティーマーレーンとの相性が極めて良いようです。
SFではMCブースに現れたケリーに「パーフェクトなタイミング、ヒュージスコアだね」と言わせたほどの美しいターンを重ね、9.23をスコア。
MCのガーことブラッド・ガーラックさえも唸らせるライディングを披露していました。
「ラウンド3を通過した時点でストークしていたよ。その後のヒートも信じられないくらい調子の良さが持続した。今年はビッグスコア一発だけで負けてしまうことが多かったけど、今回は9ポイントをゲットして更にバックアップも重ねられたんだ。ここでは全てのヒートが良い方向に向かう感じがしていた。最後のターンを決めていれば9ポイントだったかもね」とミシェル・ボウレズ(PYF)とのSF後に話していたウィルコ。

ファイナルでは一つのミスによってワールドツアー初優勝を逃したものの、今回の結果により大きなポイントを獲得。
来年もツアーの一員として世界のベストウェーブを楽しめる可能性が高くなってきました。
「ツアーを脱落するのは怖かったね。どうしてもハワイの前にポイントが欲しかった。あそこでは強豪ローカルが参加するし、他のイベントとは全く違うんだ。ラウンド数も多くなるし、特にオレのような下の方の選手にはハードな状況になるのさ。だから、ハワイの前にポイントを得られたことは本当にハッピーさ」と最後にコメントを残していました。

ウィルコといえば、イベント毎に奇抜なデザインのウェットスーツで登場するのが有名ですが、今回はシンプルなホワイトカラー。
それは1952年、「I just wanted to surf longer」という気持ちを胸に「O’Neill」を立ち上げたジャック・オニールへの敬意だったのかもしれません...。

次はいよいよ最終戦『Billabong Pipeline Masters』
『Vans Triple Crown of Surfing』の最終戦にもなり、ワールドタイトルも決まるため、盛り上がるのは必至!

11月中旬からスタートする『Vans Triple Crown of Surfing』の初戦『Reef Hawaiian Pro』、第2戦『Van’s World Cup』を通して見ると更に面白いでしょう!



ASPワールドツアー第9戦
『O’Neill Coldwater Classic Santa Cruz』結果
1位 タジ・バロウ(AUS)
2位 マット・ウィルキンソン(AUS)
3位 トラビス・ロジー(ZAF)、ミシェル・ボウレズ(PYF)
5位 ガブリエル・メディナ(BRA)、ジョエル・パーキンソン(AUS)、ジェレミー・フローレス(FRA)、エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)

2012年ASPワールドツアー
『O’Neill Coldwater Classic Santa Cruz』終了後のランキング
2012年ASPワールドツアー
『Rip Curl Pro Portugal』終了後のランキング
1位 ジョエル・パーキンソン(AUS) 53,900pt
2位 ケリー・スレーター(USA) 50,700pt
3位 ミック・ファニング(AUS) 47,000pt
4位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW) 44,350pt
5位 エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA) 42,350pt

『O’Neill Coldwater Classic Santa Cruz』公式サイト

Final Day Highlights - 2012 O’Neill Coldwater Classic


photo: ASP Covered Images

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