コンテスト
『Vans World Cup of Surfing』2日目!カリッサ vs サニーの結果は?
現地時間11月27日からスタートした『Vans Triple Crown of Surfing』のセカンドイベント、『Vans World Cup of Surfing』は2日続けてヒートが進行し、Round of 96の全てのヒートが終了。
この日の注目はウィメンズとして初めてトリプルクラウンの2戦にエントリーしている2011年のチャンピオン、カリッサ・ムーア(HAW・写真上)のヒート。
4人ヒートのメンバーの中には過去に6度もトリプルクラウンの栄冠を手にしているサニー・ガルシア(HAW)も含まれており、ヒート前から会場は異様な雰囲気に包まれていました。
序盤の主導権を握ったのはオージーのミッチェル・コールボーン。前日よりサイズダウンしながらも公式5-7ftレンジのサンセットの波にターンを刻み、4.17をスコア。2位はロースコア勝負ながらカリッサ。サニーは確実に波を待ち、4位のアラン・リウー(PYF)と共に影を潜めます。
ヒートが動いたのは後半。カリッサがパワフルなターンをメイクして4.90をスコアしてトップに!
しかし、ミッチェルが5.40で逆転するとサニーも猛チャージを仕掛け、5.90にダメ押しの8.00を重ね、ミッチェルを追い抜いてリード。
カリッサは3位に追いやられ、終了のホーンが鳴ったのでした...。
カリッサとサニーはハワイアン同士で繋がりもあり、ヒート前は少し緊張もあったそうです。
インタビューでは、「彼女なら強敵揃いの男の中でも対等に戦える。昨年、彼女のコーチをした経験もあるオレから言わせても、彼女は有能さ。ヒートでは後半に良い波を掴めてラッキーだった。もっと波数が多かったら、違う結果になったかも知れないね」とサニーはコメント。
さらに「女性が男性と戦うことは、重要なことだと思う。これまでのウィメンズサーフィンの長い道のりを認めてトリプルクラウンが彼女にワイルドカードを与えたのはクールなことさ。彼女達のトップのサーフィンを見てみろよ。男顔負けの凄いサーフィンをするだろ?彼女はもっとアグレッシブさが必要だと感じたね。今日、コーチをしていたら、プレッシャーをかけろ!って彼女に叫んでいたよ」と話していました。
(サニー・ガルシアのビッグスナップ!)
ファーストイベントの『Reef Hawaiian Pro』と共にファーストラウンドで敗退してしまったカリッサでしたが、男性と同じラインナップに並んでいても違和感は無く、特に今イベントではラウンドアップの可能性も十分にあったと言えるでしょう。
「最後にサニーが言ったの。”リス(カリッサ)、誰がなんと言っても、あなたはここにいる価値がある素晴らしいサーファーなんだぞ”ってね。この言葉、大きかったわ」とカリッサ。
他のプロスポーツを含めても男性と女性が同じ舞台で戦うことは非常に稀で、それが実現出来たということは、カリッサの実力が男性と同等と認められたことと言えます。
「トリプルクラウンの2イベントに招待されただけでもストークしていたの。とても光栄なことよ。出来れば一つか二つかは勝ちたかったけど、こんな貴重な経験が出来て、彼らとサーフィン出来ただけでも素晴らしかったわ」とカリッサは今回の経験について話していました。
最終ヒートに関しては、「あのヒートはしばらく2位だった。3位に落ちてしまった後もサニーが8ポイントを出すまでは5ポイントで逆転出来たのよ。波が入れば可能ねって思ったわ。でも、残念ながら良い波は入らず、あと一本が乗れなかったの...。ヒートが終わってビーチに戻ると皆が歓迎してくれて、それがとても嬉しかったわ。大きな意義があったわね。今日のことで誰かを感動させることが出来て夢を追い求める人が増えてくれれば、私のミッションは達成よ」と笑顔でコメント。
18歳でワールドタイトルを獲得し、ウィメンズサーフィンの歴史を塗り替えたカリッサ。
彼女の挑戦はこれで終わったわけでは無く、来年以降も続くことでしょう。
日本人として唯一エントリーしていた大野修聖はRound of 128のH10でトニーノ・ベンソン、カマレイ・アレクサンダーなどの強豪ハワイアンを相手に4位敗退。
今シーズンの彼の挑戦は終了し、ワールドランキングは昨年よりもダウンする見込みです。
『Vans World Cup of Surfing』、ヒート再開は次のスウェルが入る週の中盤か週末〜週明けになる予定。
なお、『Vans Triple Crown of Surfing』並びにワールドツアーの最終戦『Billabong Pipe Masters』で昨年に引き続き、日本語によるライブ中継が行なわれることが決定しました!
MCはニック・ミタと田嶋鉄兵。脇田貴之を解説者に迎え、サプライズゲストも登場する予定なので、お楽しみに!
(昨年はケリー・スレーターが訪れ、色々な話をしてくれたことも...。)
『Vans Triple Crown of Surfing』公式サイト
『Vans World Cup of Surfing』Day2
photo: ASP Covered Images
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