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「スピードのあるサーフィンをするための最新の試み」 - F+コラム

Text by つのだゆき、Photo by WSL/Laurent Masurel、Manel Geada

エフプラスコラム
サムエル・プポ

CSのエリセイラが終了。メンズはサムエル・プポ、ウイメンズはサリー・フィッツギボンスがUSオープンに続き2連勝。
強いな、サリーちゃん33歳。今シーズンCS5試合を3位、3位、5位、1位、1位で残りブラジル1試合。今のところ5位がスローアウェイって、下々のものにはうらやましい限りだ。もちろんCT返り咲き確定。

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サリー・フィッツギボンス

まぁ、スタイル的にはいろいろ気になる部分はあるけど、今買われているのはスピードとキレなんだろうなと思う。超攻めてると思うし、最近のサーフィンを徹底的に研究分析して、何がリワードされるかを熟慮して実践しているように思う。
近年の女子サーフィンの進化はこの攻める力というか、攻める勇気というか、それに尽きると思う。コミットメント。
そして攻めるために絶対必要なのがスピード。もっさり時間かけてボトムターン引きずってる場合ではない。そういうサーフィンは時代遅れだ。
早い波をクイックで深いボトムターンで走り抜けながら当てる。これが近年のコンペサーフィンだけど、クイックで深いというちょっと矛盾した感じのボトムターンをやるには、それ以前にいろいろやらなければいけないことがあって、カノア、コナー以外の日本人選手はそこが欠けていると思う。

スピードのあるサーフィンをするにはスピードのある速い波に乗らなければならない。サーフィンは波より先には行けないから(波より先に行けばカットバックになるわけだし)、早い波についていければいけるほどスピードのあるライディングが可能ということだ。これは別に新しいことでも何でもなくて、うまい人が3発ぐらい当ててるいい波だからって、素人がその気になって入ってもタダのダンパーしか来ない、という現象がそのことを昔から物語っている。

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サリー・フィッツギボンス

そのダンパーを抜けるスピードを得るために昔からいろいろなことがされてきたわけだけど、最も新しい試みとしてはトップでの加速の進化、だろうなと思う。これで近年、より早い波でのビッグターンが可能になった。
ボトムターンで引きずって、トップのビッグターンのあと止まっててはまるでダメということだ。リズムが違う。上も下も、アプローチも、止まらずスムーズに加速しながらスプレーを飛ばすためにはどうするかがカギだ。日本のコーチ陣の皆さん、ここ、教えてあげてください、と心からお願いしたい。タダじゃ教えられないので、答えは書かないけど、日本で常識的に言われていて、みんながやっていることをしない、というシンプルな話 (笑)。

CSも残り1試合。日本人はメンズ大原洋人17位、ウイメンズ都筑有夢路19位が最高位で、相変わらず何年も変わらない安定の日本人選手トップなわけだけど、下から上がってこないって、なんなんだろうね。いいんだよ、抜かしても(笑)。
洋人はブラジルでクオーター以上ならクオリファイの芽があるだろうけど、アムちゃんは優勝しても届かない。女子のトップ5ってカットラインは厳しいなぁ、と思う。

衰弱死寸前から奇跡の復活を遂げたトリ君。マジで骨に皮で、しかも栄養不足で皮まで薄くなってしまったゴツゴツの身体にうっすら肉がついてきたような感じで、お尻の部分を持ち上げての2足歩行も徐々にうまくなってきていて、逃げ足が速くなっている。この感じだと上半身はかなりマッチョな感じに仕上がるんだろう。
心臓の薬と血液サラサラの薬と、ステロイドと毎日薬漬けながら、快方に向かって少しずつ状態が良くなっている。ホント頑張ったなぁ。

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