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「南アフリカのチャレンジャーシリーズ終了 - クオリファイの行方は?」 - F+コラム

Text by つのだゆき、Photo by WSL

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(Photo by Pierre Tostee/WSL)

南アフリカのバリトーではチャレンジャーシリーズの3戦目が行われ、メンズ優勝イアン・ゴウベイア、2位ノーラン・ラポーザ。イアンはルックスもサーフィンもだいぶ大人になった感じがする。大人版イアン・ゴウベイア、リクオリファイに向けてCSトップを快走中。
ウイメンズは優勝ベラ・ケンワージー、2位ワヒネ・フィエロ。そして3位にはなんとガブ妹、ソフィア・メディーナ。コロナ前まではまだボトムターンすら危うくて、兄ちゃんが教えてた初心者だったのに、あれから4-5年でCS3位までやってきた。サーフィンもまるで別物。ガッツポーズ多すぎるけど、攻めてるしキレがいい。5年あれば世界レベルの選手って育てられるという証明。

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(Photo by Thiago Diz/WSL)

まぁ、兄ワールドチャンピオン、父、勝つためのインターフェア(のちにルール改正されたほど斬新な戦術)さえ視野に入れるハイレベルの司令塔、激熱、という環境あってのことかもしれないけど、世界ではこのタイムスパンってそんなに異常ではない。逆に10年やって何も起きなければほかの道を模索する、というのが常識ですらある。基本日本人時間かかりすぎ。

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(Photo by Pierre Tostee/WSL)

今は2位のノーランのように、飛び職人でそれ以外はイマイチみたいな選手でもコンディション次第ではファイナルに行けるジャッジだ。しかしカノア、コナー以外の日本人はエアーゲームになると今のレベルには対応しきれない、という大きなハンデがある。そこ致命的。飛べる人がレールゲーム覚えるほうが、レールの人が飛び覚えるより簡単そうだから、現状世界は遠いな、とは思う。

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(Photo by Pierre Tostee/WSL)

ただ今回は日本勢大活躍で、西慶司郎、大原洋人がクオーターファイナルまで勝ち進んだ。その前のラウンドオブ16でふたりそろって番狂わせの大勝利ともいえる勝ちだったようで、オフィシャルリリースではこのふたりがスマートなサーフィンで今大会最大の番狂わせを起こした、みたいに書いてあって、番狂わせ、スマートなサーフィンって微妙だなぁ、ちょっと失礼しちゃうじゃん、みたいなニュアンスだった。私は書き手なので、こういう書き方するときの書き手の本音はわかるほうだ。でもまぁ、そこまでも特に大きく話題にはなっていなかったので、快進撃ではないけど、なんとなく勝っていってたんだろうな、と思うし、R16もQFも実際問題そんな感じだったと思う。現場にいたわけではないので、映像での印象ですけど。
そして、サーフィン変わったなとか、あのサーフィンならこの先もいけるかも、という感じではなくて、慶司郎はいつもの慶司郎だったし、洋人はいつもの洋人だったように思う。この試合では波が後半よくなくて、見た目ボヨボヨでイマイチな志田、みたいな感じだったので、その辺が味方したかな。

内容がどうあれ、ちょっと前ならチャレンジャーでQFスゲ~、みたいなことなんだけど、そんな騒ぐことでもない感じになってきた。それは日本人が可能性を手にしたということに他ならないわけではあるけど、それでも遠いなぁ、と思う。もっともっと攻めた上でのポジティブなワイプアウトをすることが大事。
とはいえ、慶司郎も洋人もすでに20代後半で、これからサーフィンを大きく変えるには相当な努力が必要だろうし、サーフィンを変えようとしている感は見えないので、厳しいんだろうな、と思う。

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(Photo by Kody McGregor/WSL)

でもこの5位で、慶司郎は国内戦に向けての大きな自信がついただろう。
そして洋人はクオリファイ圏内のランキング9位にいる。残り3試合、ハンティントン、エリセイラ、サクァリマの中でひとつファイナル進出とかあれば決まるんだろう。次のハンティントンではもう9年前になるが優勝経験があるだけに、自信も持っているだろうし、期待は高まるけど、世界は9年前のサーフィンと明らかにスタンダードが変わってるので、そこどこまでついていけてるか。

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