『Vans World Cup of Surfing』は19歳のハワイアンが優勝！

現地時間12月2日、サンセットビーチで開催されていた『Vans World Cup of Surfing』はファイナルデイを迎え、公式6-8ftレンジのクラシックなコンディションで勝者が決定！

今イベントは前戦の『Reef Hawaiian Pro』とは対照的に贅沢な程のウネリに恵まれ、『Vans Triple Crown of Surfing』に相応しい波でヒートが進行。
普段はコンテストよりもフリーサーフィンに重点を置いているハワイアンの強さが目立ち、QF進出を決めた16人の内、7人。SFでも半数をハワイアンが占めていました。

ファイナルはミシェル・ボウレズ(PYF)、アダム・メリング(AUS)、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、ハンク・ガスケル(HAW)の4人ヒート。
序盤はジョン・ジョンが深いボトムターンから鮮やかなトップターンをメイクして6.00。更にテイクオフからすぐにストールしてスタイリッシュにバレルを手に入れ、4.83をスコアして主導権を握ります。
ディープなバレルを攻めていたミシェルや、インサイドボウルを綺麗に抜けたハンクも5ポイント台を出してジョン・ジョンに迫ります。
ヒート中盤、ハンクが再びインサイドボウルからスピット共に抜けて6.50。3位から一気にトップへ。
しかし、ミシェルがすぐに6.23を返し、ハンクを2位に追いやるなど、激しいバトルに会場のボルテージもMAXに！
後半、じっくりと波を待っていたジョン・ジョンが爆発。9.50でトップを奪い返すと7.50を続けて叩き出してトータル17.00で2位以下をコンビネーションスコアに追い込み、そのまま優勝！
素晴らしいコンディションに誰が勝っても不思議ではないファイナルでしたが、最後はローカルナレッジを活かしたジョン・ジョンが圧倒的な強さを披露していました。



「思い切り楽しんだよ。オレにとってサーフィンとは生活のためであり、夢でもあるんだ」とジョン・ジョンはまず一言。
さらに「6スタープライムで優勝するのは初めて。それが家の近くでなんて．．．。ここはホームブレイクの一つだし、家族も友人も皆ここにいるんだ。そんな場所で優勝出来るなんて、間違いなくオレの人生の中で最高の瞬間さ。対戦した選手の中にはオレが6歳の頃から憧れていた選手もいたね。このイベントに来てサインを貰ったこともあるよ」と地元でのビッグイベントを初めて制した喜びを話していました。

グロム時代から注目を浴びていたジョン・ジョンも今年で19歳となり、2011年の後半からはワールドツアーの仲間入りも果たしています。
ハワイから世界の舞台へ飛び出して経験を積み、帰国してすぐの優勝は言葉では表現出来ない喜びがあると思います。
次の舞台となるパイプラインはジョン・ジョンが更に得意とするブレイク。トップ32に加えてパイプラインのスペシャリストが勢揃いするため、一筋縄ではいかないでしょうが、今回の優勝で自信をつけたジョン・ジョンが怖い存在になることは確かでしょう。
「パイプとは目と鼻の先に住んでいるんだ。どんなコンディションでも毎日のように入っているよ。もちろん、楽しみだね」とコメントを残したジョン・ジョンは『Vans Triple Crown of Surfing』のタイトル争いでもリードを握り、過去数年間オージーに独占されているタイトル奪回に挑みます。

『Vans Triple Crown of Surfing』並びにASPワールドツアーの最終戦『Billabong Pipe Masters』はパイプラインに舞台を移し、12月8日〜20日に開催されます。
今年もニック・ミタ＆田嶋鉄兵によるMCに脇田貴之を解説者に迎え、日本語でのライブ中継が行なわれるので、公式サイトや公式アプリでぜひ観戦してみて下さい！




『Vans World Cup of Surfing』結果
1位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
2位 ミシェル・ボウレズ(PYF)
3位 アダム・メリング(AUS)
4位 ハンク・ガスケル(HAW)

『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト

JOHN FLORENCE WINS VANS WORLD CUP AT SUNSET BEACH


photo: ASP Covered Images